がんばれコンサルタント！ 第614号：コンサルタントが知っておくべき、ビジネスにおける癖の重要性

「ゴトウさん、ちょっと外では言えないんですけど、実はいま凄いラッキーがありましてね…」── 久しぶりにお会いしたコンサルタント仲間の方と、楽しく一杯やっていたときに出てきたお言葉です。

なるほどかなり良いことらしく、笑顔なのはもちろん、飲むのさえ忘れてかなりの時間夢中になってお話しいただくことに…。

詳細についてはちょっとここでは諸事情により書きませんが、ざっくり言えば趣味のお話です。ただ、趣味と実益を兼ねてやっていたことが、予想外の面白いことになって…という話です。

なんだ趣味か…と言えばそれまでの話なのですが、実は、親しいコンサルタント仲間とワイワイ話をしていると、かなりの確率で非常に深い趣味をお持ちだったりします。

お酒の席でないと、なかなかそうした話にもならないのですが、よくよく伺っていると「え～、本当ですか？！」的な話になることも少なくありません。単なる趣味とはレベルが違ってたりするのです。

似たような話は、経営者の方々と話をしていもよく起きます。プロ顔負けレベルの時には思わず「職業間違ってません？ 笑…」と言いたくなることも…。

趣味にもいろいろありますので、「つくる系」や「育てる系」、「集める系」、「旅する系」、「競技系」、「遊ぶ、楽しむ系」…など、実に様々です。

お金のかけ方も半端ないケースも多く、ちょっと計算しただけでもクラクラしてきそう…ということもありますが、総じて言えることは「凄いレベル」という点です。

「そりゃお金があるから…」という声も聞こえてきそうです。実際、儲かっている経営者の趣味の場合、お金はふんだんに使える訳で、そのつぎ込み方も半端なかったりします。

しかし、もう一つ言えることがあります。「知識も半端ない」ということです。こういうと、お金も時間もあるから…と言ってくる人がいますが、経営者にしろコンサルタントにしろ、ビジネスで上手くいっている人たちの忙しさを少しでもご存じであれば、「いったいどこからそんな時間を捻出するの？」と不思議に思うほうが普通の話です。

お金があれば知識を増やせる…と思っている人がいますが、半分正解でも半分は間違っていると言わざるを得ません。お金では買えない知識も多いですし、そもそも本物の知識は「実際にやっている中でしか得ることができない」のが現実だからです。

だからと言うべきでしょうか、これらビジネスの主体者で活躍しながら凄い趣味をお持ちの方々は、かなりの確率で「趣味と実益」や「ビジネスに活かす」ということを自然にやっていたりします。

趣味は趣味とか、仕事と遊びは別…というのは、ある意味サラリーマンの世界の話？ とも言えるくらいに、境目が分からないくらいに趣味と実益を兼ねてやっていたりするのです。もちろん、最初からそういうことを考えてやっている訳ではないと思うのですが…笑

俗にいう、「趣味が高じて…」というべきかどうかは横に置いておいて、一つ言えるのは、凄い趣味のレベルではなく、「癖（へき）のレベル」だという点です。

異様なまでのコダワリと言ってもいいかもしれませんし、単なる趣味レベルではない…というのが不思議な共通点だったりします。

なので、「無いモノはつくる」とか、「こんなサービスがあったら…」、「痒いところに手が届くものが…」といった、趣味をつきつめていくなかで新たなビジネスを始めた…という経営者の方も実際にいます。いわく、「探したけれどなかったから、自分が欲しいものを商品化した…」と。

ビジネスに携わる者だからこそ、そして、お金への感度も高いからこそ、楽しみの趣味も癖が高じて実益につなげていくことができる…。これらは特にユニークな新しい市場や、新しいビジネス、新しい商品、新しいサービス…などが生み出されていくときの不思議な共通点とも言えるかもしれません。

いわゆる需要を調査して…といったものではなく、極めて感度の高い人たちが、それもビジネス感覚のある人たちが「あったらいいな」で手掛けるからです。

もちろん、全部のビジネスに言えることではありません。しかし、一部のとがったビジネスを拓いていくとき、こうした「癖」の感性は極めて有効ということです。

あなたは自分の趣味を実益に活かしていますか？ 癖になるような感覚はもっていますか？