がんばれコンサルタント! 第288話:2018年を、飛躍の年にするために必要なこと

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「ゴトウさん、これから1、2年くらいの間に、コンサルタント起業をしようと考えているんですが、これから景気的にはどうなると思いますか?」── 先般のセミナーの後、ご相談にお越しになられた方からのご質問です。

伺えば、コンサルタントとして独立するために、ここ何年も様々な勉強をしてきており、自分の中では後はタイミングを見極めれば…と思っているとのこと。

なるほど、独立起業するときには「良いタイミングで始めたい」とは、誰もが思うことかもしれません。ですからご質問の方のお気持ちはよく分かります。

しかし、気持ちの話と現実の話では、当然大きく違ってきたりしますので、逆にちょっとご質問をしてみることしました。「では、景気がいい時が始めるのに良いタイミングとお考えですか? それとも景気が悪い時が…?」と。

ご相談にお越しの方は、質問をうけて最初、「えっ、そんなのは簡単でしょう。それは…」と喋りはじめるもすぐに、「えっと、その、う~ん…」と口ごもることに。

少し間をあけてこちらから、「ちなみに起業するには、景気が良いときがいいなどと言われていますよ」と話を振ると、「そうそう、やっぱり景気がいい時がいいですよね?」とちょっとホッとしたご様子。

そのホッとしたのもつかの間に、またこちらから余計な?!投げかけを…。
「でも、コンサルタントの仕事というのは、困っている会社からのご依頼が多いですから、逆に景気が悪い時の方が依頼が多いということも考えられますよ」…と。

その途端、「で、ですよね? そうなんですよ…」と一瞬にして手のひらを返したかのようなお言葉が…。

断っておきますが、相談にお越しになられた方を迷わすために、このような話を振っているつもりは毛頭ありません。また当然ですが、当社は経済予測を専門とか得意としているなどということは一切ありません。

お伝えしたいことは、「景気が今後、良くなるからと言って、一体自分の商売とどういう関係があるのか?」ということです。

このことは昔からお伝えしてきていますが、仮に自分の会社が売上1兆円あるなら、それは景気も影響するでしょう…ということです。社会との関わりが相当大きいからです。(それでも日本のGDPから換算すれば0.2%ほどしかなく、ソフトバンクの孫さんなど、積極的な経営者ほど認めないでしょう)

ですから、それ以下の売上の会社、つまり1千億円企業はもちろん、数億円~100億円企業の場合には、「景気うんぬんよりも、自社が行っている施策の方が影響は圧倒的」であり、まして1億円未満となれば…です。

忘れてはならないのは、景気がどれだけ良い時期にも倒産企業は過去一度たりともゼロになったことがない点です。ゼロどころか、倒産件数は9千件から1万8千件くらいの間を何十年の間、いったりきたりしているという状況です(東京商工リサーチ調)逆に言えば、どんなに悪くても、2倍程度にしか増えていないとも言えるのです。

要するに、景気が良い悪いにかかわらず、伸びる企業は伸びるし、ダメなところはダメになる、それも2倍程度にしか影響しない、ということです。

乱暴な言葉に聞こえるかもしれませんが、10倍影響するのならともかく、これから商売を始めるのにあたって、いつが良いタイミングか…などと考えたところで、所詮は素人の浅はかな考えであり、そんなことを考える暇があるのなら、2倍努力すれば、もうそれで帳消し…とうことです。

むしろ一番注意すべきは「何もしない」ということです。「何もしない=確実に遅れる」以外の何物でもないからです。

商店街の〇〇屋さんに、「景気はどうですか?」などとテレビで聞く街角リポート的なものがよくありますが、10年、20年前からほとんど何も変わらないような商売をしていて、どうやって良い状態がくるのか…。まして「やる、やる」と言っても、何も始めていないとなれば…、ということです。

簡単な話、仮に「3年後くらいが始めるのには最適な景気のタイミングですよ」と言われて、準備万端なのに商売開始を待つのか?ということです。もし待つとしたら、それは「やらない理由を探していた」と言う方がよっぽど正しいでしょう。

もちろん起業に限らずビジネスで成功する補償などどこにもありません。自分のサラリーマン時代の優秀性をどれだけ信じたところで、独立起業さらにはビジネス展開…となれば、これはやはりそう簡単でないことは、多くの経営者をみれば簡単に分かることです。

しかし、それでも自らの意思で「今こそ!」と動く人は、たとえ逆風が吹き荒れていても前進することを諦めません。人が決めたタイミングではないからです。一歩でも前に行くことこそ、自分の夢の実現に一歩近づくこと…と知っているからです。

追い風を受けてヨットを走らせるのは容易いことですし、目的もないヨット遊びならそれでもいいかもしれません。

しかし、長い旅で進むべき目的地があるとき、向かい風に吹かれたらどうするのか。腕の良いヨット乗りなら、向かい風にも遡って、少しずつでも目的地に近づいていこうとするのは、言うまでもないことです。

重要なポイントは、「自らが進むべき方向を、真に定めているかどうか…」ということです。単に仕事になるか…とか、売上になるか…といった言葉は悪いですが「アルバイトの延長」程度の考えでは、逆風以前にちょっと風向きが変わっただけで、帆も舵もないイカダのごとく、大海原をさまようことになります。

節目を機とするには、重要なことは意思決定と行動です。停滞か前進かも同じく意思決定と、そして行動です。

明けましておめでとうございます。新たな年を迎えました。あなたの真の想いと報われる人生のために、そして夢の実現のために、新たな一歩進め、大いなる幕開けを実現させてください。

次はあなたの番です!

 

 

著:五藤万晶

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