がんばれコンサルタント! 第255話:自分の知識や経験、ノウハウ…を、商売に活かすための絶対条件

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「ゴトウさんは、コンサルタントのアドバイス業ですよね? 私は2年後に独立しようと思っているんですが、いまやっておくべきこととか、何かありますか?」── 先日、あるビジネス系の方が集まる会場で、何気なく話していた中での言葉です。

伺えば、起業準備をしていて、資格も取ったし、社内のマーケティングコンペ企画でも優秀賞をもらっている…とのこと。独立してやっていける自信はあるが、後は何をしておけばいいか…というお話です。

「ちなみに、ネットのオークションとかで中古品とか、売ったりしたことありますか?」なんてへんな話をしながら、「自信がある」ということなら、さっさと始めてもいいのでは?! とも思ったりしたのですが、そもそも論として気になる点があったので、ちょっと聞いてみることに…。

何が気になったのか…と言えば、ズバリ「なぜ3年後なのか?」という点。明確に理由がある場合なら、これはもちろん問題ないのですが、これまでの経験則で申し上げれば、「2年後」とか「3年後」と言われた人で、明確に答えた人は極めて少ないからです。

いわゆる「なんとなく…」という言葉というものがあります。「3年以内に海外旅行に行きたい」とか、「3年以内に独立したい」、「3年以内に家を買いたい」、「5年以内に年収3千万円になりたい」…など、夢と現実の微妙な間の「なんとなくの勢い言葉」というものが、巷には結構あふれていたりします。

これはこれで楽しさもありますから、決して悪いことばかりではないでしょう。しかし、ひとつ覚えておかなければならないのは、この手の類の言葉を使うとき、その事柄は、「自分の内なる部分」の範疇なのか、「自分の外の部分」に属することなのかを、根本的に理解していないと、夢は永遠に夢で終わってしまうことになりかねい、ということです。

分かりやすく言えば、「技術や知識、資格やノウハウ」といった類のものは、難しさはあっても、その大半が、自分の努力次第で獲得もできれば、増やしていくことができる…類のものです。自分の内なる部分の範疇だからです。

一方、「自分の外=相手がいる分野」の場合、自分がいくら「努力している」と思っていても、それが上手くいくかどうかは未知数です。理由は単純です。「相手が決める」ことだからです。

商売の難しい点は、どれだけ「理論的に正しい」、「技術的に優れている」、「素晴らしいノウハウ」、「完璧な仕事」、「安心できる資格がある」…としても、それが商売繁盛に繋がるかどうかは、やってみないと分からない点にあります。

条件面では確かにすばらしくても、「何か好きじゃない」といった感情面があれば、お客様は買ってくれない…という現実があったりします。どれだけ優れた技術やノウハウも、下手をすれば、「好きじゃないから要らない」といった場合もあるのです。

多くの人はそうだと頷かれると思いますが、そんなバカな! と叫ぶ人もいるかもしれません。特に理論理屈でガチガチの、頭でっかちになっている人は、「人が感情でモノを買う」ということが理解できなかったりするからです。

面白いもので、「自分は大丈夫」という人にその理由を聞いてみると、「営業もやってきたし、よく色々なところに出歩いて最新情報を入手しているし、新しいショップにも行っているから…」といった話が返ってくることがよくあります。

確かに新しいことにも触れているし大丈夫…という気持は分かります。しかし、たとえば、冒頭の人のときのように、「ネットで物を売ったことがありますか?」という質問をしたとき、9割以上の人が「へ?」という反応をします。

ネットでなくても、バザーやフリーマーケットでも結構です。仕事では営業や販売をしていた…という人でも、個人として何かモノを販売する、買ってもらう…という経験をまったくしてきたことがない、という人が想像以上に多いのは、本当に驚きなのです。

たかがネットで売るくらい…と、馬鹿にする人も結構います。しかし、やったことがあるのと、無いのとでは、これはもう恐ろしいほどの差がでてきたりします。売るのと買うのでは、まさに大違い。

圧倒的大多数が経験しているのは、「買う」側ですが、商売とは「売る」側の話です。売ってみれば、同じ商品なのに倍ほど違う値段が、そこには現れてきたりします。

理屈では同じような商品なら同じような価格で売れる「ハズ」ですが、世の中、そうはならないところに面白さがあります。これに、答えられる、つまり、どうすれば高く売れるかを分かっていなければ、逆に言えば、分からなければ自分が売るモノはことごとく安値でしか売れていかないことになります。

簡単な話、高く売れる方法、よく売れる方法を知らずに、どうやって指導するのか? ということです。自分の知識やノウハウ、技術や編み出した独自の手法…といったものも、売れるカタチ、売る方法とセットになってはじめて効果を発揮するということを、絶対に押さえておかなければなりません。絶対条件だからです。

商売が分かっている、つまりお客さんとのやり取りの中で、どうすれば買ってもらえ、商売が繁盛していくことができるのか…ということが「皮膚感覚」で分かっている人なら、知識や技術、ノウハウ…といったものは、所詮は「商売道具のうちの一つ」ということが理解できます。お客さんを喜ばせる道具の一つにすぎないからです。

ひるがえって、独立起業する人、商売を本気で考える人において、不思議と出てこない言葉の一つに、「お客様」という単語があります。知識や技術、ノウハウがあれば仕事になる…と考える人たちです。

しかし、それは仕事になることはあっても、誰かの下請け的仕事を受けることはできても、自分で自分の商売をつくっていくことはできません。自分自身が、顧客を獲得していく意識もなければ、ぶら下がり根性丸出しで、どこかからか仕事をもらえると思っているからです。

「顧客」でも「クライアント」でも結構ですが、いずれにしろ、注文したり、依頼したり、買ってくれる人、もっと分かりやすく言えば、売上になっておカネを渡してくれる人を、どう獲得し、増やしていくのか…。

商売というものに対して、「美学」というものは極めて重要です。何のために経営をしているのか、どういう想いで展開しているのか…。

カネになるなら何でもいい…という低俗な思考の輩では、特に経営指導を行うコンサルタント業では、まさにお話にならない…ということは、もはや言うまでもないことでしょう。

しかし、美学ということと、見てくれの格好の良さ、もっと言えば「世間知らずのひ弱なお育ちの良さ」ということとは、まるで違うということです。このことが、腹の底で分かっていないと、本当に痛い目にあってしまいます。

そういう意味では、巷には、「お育ちの良さのアピール方法」だったり、「賢そうに見せるテクニック」、もっと言えば、「下請けで仕事にありつく方法」…などにあふれていますが、それは本当にあなたが望んでいることですか?

あなたは、自分の夢の実現のために、お客様というものを考え、そして本気で商売を考えていこうとしていますか?

 

著:五藤万晶

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