がんばれコンサルタント! 第380話:コンサルタントとして押さえておくべき「謙遜」に対する考え方

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「ゴトウさん、本当にギリギリの勝負しています。なんとかしないと…ですが、必死に頑張ります。」── 一匹狼のコンサルタントとして開始し、目下大奮闘中の方からのお言葉です。

当社で関わった方が、皆が皆、全員大活躍~となっていれば、これほど楽なことはありませんが、残念ながら世の中そう簡単でも甘くもなく、奮闘されている方、もがいている方、やめてしまった方…も、正直いらっしゃいます。

とても心苦しいことです。つらいことです。しかし、当然とも考えています。それは、プロの世界だからです。

プロ野球でも、全員が打てる…なんていうことはあり得ません。あるとしたら、ピッチングマシンに対しての「練習」までの話です。プロの勝負の世界には、「みんなで楽しく、全員でゴール」とか、「みんなで一緒に達成!」といった、お遊戯のような世界はないのです。

当然、「これをやれば絶対上手くいく」とか、「これを覚えれば…」といった「学習到達度的なことによる成果」など、一切ありません。今さら言うまでもなく、それは「お勉強」までの話だからです。

プロの世界には、足し算による達成とか合格とかクリアーといった「努力は必ず報われる」ということは、残念なくらいにありません。

むしろ、「どこまでも残酷なくらいに報われない」ことのほうが多いかもしれません。特に、努力の方向性がズレている人の場合、この傾向は顕著になりがちです。

それは、「基準値思考」で動いている場合です。言うなれば、「これができれば」とか、「これを持っていれば」「合格していれば」「達成できていれば」「マスターすれば」…といったものです。

何が問題かは実に単純です。「実際に達成しなければならないことや、達成すべきこととは、基本的に関係がないから」です。単なる途中の「確認ポイント」にすらならないようなことを、まるでゴールかのように目標においていれば、現実とどんどん乖離していくのは、子供でもわかる話です。

自分のコンサルティングビジネスをしっかり立ち上げたいと考えるなら、何か他人が決めた基準値をクリアーするとか、資格をとるとか、覚えるとか…は、どれだけ真剣に努力したところで、本質とはかけ離れていることを知らなければなりません。

特に、自分が「これまで積み重ねてきたものを本当に活かして報われる仕事をしたい」と願うなら、重要なことは、「自分ならではのコンサルティングをつくって、それを買ってもらう」ことに、全力をつくす必要があります。言うまでもなく、それがズバリ、あなたが実現すべきことだからです。

他のことは、どこまで理路整然と語ろうとも、通過点やまやかしに過ぎないのです。

人は面白いもので、身の丈以上の挑戦すべき対象があるとき、「いや、自分にはそんな能力は…」とか、「まだそんなレベルには…」とやけに謙遜する人と、「わかりました、やってみます」、「本気で勝負します」と身震いしながら進もうとする人がいます。

謙遜は美しいかもしれませんが、「下積み時代」ならいざしらず、ものの道理も経験も、そして残り時間がなくなってきている人が言うとしたら、それは単なる「見せかけだけやっている人」にすぎないのですが、そういう人に限って本当の努力はしないのに、「報われるお金がほしい」などと言っているのをみれば、これは傲慢の極みと言わざるをえません。

一方で、自分が達成すべき到達点に対して、まだ現実が追いついていない…。だからこそ必死に努力するも、「まだまだ自分の努力が足りていない」と厳かに反省し、そして「まだまだ…」と謙遜する人たちがいます。

彼らに共通することは、諦めが悪く、どこかヘンクツで、偏っていたりします。言い出したらきかないし、ときどきグラつきながらも自分を信じている。そして、本気でプロを目指している人たちです。お遊戯が耐えられない、お遊戯では満足できない人たちです。

自分がやってきたことを、本当に報われる形で仕事をする。そのために最も重要なことは、自分が提供できる、自分だから提供できるコンサルティングというものを、しっかり体系化することから始まります。それ以外のこと、それらはすべてまやかしにすぎない、ということを覚えておいてください。

あなたは、自分が提供するコンサルティングを体系化し、そして確立させ、それをしっかり売っていこうとしていますか?

あなたの真の挑戦が待たれています!

 

著:五藤万晶

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