がんばれコンサルタント! 第616号:コンサルタントが押さえておくべき、トレードオフの原理とそうでない原理

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「ゴトウさん、よく、ビジネスはトレードオフが原則…なんて言いますが、あれってイマイチわからないんですが…」── 昨年コンサルタント起業をされて目下、鋭意活動中のお仲間の方と、一杯やっていた時にでてきたお言葉です。

「トレードオフ」という言葉、耳にする人も多いと思いますが、どうも横文字言葉が好きではないという人も多いかもしれませんので、分かりやすく言えば「何かを得れば、何かを失う」という意味の言葉です。

果たしてそうなのか…? ということですが、ビジネスに携わってきた方なら、「世の中、トレードオフが原理原則」ということは、半ば常識と言っても差し支えないでしょう。

簡単な話、営業する時間を増やすとするなら、何かの時間を削ってあてがわない限りふやせません。旅行や遊びの時間を増やしたいなら、他の仕事などの時間を削らないとできません。

他でも同じです。研究する時間を増やすなら、何か他に使っている時間を割かない限り増やせません。言うまでもなく、一日は24時間しかありませんので、この時間の中で何かをやる時間を割り当てているのです。

アレもコレもやりたい…という気持ちはもの凄くわかりますが、アレもコレもやろうとすれば、睡眠時間を削るしかなくなります。そう、やはり何か他の時間を割くしかないのです。

これが現実であり、およそビジネスにおいても同じことが言えます。新規開拓に力を入れようとすればどこからかそのエネルギーをもってこない限り、新規開拓に割く人員や時間などを確保することはできないのです。

これがもし、特に他から割かなくても簡単にできるとすれば、それは「人員や時間が余っている」ことの証明となりますが、そんな暇で余裕のある会社など、あるはずがない…というより、「あなたヒマで余裕あるでしょ?」と言われて、「ハイ!」と答える人などいない…という話です。

ですから、このトレードオフの関係性は、まさに原理原則と言えるものなのですが、一つ押さえておくべき大事なポイントがあります。それは、何かを減らしてその分を他に割り当てるときに、「減らした分がそのまま等しく交換になるとは限らない」という点です。

分かりやすく言えば、「何かをしていた10分の時間を、別のことに10分使う」という場合、時間軸で見れば同じ10分に違いありません。

しかし、何かをしていた時間で一体何をやっていたのか? という話になったとき、例えば「食器を洗っていた…」としたら、その作業を食洗器に任せたらどうなるか…という話です。

機械にセットするのに1分かかったとしても、残り9分は自由になる時間とも言えます。その分を別のことに使ったとしても、トレードオフの原則どおりではなく、新たなことができる訳です。

いまどき日常的な衣服の洗濯に、洗濯板で手洗いしている人はまずいないと思いますが、電化製品の凄さは「便利さ」ではなく、「自分がやらなくてもやっておいてもらえる」点にあり、これが「減らした分が等しい交換ではなくなる」すなわち「プラスのトレードオフ」的なことが起こせるのです。

語弊を恐れずに申し上げれば、ビジネスの真の成長とは、このプラスのトレードオフをどれだけ引き起こしていっているか…の競争と言えます。だから、成長する企業は「仕組み」の導入に余念がないのです。

ただし、下手をするとマイナスになることも当然のごとく起こりえます。結果的に何をやっているのか、何をしなくてはならないのか? といった大事な点が抜けて、ただ単に「便利そう」「効率があがりそう」といった尺度で導入したりすれば、余計な手間が増えるだけで「マイナスのトレードオフ」が起きてしまったりします。

にわかに登場してくるビジネスの流行りモノや、横文字系のなんちゃらトレンドみたいなのは要注意と言えます。それをやること自体が、どこかファッションや流行のようになっていたりするからです。

手書きのサインで済む書類を出すのに、「キレイに出せるし便利そうだから」と、いちいちパソコンを立ち上げて機械的なサインを文書にあてこんでプリントアウトして…とやっても、かえって手間も時間も増えるだけ…という、実に馬鹿馬鹿しいことをやっていることに遭遇することもあります。

こうしたことを踏まえるとき、我々コンサルタントがクライアント支援を行う際に、「プラスのトレードオフ」を起こせるかどうか…ということは、極めて重要なポイントということが分かります。

現状行われているビジネス展開の中で、何かを行うために時間や人員、エネルギーなどのいわゆる経営資源をかき集める必要がありますが、そのためには減らされた部分において何か自動化や廻る仕組みなどのプラスのトレードオフで置き換えることができれば、現有戦力でビジネスの成長を起こしていくことが可能になることを示唆しているからです。

実は、このことはコンサルタント本人にも言えることで、大きくビジネス的に成長、そして成功されていっている方は、ほぼ間違いなくこのプラスのトレードオフを引き起こしていっています。

その原動力は、コンサルティングの体系化にあります。作業賃ビジネスからの脱却であり、自分のビジネスの廻し方を、プラスのトレードオフを使えるように変える点にあります。

作業ビジネスのままでは、いくらプラスのトレードオフを使いたくても自分のやっていることを「誰かに代行してもらう」以外に方法がないからです。

あなたは、プラスのトレードオフを日々意識して使っていこうとしていますか?
 あなたのビジネスは、プラスのトレードオフができる状態になっていますか?

 

 

 

著:五藤万晶

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