がんばれコンサルタント! 第244話:コンサルタントとして、絶対に踏み外してはならない一線

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「ゴトウさん、ちょっと緊急で相談したいことがありまして…」──、コンサルタント業を何年も行ってきて、ある節目の年、さらなる飛躍のために弊社にお越しになられた方からのご相談です。

伺えば、いまコンサルティングをご検討いただいている社長さんから、妙なことを言われて返答をどうすべきかで、悩んでいる…とのこと。

その妙な内容とは、「コンサルティングで本当に成果が出るか分からないのだから、やってみて成果がでればおカネを払いたい」とのこと。何でも、周囲の年配社長にそう言われたり、有名な? コンサルタントの人の本にも、「本物と偽物の見分け方」とかで、そう書いてあった…というお話。

当然ながら、様々なご意見があると思います。「効果がでるかどうか分からないのだから、コンサル業はいわゆる成果報酬型にするのが当然 」とか、「途中までやって、その段階で上手くいきそうならおカネを払う方式がいい」、「各回、訪問するたびにおカネを払う方式にすればフェアでしょう」、…などなど、ちょっと伺ってみれば、なるほどと思うお考えがたくさん出てきます。

何が正しいやり方なのか…は、これは、その時代時代ごとに、変化していく可能性があり、現在のやり方がずっと続くとは限りません。その昔、「盆暮れ払いのツケ」が当たり前だった時代に、新しいやり方、「現金掛け値なし」で大繁盛した三越の元祖、越後屋のことはあまりにも有名です。

ネットで買い物が当たり前になった現代では、商品購入と手元に届く、おカネの支払い…などのタイミングは、実に様々で、それこそ、何が正しい…かは、表現として実に難しい面があると言えます。一つ正しい基準を言うとすれば、「消費者に不利な契約形態はよくない」といったところでしょうか。

問題は、この部分だけを切りだして、「消費者こそ正しい」と、何にでも強引に当てはめようとする人がいる…ということです。「客が言ってるんだから、そのとおりにしろ!」というパターンです。

この「一見世論に見える」ことは、疑ってかからなければ、大きな弊害を生みだします。例えば、「モンスター客」や、学校関係の「モンスターペアレンツ」などは、テレビなどでもよく取り上げられて問題視されていますが、そもそもなぜ、このような人が登場してくるのか…ということです。

その根源は、「自分がやりもしないことを、人に偉そうに言っている人がいる」…からに他なりません。商売の大原則は、「売り手と買い手の“双方の合意”によって成立する」という点です。この点においては、どちらかが「偉い」ということは決してありません。

にも関わらず、「お客様第一」や「お客様優先」などの言葉を、「お客様“神様”主義」に極大解釈して、社員やスタッフにやらせる会社があります。都合のいいときにだけ出てくる似非コンサルタントや、現場に立たない社長が命令していたりします。この人たちが、モンスター相手に率先して謝っている…という話は、ただの一度も聞いたことがありません。

一方で、ときどき話題になりますが、「当社の大切な社員に、暴言を吐くようなあなたに提供する商品は、一切ありません」とキッパリお帰りいただく姿勢を見せる企業があります。経営者の考え、想いといったものが、そのまま事業に反映されていることがよく分かります。

重要なことは、コンサルタントとして経営指導をするということは、経営者を通じて、その会社が行うことに対しても責任を持たなければならない…ということです。自分がやりもしないこと、もっと言えば、まったく違うことをしておいて、いったいどの口で偉そうに言うのか…ということです。

ですから、コンサルタントに対して、「成果報酬にすべきだ…」という経営者の方々とお会いしたとき、当社ではこうお伝えしています。

例えば、飲食店の社長であれば、「分かりました。では、あなたのお店で出されているラーメン、あれ、よく食べてみて美味しかったらおカネをはらいますよ。もちろん、満足しないと払いませんよ」…と。

このことをお伝えすると、「えっ? 何を言ってるんですか?」と驚きの表情をされます。そして優秀な社長であればあるほど、そのあと、「自分の発言が恥ずかしい」とおっしゃられます。

旅行でも散髪でも宿泊でも、デザインでも保険でも衣料品でも、家電でも映画でも相談料…でも、ビジネスとして提供されているものであれば、「お金を支払うのが当然」であり、それは「不満やクレームの時に返金」というのと、「満足したら払う」というのでは、これは、基本的なスタンスがまるで違う、ということを絶対に知っていなければなりません。

先に、成果報酬をおすすめしているコンサルタントのことを申し上げました。ちなみにこのコンサルタントのことを知っていますが、当の本人は、成果報酬型で仕事を受けていない人です。人に言っていることと、自分がやっていることに食い違いがある…とは、一体どういうことかということです。

コンサルタントが「口だけ」「言っているだけ」と言われることに、当社はもの凄い憤りを感じています。コンサルティングビジネスを、まっとうにしていきたい…と、本気で考えているからですが、こうした「一見、正しそうなことを言う」人が、世にはびこっていることは、本当に悲しむべきことと考えています。

誰でもそうですが、自分がされたら嫌なことを、どうして平気で人にやらせることができるのか。自分がやりもしないことを、どうして人にやらせるのか…。こうした嘘や食い違いが、世の中に多くのモンスターを生み出したり、多くの仕事の従事者を苦しめたりすることを、痛切に知っていていただきたいと思います。

あなたのコンサルティング、そして思想は、関わる人を幸せにするものになっていますか?

 

著:五藤万晶

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