がんばれコンサルタント! 第563話:独立して上手く行かなかった人たちに共通するたった一つのこと

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「ゴトウさん、コンサルタントの人で廃業していった人っているんですか?」── 先日、親しいコンサルタント仲間の方が、書籍についてご相談にお越しになられた際、終了後に一杯やっていたときにでてきたお言葉です。

当社、創業は2012年の4月ですので今月で12年目に入るのですが、かれこれ400人以上の方々に直接、関わらせていただいてきました。

そうした中で、ものすごく伸びて大繁盛されている方もたくさんいますが、一方で、残念ながら…という方も正直、いらっしゃいます。

そうした方、つまり、「上手く行かなかった人たちに、いったいどんな共通点があるのか…?」というのが、ご質問の主旨です。

これはコンサルタント業に限らず、何事にも「個別の事情」というのがあったりします。しかし、我々がビジネスを見る時と同様、「何か共通する重要なこと」というものを見出し、そこにフォーカスすることで事態を打開、未来を切り拓いていくことができます。

そういう意味での、上手くいかなかった人たちの共通とは、ズバリ「営業」です。なんだ営業か…、それは確かに大事でしょう、と大抵の人は言うでしょう。

しかし、重要なことは、営業に対しての表面的な言葉の理解ではなく、「自分が商売の主体者となった時に、絶対にやらねばならない営業」というものを「理解=実際にやっている」かどうか…ということです。

ややこしそうに聞こえるかもしれません。しかし、実際には実にシンプルです。「自分がつくったものを、自分でしっかり売りぬいているか?」という話です。

独立すると、これまでのお勤めの時と違って毎月入ってくる収入がなくなります。この恐怖感に対して、「とにかく定期収入がほしい」「入金になるものがほしい」…と、お金のことに意識が行って、肝心の「ビジネスをつくる」…ということに意識が行かなくなる人が意外と多いのです。

その結果、しっかり売りぬいて売上をつくる…という、商売で考えれば本来最も重要なことを、「お金が入ってくること」にすり替えてその場しのぎ的な方向に行ってしまったりするのです。

それは、他人に売ってもらう、他人に協力してもらう、仕事を振ってくれそうな他人を探す、他人と一緒に…他人と他人に…。。。 驚くほど、自分ではなく他人に依存した「入金づくり」となって行動に現れてきます。

その結果はどうなるか…。本人の意思によらず、下請けか廃業の二択となります。営業を放棄(できていない)した商売は、この二択以外にないからです。

再度申し上げますが、ビジネスを展開するには自らが主体となって営業、販売を実現することです。その確立こそ、生きのこって成長していくための最も重要な要素と言えます。

商品もサービスも、「より売りやすくするための道具」に過ぎません。どれだけ優れた知識やノウハウがあっても、買ってもらえるカタチになっていなかったり、そもそも買ってもらえるように戦略を立て、営業できなければ一円たりとも売上はあがらないのです。

営業とはその実践であり、実現できなければ「分かっていない」ということになるのが厳しい世の中の現実なのです。わかっている…で済むのは、自分が主体でない世界だからです。

営業に意識が薄く、結局他人依存しているパターンの致命的なのは、上手くいかなくなったとき、すなわち「お金が入ってこなくなった」というときに、思考回路ごと停止してゲームオーバーになってしまうことです。

なぜゲームオーバーになるのか…。理由は単純です。自分で売りぬくことを実践しないできたため、ひとたび考えなくてはならなくなったとしても、「誰かのマネ」「成功パターンの模写」「業者依存」…といった、自分の頭で考えて結果をつくる…ということをしないからです。

その先はどうなるか…。自分では「やるだけやった」というでしょう。しかし、本当にビジネスを立ち上げて軌道に乗せてきた人たちからすれば、「起業のマネだけしてた」と映ったりします。「努力も認めてもらえる」のが勤め人の世界ですが、「結果で認めてもらえる」のが独立した人の世界だからです。

この、上手くなかなか行かない現実に対して、どうにかして営業や販売で結果につなげるために、考えに考えて現実を引き寄せてくる。これしか方法はないだけに、結論は、「なんとかする」しかないのです。

このある種、無茶苦茶にも感じられるところを突破してきた人たちだけが味わえるのが、本当の意味の独立の楽しさやビジネスの醍醐味といったものと言えるでしょう。

せっかく独立したのに、よくよく考えてみれば単なる御用聞きや、実質的に下請け仕事ばっかり…となっていれば、一体何のために会社を辞めたのやら…という話は、実際よく耳にすることです。あまりにももったいないと言えるでしょう。

売りぬいていくためには、商品力も営業力も、そして根本の考え方や発想も極めて重要となってきます。逆に言えば、それをしっかり身に着ければ、どんな海原にでようとも、自分で自在に荒波を越えていけるようになります。

こうして自由に航海ができるようになった人たちが、3千万円や5千万円、ひいては1億円プレーヤーとなって大活躍されていっているのです。

あなたは、これからのビジネスの荒波を乗り越えていき、楽しむ準備はできていますか?

著:五藤万晶

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