がんばれコンサルタント! 第493話:コンサルタントとして押さえておくべき、「サラリーマン大受難の時代」の到来
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「ゴトウさん、コンテナ船が日本を素通りしていっていると話題ですが、今後どうなっていくと思いますか?」── 先日、親しいコンサルタント仲間と一杯飲みながら話に出てきた話題の一つです。
ニュースにもなっているのでご存じの方も多いと思いますが、コロナ禍から経済が正常化するのに伴って物資が一斉に動き出したため、世界的にコンテナ船が不足しているというのです。
経済が動くこと自体はいい話なのですが、問題は、巨大マーケットであるアメリカや中国に船が集中してしまっていて、あちらでは港湾がマヒしそうな勢いになっている反面、他所には船が足りない…ということが起きている…というのです。
世の中、「経済」とか「物流」とかそういう言葉を使っていても、結局はビジネスの話ですから、水は高きところから低きへ流れるがごとく、「より効率よく儲けられるところに集まっていく」という、実に単純な理屈により、船が日本を通過していっている…という、嘘のようなホントのようなことが起きているそうです。
当然ながら、すべての船が…ということはありませんし、一部のことかもしれません。しかし、現実に様々なことが世の中で起きてきています。いわゆる「部品が足りない」という問題です。
トイレの一部のパーツが届かなくて…とは、昨年も聞いていた話ですが、これがトイレの話だけでは済まず、「トイレのパーツが一つ足りないのでトイレが使えないので施主に戸建てを納品できない」という、笑うに笑えない話が住宅関連では現実に起きた話です。
似たようなことは「半導体」で起きて、一つのチップが手に入ってこないので、機械全体を納品できない…ということが起きています。瞬間湯沸かし器でもパーツ一つ届かないために、この冬はアブナイ…と言いますから、結構怖い話です。こういうのは、正直、どこまで影響がでるのか、想像するのも難しいだけに、実にやっかいな問題と言えるでしょう。
一方で、簡単に想像できるのに、想像してみようとしないために後で酷い目に逢うかも…ということも沢山あります。例えば社会保険料の値上がりです。
細かい話はご専門の方に譲るとして、ざっくり言えば雇用保険やら健康保険やら介護やら何やら…などがジリジリあがってきていて、この10年で約10%上がった…という話です。そしてこのコロナ禍での雇用に関しての助成や補助などで使った莫大なお金のやりくりのために、当然のようにサラリーマンの給料から天引きされる額が増やされる訳です。
問題は、当のご本人であるサラリーマンの方々が、この事実をあまり知らないということでしょう。理由は単純です。「天引き」だからです。ある意味凄い制度だと思いますが、天引きされていると、「自分がいったいどれくらい税金を取られているか」にまるで無頓着になります。
無頓着で何が悪い…という人もいるかもしれませんが、現実に起きていることは、「無頓着をいいことに、ここから取ってやれ」と言わんばかりの恐ろしいまでの徴税の偏りが起きています。先に申し上げた「労使折半」で分かりにくくなっていますが、会社から見て、ざっくり言ってしまえば、「一人雇ってその人に払うお金の内、手取りでわたるお金」がだいたい半分くらいになる…と言えば、お分かりいただけるでしょうか。
そう、会社からみれば「労使折半」だろうが何だろうが、その人を雇うのに必要なお金に対する税金なのですが、もらっている側にしてみれば「何のこっちゃ?」ということで、結局「手取り」しか興味がないのが圧倒的大多数ということでしょう。
ただ、世界的に物資の値段が上がって、下手をすると日本が資源や食料品の「買い負け」、要するに買いたくても「そんな安い価格では売らないよ」と言われて他所に流れていく…ということが本格化し始めると、「否応なく上がっていっている世界の標準価格で買わざるを得なくなる」ということが起きます。
売り手がどこに売ろうがそれはビジネスですから、これは当然のことですので、値段があがる可能性がありますが、これにつられて人件費もあがるかどうか…で言えば、経営的に考えれば、「作業に対しては下げる」と考えて当然でしょう。様々な自動化のツールや外注サービス、ウェブサービスなどが普及してきているからです。
高速道路の料金所で「ETC」による自動料金精算になって、交通渋滞が大幅に減り、料金所で人を見る機会が大幅に減りました。鉄道でも同じことが起きました。民間企業の場合はビジネスを前提に動くのでこれが当たり前なのです。
綺麗事や意味不明の屁理屈で考えていると、東京都内の道路のコインパーキングのように、いまだに100円玉が必須で、それを徴収している人たちが巡回する…ということを目の当たりにしますが、それが他とは違う論理によってなされていることは、少し考えれば分かる話ですが、同じことはビジネスの世界では起きない…ということです。
1千万円の給料を取れる人は、全体の約5%ほどと言われています。安全なのだから…と思われがちですが、本当にその確率とリスクを考えるとき、疑問も持って当たり前では? という話です。
ビジネスを始めた人で、わざわざ1千万円を目標にする人は滅多にいません。当然ながら3千万や1億円を目標にしたり、中には3億円や10億円というひともいます。どこまで狙うかはもちろんその人の勝手ですが、一つ言えることは、1億狙って3分の1でも3千万だということです。
ジワジワと押し寄せてくる環境で、自分の可能性を1千万のところにとどめておくのか、それとも大いなる可能性を試してみるのか…。年末年始とは、こうした大事なことを考えていくべき、大事なタイミングと言えるでしょう。
あなたは、自分の可能性をどう判断しますか?
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