がんばれコンサルタント! 第291話:コンサルタントが覚えておくべき、失敗が続く人の共通点
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「ゴトウさん、やっぱり苦戦する人って同じミスをしますよね…」── 先日、コンサルタントとして大変活躍されているお仲間と、久しぶりに楽しく杯を交わしていたときに出た話題の一つです。
なんでも、コンサルティングの指導依頼が来たのでお話を伺っていたところ、「あれ? 何か変な感じがするのは気のせい?」と思い、単刀直入に社長さんに質問されたたとのこと。いわく「誰かに頼みませんでしたか?」…と。
なぜこの問いになったかと言えば、ご依頼されてきた会社で実施されている施策が、このコンサルタントの方の手法と似ていたからです。そこらによくあるような程度のものなら施策も似ることがあるかもしれませんが、なにせ非常に特徴のあるコンサルティングをされる方だけに、誰にも聞かずに似たようなことを行うことなど、およそ考えられない…と直感的に思ったというのです。
単刀直入の質問は、ズバリ的中?! 相手の社長さんは、バツが悪そうに「いやぁ~先生、さすがですね、すみません。一発でバレてしまうんですね…。実はある人にこの前まで頼んでいたんですが、どうも今一つだったもので先生のところに来ました…」と正直に話されたそうです。
詳しく話を聞けば、要は、このコンサルタントの方の噂をききつけた、いわゆる二流コンサルタントが「これを使おう!」と、勝手にマネして経営指導を行っていたとのこと。しかも「ウチなら本家より安いですよ!」という安さアピールで受注していたといいますから笑えない話です。
しかも、パクっていたというのが「知人の士業の人」ということが分かってさらに驚かされることに。本当に情けないというか、残念というか…。「なので、彼とは縁を切りました」とは、当然の言葉でしょう。
一方で、面白かったのは、「でもですよ、社長さんに施策の内容とか状況とか聞くと、これがもう笑っちゃうほど表面的なんですよ。そりゃぁ~、結果が出ないのは当たり前でしょうと。なので、社長さんに言っておきましたよ、今後二度とコピー品に手をださないのがご依頼を受ける条件ですがよろしいですか?って」
実に痛快な話です(笑) 社長さんも改心されるとのことで、無事にコンサルティングが進行中とのことですが、この話はとても重要なことを教えてくれています。
それは、ミスを繰り返す人、なかなか上手くいかない人、失敗が続く人…の典型パターンが、この「安物選び」、「コピー品選び」だからです。理由は実に単純です。表面的な部分しか見ようとせず、購入や契約の際、選択の基準が「安さ」になっているからです。
当たり前のことですが、本物とコピー品では、中はまるで違います。工業製品でも、見た目はそっくりでも、材質から耐久性、安全性、何か起きたときの対応…などには大きな差があります。
安さが選択基準である純粋な消耗品ならいざしらず、付加価値や売上利益の向上を考えているビジネスマンが、単に安さでしか選択基準がないとしたら、これはもう「商売センスがない」と言わざるを得ません。
そもそも、設計思想はオリジナルの本物の製品でなければ、「なぜこのカタチ」「なぜこの性能」「なぜこうなのか」…といった原点は、決して分かりえないことばかりです。コピーは所詮コピーだからです。
これがさらに、カタチのない知識やノウハウ…といったコンサルティングであれば、一体どうなるのかということです。「なぜこうなのか」をロクに考えたこともない、見た目だけマネしたものをやろうとしたり、お金を払うリスクは、本人が考えている以上に悲劇的な結果を招きます。
カタチだけマネすると、お辞儀一つでも「角度は何度が正解」と、それを強要しようとしたりします。冷静に考えれば、なぜお辞儀するのか、何を込めてお辞儀するのか…こそ、重要であって角度そのものに正解など、決してあり得ません。もし角度が正解だというのなら、無表情で正しい角度とやらのお辞儀と、角度はデタラメでも素敵な笑顔のお辞儀と、どちらが良いかお客様に訊いてみればスグわかることです。
このちゃんとしたお辞儀指導を横から盗み目していた輩が、「ふむふむ、あの角度が大事なんだ?」とマネして教えようとしているのが、コピー品です。これを安いからと選んで、上手く行くと思っているほうがどうかしている、ということです。
重要なことは、「少しつまづいたとき」や「失敗への対応」、「応用を考えるとき」「さらなる上を目指すとき」…などに、コピー品に訊いたところで何も返ってこない、ということです。これがミスや失敗が続く最大の原因です。そもそも最初に二流を選択しているのでさらに悪化する訳で、結局、時間もお金もドンドン消耗してしまうことになります。
あなたが本物のコンサルタントとして活躍することを願うなら、まず歩く道の選択こそ重要となります。あなたが選ぶ道は、コピー品ではなく本物ですか?
あなたの本当の活躍を応援します!
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