がんばれコンサルタント! 第469話:コンサルタントが目指すべき「本物の専門性」

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「ゴトウさん、あるセミナー会社から〇〇専門家として登壇してもらえませんか? という打診があって、先日打ち合わせに行ったんですが、どうにも気になることがありまして…」── もう5年以上前から当社にお越しになられているコンサルタント仲間の方の言葉です。

なんでも、何人かの先生を招いて座談会的な催しものを開く予定だとかで、セミナー会社の企画担当者からお声がかけられたとのこと。事前の打ち合わせには、一緒に座談会にてお話しする予定の先生も来られていたそうで、だいたいの打ち合わせをすることになったそうです。

気になった…というのは、座談予定の他の先生が、ご自分の専門分野のことだけを話をしていて、どうにもかみ合わない…という点。専門家なのだから、その人の専門分野が当然ある訳で、ある意味仕方がない…とも思ったそうですが、それでもやはり何かひっかかる…ということで、冒頭の言葉がでてきたという訳です。

なるほど、専門家なのですからご自分の専門分野の話をする…というのは、当然と言えば当然で、何もおかしい話ではないでしょう。

ただし、この専門家の先生のレベルが高いかどうか…ということで言えば、「?」がついてしまう…ことは間違いありません。もっとハッキリ言えば、言葉は悪いですが、「単なる専門馬鹿」の可能性が高いということです。

重要なことは、専門家と言っても、大きく2つに分かれるということです。本物の専門性を持った、いわば一流の専門家の方もいれば、文字通り、限られた分野の事柄には精通しているけれど、それ以外の知識や社会的常識が欠けている…という専門家もいます。後者を俗に専門馬鹿と言いますが、世の中的にはこのタイプが結構多いのです。

問題なのは、コンサルタントはじめ、センセイと称している人たちの中にも、自分は〇〇専門と掲げるのは結構なことですが、単なる専門馬鹿のレベルでやっている人がいたりすることです。

こういうと、「限られた分野に精通しているんだからそれでいいじゃないか! 」という声が聞こえてきそうですが、どうせ目指すなら本物の専門家を目指しませんか? と申し上げているのです。理由は単純です。専門馬鹿だと、自分が気づかない間に、他人に多大なる迷惑をかけることが多いからです。

一言で言えば、恐ろしいほど視野が狭く、そして慮れる範囲が極点に狭いだけに、一担当者に全権を与えてしまうがごとく、全体を考慮できないがための弊害が起きやすいのです。

断っておきますが、専門性を尖らせることを否定している訳ではありませんし、最初から本物の専門家で活躍…というのはなかなか難しい話というものでしょう。

大事なことは、本物の専門家とは、一を通して全体をみたり、良い効果を与えたり、全体を変えてしまう…という力を持っているということです。一部分だけしか見ない、見ようとしない…というのとはまるで違うのです。

一流のアスリートや偉業を成しとげた人、本物の専門家、功を成し遂げた経営者、大成した傑物…などは、特定の分野で成功したのですが、その語る言葉には、何か相通ずる共通のものがあり、多くの人に共鳴されたりするのは、まさにその証拠です。

限られた一を本気で尖らせていく中で、一を通して全体となる、これが本物の専門性と言えるものであり、コンサルタントでも、自分の専門分野を通じて会社経営や会社全体、ビジネスを大きく変えていく力をもっているのが、一流コンサルタントに共通する点です。

もちろん、一朝一夕にそのような本物の専門性を発揮できるようになるものではありません。日々の蓄積と努力は必須ですし、なにより、「意思」が欠かせません。関わる経営者の考えていること、気持ちといったことをどれだけ真剣に分かろうとしているか、自分が行う指導によってどんな影響がでてくるのか、効果をより一層高めるためにはどうすればいいのか…、経営やビジネスにおける影響範囲は果てしなく広いのです。

一つの専門性からクライアントを変え、ひいては世の中を変えていくのが、本物のコンサルタントの専門性です。専門分野だけに閉じこもって安全な立場で意見だけするのとは、まるで意味が違うのです。

昨今、「自分の専門分野以外は、どうなろうが関係ない」としか思えないような、あまりにも酷いレベルの〇〇専門家や、専門家なんじゃら…といったものがSNSやマスコミによく出ていたりします。

人が路頭に迷おうが経済がどうなろうが自殺者が増えようが、そんなことは知ったこっちゃないとばかりに、「それは私の専門外です」で、まったく無責任に都合のいいことだけを言っていたり。

担当者レベルで話をしているのなら分からなくもないですが、自分で専門馬鹿と気づいていないだけに、下手にそうした人に頼んでしまったりすると、本当に周囲は大迷惑したり、大きな被害を被ったりします。

大切なことは、コンサルタントとして活躍することを願うとき、初めは専門馬鹿であっても、本物の専門家になれるかどうかは、これは意思の問題です。その大前提は、どれだけ関わる人や周囲、ひいては果てしない影響範囲にまで意識を広げて想いをはせ、考えることができるか…ということです。

社員を何十人、何百人率いて、多くの取引先やお客さんのことを考えているのが経営者であり、それをより一層大きなものにしようと日夜励んでいるのが、意欲的な社長さんたちなのです。この方々と痺れるような、そして報われるお仕事をしようとするなら、自分も少しでも高いレベルに行こうとする意識があって当然でしょう、という話です。

そして、本物の専門家として活躍が始まるとき、多くの素晴らしい影響がクライアント企業に、そして世の中に現れ始めます。あなたが、本物の専門コンサルタントとして活躍するのを応援します!

著:五藤万晶

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