がんばれコンサルタント! 第287話:コンサルタントとして、特に節目の時に考えるべきこと

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まもなく年末を迎え、そして年明けになります。この時期は、「自然と区切りを感じられる」とてもいい時間と言えるでしょう。

なぜいい時期かと言えば、区切りは、良いも悪いも「やってきたことがどうだったか」とか、「次はこれをやるぞ!」といった確認や自分への鼓舞、場合によっては反省や顧みといったことを通じての、次への修正と挑戦を促してくれる、非常にありがたいタイミングとなるからです。

ちょっと考えてみるとして、もし年末年始といった区切りがなく、10年、20年といった時間だけが純粋に流れるとしたら、一体いつ振り返ればいいのか、これはかなり大変なことになることは、想像に難くありません。

そうでなくても「今年は」とか「来年こそは!」を何年も同じことを繰り返し言っていたりするのが人の性。もし区切りがない中でやるとしたら、しっかり考えながら良き方向に修正していくことは、ほとんど不可能とさえ言えるでしょう。

さて、このありがたい節目には、実は大きなメリットというものがあります。商売人であれば、商流とか時代の流れ…と言ってもいいでしょう。これをつかみやすくなる、ということです。

なぜつかみやすくなるのか…と言えば、ズバリ「年次における定点観測」がしやすくなるからです。決められた場所などで、一定のタイミングで変化の観察をするのが定点観測ですが、大きな流れをつかむには当然ながら、その時間軸も大きくしなければ捉えることができません。

もちろん、年の瀬からお正月を楽しむ…というのは当然として、年末年始の帰省や、お正月の行事、初詣や年に一度のご挨拶…など、一年に一度…という時間的タイミングの中で、自動車に鉄道に飛行機に、売場に持ち物に買い方に、服装にお飾りにテレビに贈り物…など、時代の流れを自然と感じられる絶好の機会という訳です。

時代の流れというのは、ある意味「シーソー」のようなところがあります。ある時を境に主流が逆転し、今まで「そんなことは…」と思われていたことが「当たり前」に、まるでシーソーで逆側にグイッと傾き、一気に変わってしまうことが起きたりします。

分かりやすい例で言えば、「タバコ」や「飲酒運転」、「産休と保育園」、「ネット通販の日常化」、「スマホベース」…といったようなことが挙げられるでしょう。

オリンピックがらみもあって、役所主導で飲食店などでの喫煙を制限することを進めようとしても、政治家や弁護団体?などが「喫煙の権利」を主張してなかなか進まない中、自発的に「前面禁煙」のお店が次々にでき始めています。

もちろん、これは東京や都市部だけの話かもしれません。しかし、ひと昔前であれば、ほとんど考えられない! というレベルの話です。店内でタバコを吸わせないなんて商売としてあり得ない、と誰もが考えていましたし、それだけ喫煙者も多かったということです。

重要なポイントは、「顧客の心」を商売人が読んでいるかどうか…。「社会の空気」「潮目」を読んでいるかどうか…です。

「潮目」の変化は最初はわずかですが、一度動き始めた潮流はまず変わることはありません。こうした変わり目、もちろん自分のビジネスの分野のことでよいのですが、しっかり掴めるかどうかは、経営者ならびにコンサルタントには極めて重要と言えます。言うまでもなく、大きな転換点となるからです。

ある交通事故の裁判を境に、「飲酒運転は重大な犯罪」という認識が広がり、それまでの、まあまあ的な雰囲気や考えは一気に変わりました。これに気づかずに「まあまあ一杯」などと運転する人に勧めたりしたら、一体どうなるか…。一方で、ノンアルコールビールが非常に売れるようになりました。

大きな転換点の際には、「危機とチャンス」が同居します。対応を一歩間違えれば、もっと言えば「一歩遅れると」致命的な打撃を受けることになりかねません。しかし、先んじてビジネスに取り入れると、大きな果実の獲得も現実になります。コンサルタントの慧眼が発揮されるのは、まさにこの時なのです。

大事なことは「同業の動きを見てから…」といった「後追い思考」や「何か起きたら対処」といった「後処理思考」では、チャンスから遠ざかるどころか、「極めて危険」になる点です。通常の変化ではなく、潮目の変化の場合、シーソーがごとく、ビジネスの潮流が思いっきり変わってマイナス要素に転じる可能性が高いからです。

これらのことは、言葉は悪いですが決算書をどれだけ読んでも分かりません。「過去の動き」が多少分かっても、未来のこと、特に世の情勢のことは一切は分からないからです。

優れた経営者や優れたコンサルタントが、機を見るに敏なのは、それだけアンテナを張り、潮目の変化を常に意識している…からに他なりません。では、アンテナを立てていない、後追いのままだとどうなるか…。

先生業でも、例えば、「言われたことは何でもこなしますよ」とか、「代わりに自分が作業しますよ」、「毎月〇〇万円です、何か困ったことがあれば…」、「過去何期分から分析、アドバイスしますよ」、「ライバルがやっているからウチもやろう」…といった場合です。

もちろんそれらがすべて悪いなどと言うつもりはありません。しかし、コンサルティングがほとんどそれだけ…だとしたら、つまりは「未来をつくる一手」が行われていないとしたら、それは単なる後処理、後理屈、後追い…でしかないということです。

潮目を読んでビジネスに活かすには、自らの商売を独自性で確立させているかどうか…が鍵となります。主体をもっているかどうか…こそが根本だからです。簡単な話、自分のテーマがあるかどうか? 自分が本を書くとしたら「このテーマ」で書く、という確固たるテーマ、タイトルがあるかどうか…ということです。

この自分ならではのテーマの確立こそが、コンサルタントの独自性の表れです。この独自性があるとき、様々な事象、そして新たな潮流などの大半は、自分が利用できる選択肢の一つとなります。センセイと呼ばれていても、やらされている側では不可能なのです。

さて、次の潮目の変化は何でしょうか…。今後起きることで言えば、「銀行が街角から消える」「ビットコイン等の浸透」「会計のクラウド処理、自動アドバイス」、「各種手続きのネット化」、「AIの浸透」「自動化」…。。。

読めるかどうかは分からないことです。しかし、読もうとすること、そして自分のビジネスに活かそうとすること、これは間違いなく意思の問題です。あなたは、来年、何を実行しますか? それともまだ、やらされる側を続けますか?

来たる新年が、あなたにとって輝ける一年になりますこと、お祈りいたします。

 

著:五藤万晶

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