がんばれコンサルタント! 第395話:コンサルタントが押さえておくべき「基準値」への考え方

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「ゴトウさん、クライアント先で営業に関する基準づくりをしていますが、なかなか骨が折れますね~」── 3年ほど前から当社にお越しになられ、コンサルタント起業をして忙しく飛び回られている方が、苦笑いしながらお話いただいたお言葉です。

なんでも、依頼を受けたクライアント先で、営業の仕組みづくりを指導されているとのことですが、営業方針や展開策を理解して定めていってもらうのに、当初かなりてこずった…というのです。

実施内容や理由を伺っていると、「ああ、なるほど…」となったのですが、クライアント先が「一般的基準はどうなんですか?」と、数字的な基準をほしがったというのです。

確かに、一定層こうした「基準をほしがる」タイプがいます。理由を訊けば、「基準がなければ動けないし、ちゃんと仕事ができないから」と、最もらしい? 理由が返ってきたりします。

しかし、果たしてそうでしょうか? という問題です。

基準を欲しがったり、こだわること自体を悪いとは言いません。しかし、「基準を定める理由」や「基準をどうやって決めるのか」…という、基準自体に対する根本的な考え方が定まっていなければ、数字的基準そのものなど、座高を計ること以上に無意味と言えます。

ご存知の方も多いと思いますが、その昔学校で行われていた「座高の測定」は2014年に「意味がない」ということで廃止になっています。もともとは内臓がしっかりしていればいい兵隊になるということで座高が高いのが良いということで始まったとか…ですが、戦後70年近くも計ること自体が目的化して、延々と無駄なことがやり続けられてきたのです。

いや、そんな基準とは営業に関する数字的基準は全然違う!…と、声が聞こえてきそうですが、本当のそうでしょうか? そもそも、営業の基準にしろ、開発の基準しろ、接客の基準にしろ、ビジネスで考えられるあらゆる基準というものは、何のためにあるのか…という話です。

大前提として、「ビジネスとはお客様あって、はじめて成り立つ」という、もう言わずもがなの当たり前のことを考えるとき、「すべての基準は、お客様のことを考えて定めなければならない」ということくらい、子供でも分かる話ということです。

では、「お客様とは、一般的なお客様のことですか?」と問うてみたとき、どう答えるのか…という話です。まともな商売・ビジネスを展開している社長さんなら、「ウチのお客様のことに決まっているでしょう!」と半ば、怒り声まじりで返してくるに違いありません。そう、まともな社長なら…です。

あなたは「フツーの商売をしたいのですか?」
あなたは、「フツーのことを指導したいのですか?」

考えるまでもないことでしょう。「一般的なお客様、一般的な考え、一般的な基準…」に従っていれば商売は繁盛する…というのなら、世の中本当に楽でしょうがないのですが、そんなに甘い話はどこにもありません。

特に、独自の強みを発揮して、他の追従を許さない豊かな事業成長を実現させていくことを願うなら、みずからの市場を創り出していくビジネス展開が必須となります。

このことを本気で理解しているなら、顧客に対する考えも、一般論? というまやかしなどまったく無意味であり、「独自の哲学や思想に基づいた自社ならではの基準」でなければ到底、夢は実現していかないことくらい誰でも分かる話でしょう。

では、この自社独自の基準とはどうやって決めるのか…。ここに、自社が考える「本質的な基準」というものが必要になります。これは数字というより、むしろ言葉です。どうお客様と向き合って、基準的なことを決めていくのか…という「根本の考え」です。

なぜ言葉なのか…。理由は単純です。「変化する」からです。1年、3年、5年…、世の中はドンドン進化し、お客様の考えも要求も、世の情勢も、あらゆることが日々変わっていきます。数字的な基準は、その時の状況において正しかったかもしれませんが、状況が変れば数値ごと無意味になります。

数字的基準を変えなければアウトのままです。ではどうやって数字的基準を変えるかと言えば、本質的基準がない限り、「どう変えていいのか分からない」となり、「どこかに基準はないの?」という、笑える話になる訳です。

要は、自分たちに確固たる基準に対する考え方がないために、誰かヨソの基準を参考にして、それで誤魔化している…というのが、一般的基準にすがるパターンということです。

このため、言葉を決めなくては…と言っても、誰かがつくった言葉のコピー、マネ、付け焼刃…程度のものしか出てなかったりします。まさに、考えていない弊害です。

そもそも、自社のお客様のことをそれほど知りもしなかったり、通りがかりの人、ヨソから回されただけの人、たまたま担当になっただけ…といった場合、「本当の自分のお客様をどうやって決めればいいのか分からない…」ということが起きたりします。

冒頭のクライアントさんの場合、まさにこの状態だった訳で、自社が展開する商品やサービスを誰に利用してもらうのかも曖昧であり、考えも基準も持ち合わせていなかった…ということなのです。

幸いに、指導するコンサルタントが、こうした基準に対してしっかりとした考えを持っている本物だったために、否応なく? まともな「本質的基準」を定めていくことにつながっていっていますが、もしこれが「自分のクライアントの本質的基準も、ロクに定めることができないような似非コンサルタント」であれば、自分でも分かっていないだけに、まともな指導などまずあり得ないことが分かります。

あなたは、自分のビジネスに対する本質的基準を定めていますか?
自分のクライアントに対して、そうした指導をしていますか?

著:五藤万晶

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