がんばれコンサルタント！ 第370話：「そんなに儲かるなら自分でやればいい」に対してどう答えるか？

 

 

「ゴトウさん、先日ある社長さんから、あなたはなぜ会社経営をやらないんですか？と聞かれまして…」── 昨年、当社にお越しになり、目下コンサルタントとして活動開始したばかりの方が口にした言葉です。

なるほど、コンサルタントをやっていると、たまに聞かれるというか、浴びせられる言葉の一つが、この「あなたはなぜ経営をやらないんですか？」というもの。

実際、似たような言葉を言われた…というコンサルタントの仲間も結構多いですし、当社にも言ってきた人もいます。さらに言えば、「そんなに儲かるなら自分でやればいいのに、なぜ会社をやらない？」と言ってくる人までいます。

ある意味、コンサルタントに対する「キメ台詞？」と思っているのかもしれません。まるで「どや？答えられるか？」とばかりに迫ってくる社長さんも、正直何人にも会ってきました。

実際、答えに窮してしまう人もいるかもしれませんし、オタオタしてしまう人もいるでしょう。

当社でも、正直なところ、スタート時は、しっかりとした返答とはとても言えない？感じでした。何かこう、自分の中に「違う」という想いはあっても、それをどう言葉にしていいのか、よく分からなかったからです。

もちろん、現在では別に慌てることもなく、ゆっくりご説明をしています。本当はとても簡単なことだからです。

例えば、自分の想いを込めた“日本一旨いと思うラーメン”を食べてもらい、それを広めたい…と頑張っている人に、「そんなに旨いというんなら、あなたが食べればいい」と言うひとがいたら、どう思いますか…？　ということです。

そんなの当然、「自分も食べている」と答える人が大半だと思いますし、「そんなに広めたいんならタダにすればいいだろう」…などと意味不明なことを言ってくる人がいたら、世の中のもの全部、無料や物々交換するんですか？ という話です。

重要なことは、質問には「レベル」というものが存在する…ということです。言葉は悪いですが、「アホな質問しておいて、何ドヤ顔してるんですか？」ということです。

なぜアホな質問か…。理由は簡単です。自分の収入アップ、もっと言えばカネ稼ぎでやっていることと、経営者として夢や理想の実現のために、人生を賭けるかのごとく本気で展開していっていることと、その区別すらついていない…からです。

要は、儲けられるんなら手段とか関係なく、それやればいいのに…というのは、それは「稼げるバイト探し」レベルで考えている人の言葉ということです。

当然ながら、経営者でそんなにレベルの低い人ばかりなはずはありませんので、それでもそうした質問がでてくるとしたら、それは即ち「あなたを試している」ということに他ならないことが分かります。あなたはどう？ と。

ラーメンに限らず、家でも食品でも機械でも、旅行でも書籍でもファッションでも、加工技術でも輸送でも設計…でも、まともであればあるほど、経営者は本気で経営しています。当たり前の話です。

その経営者にむかって、「なんで他の商売しないの？」と質問するとすれば、どんな反応が返ってくるか…ということです。

語弊を恐れずに申し上げれば、アルバイトの人に、なんでこんなアルバイトしているの？他にもっと稼げるバイトあるよ…と話すのとは、訳がちがうということです。そして、この言葉でぐらつくとしたら、それは自分自身の軸にゆらぎがある…という証拠と言えるわけです。

自分は、これまでに積み重ねてきた知識や経験、ノウハウ…などを総動員して、それを最大限に活かした独自のコンサルティングビジネスを展開している。それこそがわが社の最大の特徴であり強みです…と言えるかどうか。

重要なことは、経営や商売、ビジネス…というものは、人を雇う…ということとは全然一致しない、ということです。一人でも経営やビジネス、商売…はできますし、逆に言えば、どれだけ人をたくさん雇っていても、まるでビジネスになっておらず、会社の体をなしていない…ということもあります。

表面のことしか見えない人の場合、たくさんの人がいれば立派な会社で、逆はダメなところ。だから一人でやっているのは会社とは思えない…などと考える人がいたりしますが、これこそ、経営もビジネスも、商売も…、何もわかっていない典型ということです。

独立といっても、単にカネ稼ぎの程度にしか分かっておらず、それほど好きでもない仕事を振ってもらってこなしているだけなら、「もっと稼げる話あるよ」と言われれば、そっちを振り向きたくなる気持ちも分かります。

大切なことは、きっかけは試された言葉でも何でも、気づきがあったところからしっかりと一歩を踏み出せるかどうか…。踏み出さない限り、永遠に同じところを廻って時間だけが消えていく…という恐怖との戦いになるだけだからです。

あなたが、真に自分の人生を活かして活躍することのお手伝いを、当社は本気で行っています。それが当社の夢であり、実現させたいことだからです。その結果、多くの企業、クライアントが豊かに発展することを心から願っています。

次はあなたの人生を活かした、本物のコンサルティングビジネスが展開される番です！