がんばれコンサルタント! 第321話:コンサルタントが必ず押さえておくべき「相談」における二形態

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「ゴトウさん、知人が数年前から悩んでるんですが、何かいい方法ってありませんか?」── 親しいコンサルタント仲間と一杯していたときに、そういえば…的にでてきたお話です。

何かな? ということで、聞いてみると、いわゆる起業の話なのですが、ご本人ではなく、「もう何年も独立するとかしないとかで、しょっちゅう相談されて…」という話。

知人からの相談なので、親身になってアドバイスをしているそうですが、話をしている内にいつも、堂々巡り…に? なってちょっと困っている…とのこと。

なるほど…。まあ確かに「独立起業」に関して、何にも悩みもしなかったという人は間違いなく少数派でしょう。それも、お勤めしてある程度の地位になっていればいるほど、それを捨てることになるだけに、悩みも深くなり、逡巡することもある意味当然かもしれません。

だからこそ、知人で独立起業に成功しているコンサルタントに相談…というのは、理解できる話です。

しかし一つ、重要な判断がここに必要となってきます。この判断がない限り、この相談は永遠に意味をなすことはない、とさえ言えます。それは、「何しにきているのか?」という判断です。

相談しているんだから、それは相談に決まってるでしょう! と声が聞こえてきそうですが、世の中そんなに意味もなく簡単ではないのです。

分かりやすく言えば、「解決策」や「具体方法」を聞きにきているのか、それとも「話を聞いてほしい」からきているのか、これを最初に判断しない限り、どうにもならない…ということです。どちらも同じく「相談」と言ってしまうからです。

これはよく、「男性は解決策」で、「女性は話を聞いてほしい」…といった、男性脳、女性脳…の話で言われたりすることですが、現実的には男性だからすべて男性脳で女性は女性脳というほど単純なものではありません。

時と場合、状況によっては、男性が驚くほど女々しく、そして女性が極めて男らしく…と言っては語弊があるかもしれませんが、そういった思考になることは、決して珍しくないからです。

ややこしいのは、特にコンサルタントという仕事が、基本的に「相談」ということをベースに考えられているため、クライアントからすれば、まさに「問題解決」の場合もあれば「話を聞いて…」の時もありうるということです。

これは経営やビジネスの案件であっても、同じです。比率こそ下がれど、やはり人間がそこに介在している限り、基本的には感情の生き物ですから「理屈だけでは動かない」という、極めて当たり前のことが起きることになります。

もっと言えば、迷っている自分が好きなだけかもしれませんし、それをカッコいいとまで勘違いしているだけ…だったりします。ある意味笑える話です。傍から見れば、「はっ?」というレベルでも、こんなに難しい問題を悩んでいる…と、要はアピールしたいだけだったりすることが現実に目の前に現れてくるのが、この商売なのです。

社長は、経営の舵取りをしなければならない…ハズですが、「分かっていてできない」という人もいるのが現実です。どれだけ解決策や具体策を出したとしても、この社長が動くことはありません。話を聞いてもらいたいだけ…だったりするからです。

冷たいように聞こえるかもしれませんが、「話を聞いてほしい」という人の場合、「話を聞いてあげればいい」のであって、解決策を考えてあげる必要もなければ、提示する必要もまったくありません。余計に問題が悪化するだけだからです。

簡単な話、余計に頭の中がぐちゃぐちゃになって、さらに堂々巡りが酷くなってしまうからです。場合によっては「あなたが言ったから…」とか、ほとんど意味不明の責任転嫁さえ起きかねないので、言葉は悪いですが、放っておくほうがよほどマシなのが現実なのです。

重要なことは、コンサルタント業の場合、自分がどのような仕事をするのか…をしっかり決めていなければ、「話し相手」業にいつのまにかなっていた…ということになりかねないことです。

お金になるからそれでもいい…という人なら、結構な話かもしれませんが、当然ながら自分の知識や経験、ノウハウ…などを活かして、クライアント企業の業績をあげて…といったこととは、およそ正反対の、単なる「お話し相手」になることを覚悟しなければならなくなります。

さらに言えば、「話し相手」が染みついてくると、もう「具体策や解決策を提示する…」といった脳みそフル回転の方角には、まず戻れないというのが現実です。要求される能力も、レベルもまるで違ってくるからです。

このため、語弊を恐れずに言えば、「雑談」でさえ、「相談に乗っている」と思っていたり、もっとヒドイのになると、「あれどう思いますか?」と、逆に質問して話を聞くだけ…といった、もはや時間つぶしとしか言いようのないことで「コンサルタント」と自称している人さえいたりします。

自分が何をしなければならないのか…も、よく分かっていない典型例です。少なくとも、「話し相手業」「聞き手業」と看板架け替えるなら話は別ですが…。

人それぞれですし、コンサルタントという言葉には決まった定義はありませんので、こういう輩をどうこうは言えないのですが、一つだけハッキリしていることは、「自分がどういう未来を描いていて、そこに一歩でも近づこうとしている行為と合っているのか…」ということです。

一流コンサルタントになって、多くの会社、経営者、クライアント…に恵まれて、自分独自の経験や知識、ノウハウを活かして大きく活躍する…。そしてそれに見合う、報われる大きな報酬を得たい…と本気で考えるなら、その道の方角を目指さない限り、絶対に1ミリたりとも近づかない…というは、これは小学生でも分かる話、ということです。

ひるがえって、「話をきいてほしい…」系の相談ならどうするか…。結論から言えば、放っておくに限りますし、「時期になればお越しください」といい放つことこそ、重要ということです。付き合ってられない…ではなく、付き合ってはならならい…というのが真実だからです。

結局その方がよほどその人のためになりますし、早くなります。お互いの時間も無駄にしません。最も重要なことは、「自分から決断できない人は、道なき道を進む勇気もなければ、まして根性など微塵もない」という現実です。

あなたは、ご相談される時に判断していますか?
 そして、自分のやるべきことを考えていますか?

 

著:五藤万晶

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