がんばれコンサルタント! 第467話:コンサルタントが押さえておくべき、社長と社員の権利と責任の違い

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「ゴトウさん、先日伺った会社の社長さんが、もうどうにも困った人で、説明するのに難儀しましたよ…」── かなり以前から当社にお越しになられているコンサルタント仲間のお言葉です。

なんでも、新たにご指導先になったお会社に行かれて、まずは質問などを織り交ぜながらお会社の現状把握をしようとしていたら、どうにも気になることが出てきた…というのです。

何かと言えば、「責任に対する考え方」。分かりやすく言えば、基本的にあらゆる仕事に関して責任を明確にする…という方針の元、営業なら営業で、「社員に結果の責任を求める」のだとか。思わず、「社員に責任なんてある訳がないでしょう」と説明するのが本当に大変…だったという話です。

社員に結果責任があるのかどうか…という、この言葉だけでは、どうにもあやふやな部分がありますので、もう少しご説明する必要があります。

もう少し詳しく言うなら、社員が負う責任とは、指示命令されたことに対して”実行”したかどうか…の責任がある、ということになります。

これは、決裁権を持って会社のかじ取りをしている経営者と、給料をもらって労働を提供する社員とでは、「責任」に対して負うものがまるで違うことに起因します。ですから、その違いを理解せずに采配を振るおうものなら、意味不明の命令を繰り出し、社長とは名ばかりの単なる肩書だけの人になってしまう…ということです。

わざわざこんなことを申し上げているのは、経営指導で社長にコンサルティングをするコンサルタントが、「この基本的なことを理解していなければ、そのご指導内容も、まるでピントがはずれたことをしかねない」からに他なりません。

言葉は悪いですが、社長も社長なら、コンサルタントもコンサルタントで、現場の担当者に責任を負わせて、それで経営だのなんだのと言っているとしたら、それこそ「最大の責任放棄」ということです。

再度申し上げますが、社員が負っているのは「実行責任」です。指示命令してそのことを遂行しないとすれば、それは明確に責任を果たしていないことになり、罰則もやむを得ない…という話です。

一方で、その社員に「何をやってもらうのか」「どういうふうに考えてもらうか」といったことを指示するのが経営者の仕事であり、結果に対して責任を負うのは当然ながら、その指示を発した社長その人であって当然なのです。だから業績不振になれば、その責任は経営者にあります。

事実、会社が倒産したとき、「社員が責任を果たさなかったから悪い」と言ったとして、それで周囲は納得するのか? という話です。単純な話、「あの社長は本格的にバカだね」で以上終わりです。

そもそも論として、会社が儲かって大きなお金が入ってきたときに、その分配の権限は誰がもっているのか、という話です。逆に会社が倒れたとき、最後の最後まで責任を免れないのも社長、その人なのです。だから一番の報酬を得られる権利があり、その分、責任も重大なのです。

世の中すべて、権利と義務はセットであり、そこに責任がぶら下がっています。会社を自ら創業して成長させてきた人であれば、こんなことはいちいち言うまでもないほど当然のことですが、後継社長やサラリーマン社長、さらにはどこかのファームやら横文字マーケティングでお勉強してきたようなコンサルタントなどは、この基本的常識がわかっておらず、皆が平等的に権利や責任がある…と思っていたりします。

お勉強することは重要ですが、ビジネスや経営の根本の部分が間違っていると、いかに優れた施策を用いても、豊かな成長は夢物語になっていってしまいます。世の多くの会社が、二代目、三代目と継がれていく中で、この世から恐ろしい確率で消えていっているのは、その何よりもの証拠と言えるでしょう。

この確率を少しでも良くすることも、コンサルタントの大きな役目です。すなわち、担当者に責任をなすりつけて経営をしているふうの会社に対しても、しっかりと「仕組みで回る経営」に書き換えていくのがコンサルティングの役割だからです。

あなたの知識や経験、ノウハウを、企業への仕組み作りで本当の貢献を考えてください。それがコンサルタントの真の役割だからです。

著:五藤万晶

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