がんばれコンサルタント! 第470話:空虚で寂しい金儲けと、喜ばれて儲かる商売の根本的な違い
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「ゴトウさん、コンサルタント商売で、手を出さないほうがいい…というものがあれば、教えてほしいんですが…」── 昨年コンサルタント起業をされて、いま必死に営業活動を展開しながら、数件のクライアント先を飛び回っているお仲間の方の言葉です。
スポット相談でのご質問だったのですが、「手を出さないほうが…」という微妙な言葉の背景には、もっと大きく儲かるようにがんばりたい…という想いの一方で、「踏み外したり、間違ってはいけない」という想いが交錯するからなのでしょう。
当社には、実に個性的でユニークな方が大勢お越しになられます。普通の人はいない?というとちょっと言い過ぎのように聞こえるかもしれませんが、そもそも「自分のやってきたことを武器に、コンサルタントとしてやっていきたい」と本気で想う方々ですから、一般を基準にしたら、ちょっと変わっていて当然かもしれません。
それはともかく、「ビジネスとして踏み外さないために手を出さない方がいい…」というものを考えるとき、当社がとても大切にしていることがあります。それは、「ありがとうと言ってもらえる商売かどうか」ということです。
なんだそんなことか…と、声が聞こえてきそうですが、意外や意外、このことを地でいこうとすると、想像以上に難しいことは、商売を本気でやってこられた方であれば実感頂けると思います。
当然ですが、この「ありがとう」は、自分が仕事をしてそのお客様から直接対価を得ている「直接関係」の状態が大前提です。当社でよくお伝えしている、依頼を受けて指導しているが、お金は別のところからもらっているという「三角関係」であれば、「お客様はあなたに直接支払っていない」のですから、「ありがとう」の意味も、これは話が変わってきてしまうからです。
そもそも論として、三角関係であれば、値段を変えようにも上というか間の所がある訳で、契約期間やその他においても自分の思い通りにはいきません。言葉は悪いですが、雇われて行っているのと同じ状態ですので、ビジネスの主体者として感じれられる「報われる状態」とは、大きく違ってきます。
この辺りは、実際に三角関係の状態のビジネスから、直接関係のビジネスに転換できた方々が、口々に「これほど自由で、報われる実感を味わえるとは思ってもみなかった!」と言われるとおり、突破してこないと一生分からない世界があります。
大前提の話はさておき、ビジネスの展開上において、本当に大切なことがあります。それは、「お客様がいるビジネスを展開しているか」ということです。もう少し表現を変えれば「お客様を実態として見ようとして展開しているかどうか」ということです。
お金は重要です。どれだけ綺麗事をいったところで、とどのつまり、お金がなくなってしまえばビジネスは終わってしまいます。たとえ何百人、何千人といる大きな会社で、素晴らしいサービスで良心的な仕事をしている会社でも、お金がなくなって工面できなくなれば終わってしまうのです。正社員だろうがなんだろうが放り出されることになります。それが悲しい現実です。
ただし、お金が儲かれば正しいのかと言えば、これはまるで違う話です。実際、「それは違うだろう」くらいのことは大抵の人は言うでしょう。
しかし、こと自分の仕事や自分のやろうとしていることになると、この微妙な線引きが良くわからないという人が多くなるのです。
仕事で他人と関わるのが煩わしいとか、放っておいてもお金が入ってくるようになりたい、働かなくてもお金にこまらないようになりたい…といったものですが、要は「不労所得」で好きなように暮らしたい…という思いです。
さしずめ、最近の言葉で言えば「FIRE(ファイヤー)」といったところでしょうか。仕事による収入に頼ることなく、投資収益などの不労所得で、老後まで日々の生活費を賄える状態になることを意味するそうですが、この手の感覚の人たちには、余計なお世話かもしれませんが、ちょっと訪ねてみたくなることがあります。
それは、お客様から「ありがとう」と言われる喜びを知っていますか?と。コンサルタントであれば、「あなたのおかげで、我々は大きく変われました、ありがとうございます。」…と。そんな喜びをしっていますか?と。
余計な質問でしょう。「お金が入ってくるんだからそれでいいでしょう!」と返ってきそうです。そうですね、余計な質問です。ただ、余計ついでにもう一つ、「あなたは自販機でモノを買って、自販機にお礼を言いますか? 」と。「は?」と言われそうですが、相手からすればそういうことだということを知っておかなければなりません。
そもそも、顧客と直接、接しない、または避ける、見ようとしない…人たちは、仕事といってもそれは単に無機質な機械のようなやりとりだけになります。
マスコミ的に発信しているところしかり、情報商材的なものしかり、株やFXで…もしかり、店子やテナントを見ない不動産オーナーしかり、上から振られた作業や処理だけして依頼主を見ないところしかり…。お客様に対する意識やお客様そのものの存在が希薄になればなるほど、「ありがとう」は消えていきます。
もちろん、誰かにご馳走などすれば、お礼や感謝の言葉はもらえるでしょう。しかしそれは、「お金がでていくときにしか言ってもらえない」フレーズだということも、知っておくべきでしょう。
お客様と相対し、本気でビジネスを展開している方々は、お金をいただきながら「ありがとう」の感謝の言葉を感じることができます。この尊きこと、それが商売人の醍醐味であり、人はどこまで行っても人との関わりから感謝されるときに、特別な感情をいただくものです。
さらに経済的に報われる報酬を得るとき、そこには何物にも得難い、生きている喜びを実感することができます。この不思議な状態をより広げるために、ビジネスをより一層展開していくのです。
仕事やビジネスにおいて、お客様の存在を忘れたり、避けようとしたり、意識しないでいると、当然そこにはお客様からの感謝もありません。無味無臭で無機質な作業からは、単に効率や金儲けとして技術しかでてこなくなります。
コンサルタントと称しても、クライアントの実態が伴わず、作業に明け暮れたり商材販売に入れ込んだりしていると、誰もあなたに感謝しない状態ができあがっていきます。そのストレスにSNS投稿をどれだけしても、儲けたお金で酒場で豪遊しても、虚しさが加算されることはあっても、報われる人生を味わうことはより一層遠くなるだけです。
株の売買や投資、不動産などで巨額の財を成してセミリタイアを果たした…といった人たちが、その後に描いていたハッピーな日々とはまったく違った、空虚な毎日に精神を病んでしまう人も少なくないのは、お金だけを基準で考えてしまった報いということです。
あなたが、自分の人生を本当に活かすために、本物のコンサルタントビジネスを展開していただきたいと思います。
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