がんばれコンサルタント! 第233話:コンサルタントが持っておくべき、判断に対する第一基準

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二流は現在の尺度でもったいないを考える。一流は未来の尺度でもったいないを考える。

 

「ゴトウさん、次の仕掛けを考えているんですが、コレどう思いますか?」── コンサルタント起業をされて、いま伸び盛りになっている、ある営業系コンサルティングをされている方からのご質問です。

コンサルティングビジネスを、より一層大きく展開していくために必要な、「次の一手」に関するご相談…ということですが、お持ちいただいた資料を拝見しながら、いくつか確認をさせていただく中で、少し気になった点が浮上してくることに。

その「気になった点」というのは、ズバリ、投資金額とそれに対する理由…という点です。端的に言えば、「相当高い広告宣伝費」だったからです。

金額こそちょっと明記しませんが、「あれ? これはかなりの金額ですよね??」というもの。これだけの金額を投入するということは、よほどの覚悟が無ければ進められないのでは? と直感的に気になったからです。

そこで、「この投資については、どんな感じでお考えなんですか?」と、ある意味少し曖昧なやんわりとしたご質問をすることに…。

実は、この質問もかなり重要と思っているのですが、「投資採算性」といった、よくある「数字的説明」で答えをいくら求めても、最も大事なことを聞くことはまず不可能と考えているからです。だからこその、「あいまい」の質問ということです。

この辺に関しては、非常に微妙なのですが、「投資は数字だから、そこはどれだけしっかり数字的根拠があるか…」といった考え方は、世の中的には当然とされています。特に銀行などで求められる計画などにおいては、これはもう断然、細かく数字の世界が求められることになります。

これはこれで一面の真理でしょう。数字的根拠なくして単なる思い付きや勢いだけでビジネスが上手くいくほど世の中は甘くはないからです。

しかし一方で、「計画どおりに粛々とやって、それで儲かるようになる…なんてことは、それは坊やがお遊戯をちゃんとやったから、“褒めてョ”といっているのとほとんど同じレベル」という一面も、これまた忘れてはならない現実なのです。

重要なことは、数字が伴うとき、「なぜそう考えたか?」という思考回路を、具体的に自分が理解しているか…、という点です。この「思考軸の原点」というのを言語化できていないとき、そもそもの数字的説明は、「単なる説明のための計算数字」になってしまうからです。

たとえば、ビジネスにおいて大事な数字とは、結果的に「売上」にまつわるものが大半になってきます。逆に言えば、それに関係のないものは、さして重要ではないからです。これは、ビジネスに仕事に、真剣に携わってこられた方なら、皮膚感覚でお分かりいただけると思います。

この大前提を踏まえたとき、「その数字的根拠の基点は、“いつ”を基準に考えたのか?」ということが、極めて重要となってきます。答えを大きく左右する、根本だからです。

何を申し上げたいかといえば、「ある問いに対して、その判断をする基準は驚くべき確率で、“現在の尺度”によって答えを出している」…ということです。

これは、本人がそれを自覚している、していない…にかかわらず、ほぼ無意識で、「これはOK」だとか「これはダメ」といったことを、「現在の尺度で判断している」ということです。

そんなことはない!!…という人の声も聞こえてきそうですが、そもそも、よほどの訓練でもしていない限り、思考・判断を逆算から考えることなどありません。実際、「5年や10年後の思考軸で、そこを固めた上での判断」かと問うたとき、その返答がクリアだった方は、残念ながら片手で数えられるほどしかお会いしたことがありません。

つまり、投資判断とか実行判断、A案B案判断、もう少し続けるかどうかの判断、任せるかどうかの判断、どこまでお金をかけるかの判断、勝負判断…といったことに対して、「こうする」という決断を、「自分の未来から考えて判断しなくてはならない」ということに行き着くわけです。

このとき、「未来にこれだけのことをやっている」とか、「計算上、こうなっている」、もっと言えば、「この状態になっていなければならない」といった、ある意味、「根拠があるようで実は根拠が無い、だけれども、単なる気合やホラ、虚言ではない…」という、経営者ならではの言葉が並ぶことになります。

30万円の販促費を投入するかどうか…。50万円の営業経費をかけるかどうか…。単純にその金額だけを聞けば、それは「高い」と考えるのはある意味当然のことかもしれません。

一方で、年間5千万円のビジネスをしていて、その重要な営業経費に100万円を投じるとしたら、これに難色を示している経営者は、遅かれ早かれ会社を傾けることになるでしょう。お金の掛け方の重点を分かっていないからです。

一番もったいないのは、「現在の尺度でこれは要らない、これは高い、これは無駄、これはまだ早い…」といったことを判断してしまうことです。特に要注意は、未来を理解できない人に、その投資判断を仰ぐとき、一体どうなるか…ということです。

再度申し上げますが、「何事も判断の基準は、未来からの逆算」だということです。この第一原則が本質的に分かっていないと、ことごとく、もがき苦しみ、最も重要な時間を無駄に費やし、そして「後から後悔する」という、実にもったいないことの繰り返しになってしまう…ということです。

あなたは、未来の自分の具体的な映像を持って、そこから判断をするようにしていますか? その未来の自分は、現状の状況に対して、どう判断すると思いますか?

 

著:五藤万晶

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