がんばれコンサルタント! 第306話:コンサルタントが押さえておくべき、結局、大損する人の特徴的な思考回路

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「ゴトウさん、本を書くって本当に大変ですね。想像していたより遥かに時間とエネルギーを使うのに驚いています」── 数ヶ月前から、自分がしっかり納得できる本を書くために、必死に時間をつくりながら原稿の終盤と戦っている方のお言葉です。

GWのさなか、少し時間ができましたので「原稿どんな感じなんですか?」とお声がけしたのがきっかけです。

以前から必死にもがいて…ということは伺っていたので、一種の激励を兼ねて…ということだったのですが、思いのほか晴れやかな表情でしたので、胸をなでおろすことができたという状況でした。

必死の思いで本を書かれた方ならご理解いただけると思いますが、いま現在の活動の中から、僅かな時間をつむぎだして原稿執筆に当て、これを未来のために投資をする…というのが「本を書く」ということです。

つまり、今日のご飯にも困る状況であれば、本を書く余裕などまずありえません。また、「今日、明日のご飯にだけやたらと意識がいっている」という人も、本なんて書いてるより販促や受注…と考えるでしょう。

一方で、「本さえでれば…」と、過度な期待といいますか、いま現在の商売をより廻すための道具づくりという根本原理を理解できていない人は、ただ単純に「本を出す」ことを目的にがんばったりします。

当然ながら、ただ単に本がでても、「仕事につながる理屈」を分からずに書けば、「本だけ売れた、でも仕事にはならない」という、全く意味のない出版になってしまうことになります。

前職で20年以上、経営者向けの本の企画編集に携わってきましたのでハッキリ申し上げますが、「本が売れたら仕事が増える」というほど、世の中単純ではありません。そこには厳然たる結び付けの理屈があり、セオリーもあります。これを無視して本をだせば、たとえ10万冊売れても仕事にならないという、恐ろしいまでもの悲劇に見舞われることになります。

実際、そうした人から、涙まじりのご相談を受けたことは幾度もあります。表向きベストセラーの売れっ子センセイにも関わらず、「仕事にならないんです」と。

たまたま出会った方に立ち話的にこうした説明をした際、「自分はそんな愚かなことはしない! 」と、かなり怒り気味に言われたことがあります。しかし後に、もっとしっかり伝えておけば…と思わざるえなかったことも少なくありません。

そもそも論として、「なぜこうした致命的なミス」が起きてしまうのか…ということです。わざわざ自分の首を絞めるような方向に、自分を追いやることが分かっていて、なぜそういう判断をしてしまうのか…ということです。

判断ミスがおきてしまうのには理由があります。その根本の理由、それはズバリ「感情による判断」を無意識にしてしまう点です。もっと言えば、「恐怖心からの判断」が、その根源的な原因です。

人は誰でも、「分からないこと」「不安なこと」「不確定なこと」…などに対して、自然と恐れや嫌な気分になりがちです。結果が分からないだけに、どうしても恐怖が先に立ってしまい、腰が引けてしまうのです。

このとき、経験が浅い人はもちろん、胆力が弱い人ほど、「少しでも早く楽になりたい」一心で、目の前の安定や目先の利潤に、驚くほど簡単に飛びつきます。それは本人が思っている以上に、実にたやすく…です。恐怖に心を支配されているため、自分自身ほとんど気づいていないのです。

一度この恐怖に支配されると、独立起業した人にも関わらず、もはや勤め人もビックリするほどの「安くても安定収入」を求めたり、目先のアルバイト代程度のことに血眼になってしがみついたりします。

いわく、「安定が欲しい」とのことですが、それなら勤め人のほうが…? とは、恐らく誰にでも一瞬で出せる答えでしょう。恐怖に取り付かれた人は、月に20日間拘束されていてわずかな収入であっても、「自分は独立していて自由だから」と意味不明なことを言ったりします。もう、まともな判断ができない人…と言わざるをえません。

知人の熱血コンサルタントとこのことを話をしていましたら、「自分は3ヶ月先の売上なんて、今日現在は分かりません。もしかしたらゼロかもしれません。でも、彼の喉から手が出るほどほしいという安定した1ヶ月の収入は、自分は一日で稼げる金額です」と。

これは何も自慢から出てきた言葉ではありません。現実問題として、恐怖に取り付かれた人が安定と称して、最も重要な資源である「自分の時間」を差し出して得ている収入に対して、「ゼロになるかもしれないが、大きなリターンに対して投資する」ということを必死に考えて努力を続けていることの結果が、「一日で稼げる」という現実になっているということです。

コンサルタントにとって、この「恐怖心の克服」は、極めて重要です。それはクライアント企業に対して、道を示して指導しなくてはならない仕事だからです。感情で考えて判断をすれば、ほぼ間違いなく未来は不透明なだけに安全をとりたがることになります。安定の道を選べば選ぶほど、未来は暗雲が覆ってくることになります。

新商品と称しても、ちょっとした機能改善や色数を増やしただけ…であれば、大きく崩れることはないので目先は安定はするかもしれません。しかし、革新が止まるだけにしばらくすると「古い」となって総崩れを起こすかもしれません。目先の安定を求めたが故の悲劇です。

未来に対しては冷静な判断、理論的な判断、そして投資思考がなければ、いつまでたっても暗雲を払拭することはできません。恐怖に打ち勝つためには己の思考軸を、極めて腹の据わったものにしておくことに尽きます。それは言うまでもなく、自分の商売を定めることから始まります。

あなたは、目先ではなく、未来の安定のために日夜努力していますか?
 そのための、腹が据わる土台をつくりあげていますか?

 

著:五藤万晶

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