がんばれコンサルタント! 第561話:ビジネスを考えるときに、必ず押さえるべき独自性への着眼点

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「ゴトウさん、いま自社サイトの文章や構成をいじっているんですけれど、表現するのは本当に難しいですね…」── 先日、コンサルタント仲間向けの特別な集まりを開いた後、参加された方が苦笑気味に言われた言葉です。

弊社では、コンサルタント仲間向けに「より一層の高みを目指すべく、参考にしてもらえるような勉強会」なども随時開催していっているのですが、そのした催し物で登壇いただいた、ある超一流コンサルタントの方は、自分のビジネスの強みを表現していく方法論などもご説明されたからです。

俗に言う、「誰のための、何の商売なのか…」という方向性の話になるのですが、これが現実には驚くほど難しいことというのは、真剣に考えたことがある人であれば合点するというものでしょう。

逆に、「なんだそんなことか…」という人もいるかもしれません。しかし、そもそも何を問うているのかと言えば、「あなたの商売は何ですか?」という、根本を訊いているのであり、だからこそ答えるのが大変だということに気づかなければなりません。

理由は単純です。答えること自体は簡単だとしても、この部分の答えが「一般的なもの」であれば、それは即ち、「自分の商売は、どこにでもある普通のもの」と、自ら認めていることになるからです。もっと言えば、自分自身でも「普通と思っている」ということです。

どこにでもある普通のものに、わざわざ高いお金を払う人などいません。「ご提供するものは、他所と比べて大差ないです」となれば、「私は安いですよ」以外にセールストークは無くなる訳です。

ちなみに関連したことで絶対的に言えることが一つあります。それは、「自分自身が、独自性や特徴のあるコンサルティングを表現できていない限り、指導先に独自性や特徴のある指導やアドバイスなど、到底不可能」という事です。

極めてシンプルな話です。「独自性」や「特徴」というものを、自分自身が商売上で扱えていなければ、どうやって人に教えられるのか? 単に日本語の言葉として表面的なことを教えることくらいしかできませんよね? という話です。

実際、この観点でクライアント企業のビジネスを見る、考えるとき、価格競争で苦しんでいる商品やサービスの大半は、独自性を発揮できておらず、「その他大勢」に埋没していることが分かります。

しかも、「どこの誰のために?」といったことを明確に表現する…、たったこれだけでも、単純思考で考えていると、明確になった表現ができたと思ったころには「果たしてそんなお客さん、何社あるの?」といった、「誰もいなくなったマーケティング」の罠にはまっていることも珍しくありません。

重要なことは、我々一匹狼系のコンサルタントが押さえなければならないのは、「自分の知識や経験、ノウハウ…などを活かしてコンサルタントとして活躍する」ということは、「一般的に積み上げていく学習型マーケティングやコンサルティングなどのノウハウ」とは、そもそも対照的な関係性にある、という認識です。

組織でコンサルティングをするところや、替えがきくコンサルティングとは、根本が違うのです。だからこそ、自分のこれまでやってきたことが根源であり、そこを活かすからこそ「独自性」なのです。

単純な話、大勢でやるコンサルティングや学習で覚えられるコンサルティングの内容が、誰か一人のために特化したようなものであれば、多くの人が行うには無理や不適合が生じることは、小学生でもわかることです。

早い話、カスタムの世界と大衆の世界では、考え方も内容も全然ちがってくる…ということであり、それをちゃんと表現しない限り、誰にも伝わらないということが起きる…ということです。

これらは、ウェブサイトだけの話では当然ありません。コンサルティングの内容も、何か講演セミナーなどで登壇する内容でも、もっと言えば、話やコラム一つ書くにしても…、およそあらゆる活動全般において、影響し、にじみ出てくることです。

当社が、「コンサルティングの体系化こそ重要」と十年以上前から言い続けているのは、まさにこの理由です。みずからのコンサルティングを独自性のもので研ぎ澄ませるかどうか…は、一匹狼のコンサルタントにとっては生命線といっても過言ではないからです。

もちろん、決して簡単なことではありませんが、その研ぎ方が分かり、時間をかけながらも研ぎ澄ましていけるようになっていくとき、己のコンサルティングビジネスは、快刀乱麻がごとく、誰にもできない独自の切れ味するどいコンサルティングで多くのクライアント企業を助けることができるようになるのです。

あなたは、自分のコンサルティングビジネスの表現を見つけ出していますか?
あなたは、その表現をみつけるための考え方を知っていますか?

著:五藤万晶

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