がんばれコンサルタント! 第413話:コンサルタントが知っておくべき、自粛警察と共通する恐ろしい罠

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「ゴトウさん、私は本当にプロのコンサルタントになって活躍したいと思っているんですよ…」── 先般開催のセミナーにオンライン参加いただいた方からのご相談のお言葉です。

なんでも、コンサルタントとして仕事をするために、7、8年ほど前に独立して、それなりに忙しく仕事をしているそうですが、どうしても自分がイメージしていた状態とは違う気がしてしょうがない…とのこと。

この手の悩みを周囲の人に相談してみても、これまたどこかピントがずれた答えが返ってくるばかりで、一時的には気が紛れてもしばらくすると、やはり「何かがおかしい…」と悩んでしまうそうで…。

お話を伺っていると、「自分の中の葛藤」と戦っている様子が、痛いほど伝わってきます。なんとも苦しい状況と言えるでしょう。

最近、よく聞く言葉の一つに、「同調圧力」なる言葉あります。ある種、日本人特有?とまでは言わないまでも、やたらに「皆と一緒のことをしないのはオカシイ」という、変な圧力を表現した言葉です。

もちろん、この同調圧力には、皆が特に何も言わなくても「綺麗にする」「片づける」「ちゃんとする」…といった良さは大いにあります。これが日本の底力になっている面も間違いなくあるでしょう。

一方で、マイナス面も大いにあります。一度振れた振り子は、本来の主旨や事実さえも無視して、「完全なる目的化」さえありうることがわかっています。これらは「空気」として説明されることがありますが、見えない圧力と言ったほうが分かりやすいかもしれません。

山本七平氏の著書『空気の研究』にもありますが、戦前の日本軍のような、「負けていることを口にしようものなら…」ではありませんが、世の中、まともなことが言えない「空気」が漂うことがあります。

今回のコロナ禍でも同じで、「もし再拡大したらどうするんだ!!!」「ウチの子がかかったらどうしてくれるの!!」「絶対に安全と言えるのか!!」…との声に、「科学的な数字で終息になっていて…」と説明しても、同調圧力によって掻き消されたりします。

自粛というの名の「娯楽や遊興批判」。河原でのバーベキューはじめ、浜辺にいる人や川で釣りをしている人に嫌がらせをしたり、締め出したりする自粛警察なるものは、ズバリ同調圧力の怖さを物語っているといえるでしょう。

これは残念ながら、現代においてもそれほど変わらずに、「本当のことがなかなか言えない、伝わらない」ということが日本の中に残っている証拠といえます。

しかし、同調圧力を本当に恐れるべき点は、「思考力を奪う」ということです。何か妄信的に動いている人達に共通することですが、手段が目的化し、そして「勝手に正しいと思い込んで行動するも、そもそも、それがなぜ正しいかは、実は考えたことがない」という、恐ろしいほどの無思考ぶりの発揮にあります。

なぜこんなことが起きるのか…。理由は実にシンプルで、偉い人が言っているからとか、そういう決まりだからとか、大勢が言っているから…など、自分自身で考えるという面倒くささを嫌って楽したいからです。

このため、「なぜですか?」とまじめに問うとほぼ100パーセント答えられません。そして、その苛立ちは逆ブレして、それを訊いてくる人を攻撃したり馬鹿にすることで、その場を逃れようとします。

実は、このことは特段珍しいことはではありません。思考力の弱い人の典型パターンだからです。理論的に説明ができなくなると、逆上して攻撃的になるというのは、いつの時代にも共通していることだからです。このことに訓練を受けた人は、議論や討論ではなく、話をそらすというテクニックさえもっていたりします。

それはともかく、コンサルタントの仕事や世界でも同じで、「コンサルタントってこういうもの…」という、まことしやかに言われる意味不明の常識論的なものがありますが、ほぼすべてと言ってほど「本物のコンサルタントにとっては関係がないこと」ばかりです。

しかし、これを「皆が勝手に仲間だと思い込んでいる世界」の中で言おうものなら、「あいつはオカシイし、間違っている!」となったり、もっと面倒なのは、「親切に間違ったほうに誘導してくれる」ということが、普通に行われたりします。

怖いのは、「まったく悪気もない」ということです。これは自粛警察も同じで、当人は悪気どころか、正義感や親切心すら持って動いているのです。ある意味、すごい真面目さです。唯一無いのは、「自分でモノを考える」という部分だけです。だからこそ怖いのです。

プロとして本当に活躍したい、それも本物のコンサルティングで…と考えるなら、答えは実にシンプルです。

何度も申し上げている通り、コンサルタント業も数多くある商売の内の一つです。それ以上でも以下でもありません。商売人をやると考えれば、「自分でお客さんを開拓して、そしてお金を払ってもらって仕事をする」──。もう、小学生でも理解できることです。これしかありません。

自分で商売つくって回せない人、大きくできない人、人にあやからないと商売できない人…を、「まともな商売人」とは言えないことくらい、誰でもすぐわかることです。ましてそれを教えなくてはならない立場の人ができていなかったら…どうなのか? ということです。

これを、屁理屈こね回してああだこうだ…と自己保身のために言い始めるから、どんどんおかしくなってきます。

その最たるものは、「お金をもらって仕事をしているならプロだ」などの言葉だったりします。精神的な励みとして言っている言葉ならまだしも、現実の意味との差を理解せずに言えば、それこそ「大丈夫ですか?」ということです。

どこまで行っても、お駄賃もらう話と、商売する話ではレベルはまるで違います。これを、なんとか同じようなことだとこじつけようとすることにこそ、本来問題があるのです。

同調圧力の存在はわかります。そして抗しがたい強さがあるのもわかります。しかし、それと「思考を放棄する」こととは別です。

コンサルタントという仕事をめざすとき、あなたが考えていることは、格好ですか? それならそれでいくらでも道はあります。

それでも違うとしたら、考えてみてください。それからで結構です。コンサルタントという仕事を本気でめざすとき、あなたが考えていることは何ですか?

著:五藤万晶

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