がんばれコンサルタント! 第147話:自分の努力を客観的に判断する基準
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「夜明けの来ない朝はない」──。辛い状況が続いていても好転する。努力は必ず報われるのだから、がんばりなさい…という言葉があります。一方で、「夜明け前が一番暗い」という言葉もあります。
一見、どちらも同じような意味の言葉に見えます。しかし、この二つのフレーズには、大きな違いがあるといつも感じています。
それは、後者の言葉が、それだけ、最も辛いところで挫折してしまう人が、どれだけ多いか…ということを意味していると考えるからです。
人は誰でも、お先真っ暗でしかも打つ手が見えない…となると、「もう駄目かもしれない」という心理状態になるものです。
「これだけ努力しているのに結果が出ない。きっと最初から無理だったのではないか…。自分に能力がなかったのでは? 色々やったけど、他に打つ手がもう見えない。やるだけやったんだから」…と。
本当にそうでしょうか?
確かに最後は自分が決めることです。ですから、諦めることも目指す方向を変えることも、その人が自分の人生の中で決めればいいことです。
ただし、何をやるにしても、人が憧れるようなことや、面白そうなこと、大きなこと…をやろうとすればするほど、大きな障壁が立ちはだかっていて、それを突破しなければならないようになっています。
理由は実に単純です。他人と同じ努力程度でできることなら、誰にでもできることだから、普通のことしか手に入らないからです。
やっかいなのは、自己に対する「中途半端な優秀思考」のある人が多いことです。「自分はデキる」「自分は優秀」「自分は賢い」といった意識が少なからず根底にあるため、他人より良くできて当たり前と思ったり、同じ努力なら良くできるハズ…と考えがちという点です。
本当に優れた経営者や、実績を上げて来た一流の方々は、驚くべき才能に加えて、ケタ外れの努力をしている…という事実を厳正に受け止めなければなりません。
サラリーマンには週何十時間までといった労働時間の枠がありますが、経営者本人にはそんな寝ぼけた発想はありません。
実際、優れた経営者は、今も昔も「滅茶苦茶」という言葉がピッタリなほど働きます。アメリカの優れた経営者の中には、若手企業家に対して、「週100時間働きなさい」と諭す人もいます。
翻って、自分は優秀だと思っている人に限って、一般と比較して根拠の無い自信を持っているケースが多く見られます。本物の一流の世界、うわばみの中で競争となるとどうなるか…。
自分は努力している…。この言葉を客観的に判断する基準はただ一つです。
経営者を指導する、本物のコンサルタントとして活躍することを実現するためには、少なくとも、一流の経営者に負けないだけ努力をしているかどうか…。
本物の努力をした人には、必ず夜明けが待っています。
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