がんばれコンサルタント! 第580話:コンサルタントが必ず押さえておくべき「修正の非効率性」

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「ゴトウさん、いま本を書いているんですが、どうも上手く進まなくて…」── 親しいコンサルタント仲間の方が、次なる打ち手についてのご相談にお越しになられた際、口にされたお言葉です。

なんでも執筆をすでに4,5月間ほどされているとのことですが、何かひっかかるというか、しっくりこない部分があって遅々として進まない…とのこと。

なるほど、本については前職で出版部門にて長年携わってきたのと、自分自身でも本を書いていますのでこれは本当に良くわかる話です。

ある意味、「執筆あるある…」なくらいによくある話の一つかもしれませんが、「遅々として進まない」というのにも、いくつかパターンがあります。

代表的なもので言えば、「何を書いていいか定まっていない」とか、「材料が足りていない」といった初歩的な問題のケースもありますが、「説明する言葉がどうしても紡ぎだせない」といった悩ましい場合もあります。頭の中で感覚的には分かっているのですが、どうそれを表現していいかわからず悶々と悩んでしまう…というケースです。

「活字にする…ということは、頭の中を強烈に整理すること」というのは、まさにこのことで、脳みそをフル回転させて必死に考えるからこそ、「ご褒美的に得られる有難い智の財産」は、知的ビジネスに携わる人にとっては一生モノと言っても過言ではないでしょう。

同じ本を出している…という人でも、他人に書いてもらって出している人の場合、この智の財産は手に入りません。自分の頭を使わずに楽して出したのですから、ある意味仕方がありません。

これが大御所の方のように、これまでに築いてきた智の財産がたくさんある方なら、いま楽をする選択も当然アリですが、たいした蓄積もない人というと語弊があるかもしれませんが「効率」だの「時間短縮」「生産性」…などと誤魔化していると、その後のお仕事、コンサルティングの現場などで薄っぺらいメッキが剥がれてしまうことを覚悟すべきでしょう。

そういう意味では、「時間や効率と、悩みぬいて得た智の財産は相反するもの」と言えます。重要なことは、おカネで手に入るモノと、自分で考え抜かない限り得られないモノとを、いかに間違わずに選択するか…ということです。

自分でやらずに、もっと言えばやってはいけないことを一生懸命に自分でやっていて、逆に自分でやらないといけないところを妙な理屈をつけて他人にやらせて…といった、間違ったお金と時間の使い方をしている人は決して少なくありません。

その根本は、「思考のエンジン」や「発想や組み立てて行き方」…など、極めて重要となる土台になる部分は、先人に学ぶべきということです。自分一人では到底思いつかないことを、それこそ5年や10年はもちろん、時には30年レベルで短縮できるからです。

この土台を活かしてビジネスのレベルを高度にしていくところに、知的投資の意義があり、我々コンサルタントは、そうした仕事をしており、自分自身もその理屈を知って実践していくべきでしょう。

話を戻しますが、もう一つ、執筆などが遅々として進まないパターンがあります。「書いたものを使えないか?」というものです。

過去に書いた文章や、ブログやコラムで書き溜めていたもの、今回の執筆において書いてきた前半部分…など、「文字量にして結構ある」ので、これをなんとか使いたいけれど、何とかならないものか…と悩んでいるというようなパターンです。

ちなみに、執筆以外にもビジネスにおいて商品やサービス、土地建物、チラシやテナント、その他過去からの遺物をなんとかしたい…というのは、ほとんど同様です。

もちろん何とかしたい気持ちは分かります。しかし、結論から申し上げれば、「残念ながらなんともならない」というより、「時間の無駄」といつも申し上げています。明らかに非効率で、余計に大変だからです。

なぜ余計に大変で非効率なのか…、理由は単純です。「違った目的でつくられたものは、ちょっと修正して済むことはない」からです。

たとえて言うなら、夏に気楽に出かけるために買ったサンダルなのに、山登りに行くからといって、サンダルの裏に画びょうを張り付けて何とかしようとするくらいに愚かな行為…と言えます。

途中で気づいて底を厚くしたり、側面や足の甲、かかとの部分をつけ足したり、紐でしばってずれないようにしたり、金具を足したり…と必死に「修正」しようとするも、その時考えていることは、「山に安全確実に登ることよりも、このサンダルをなんとか活かしたい」と、目的がすり替わっていたりします。

これで大丈夫?くらいに思っているのは、およそ「何も知らない人」に違いありません。傍からみれば、「ど素人が何をやっているのやら…」という状態で、愚行というより危険な行為にハラハラしてみていたりします。

物事には何事も、目的や理屈があり、それらを無視すると上手くいくものも行かなくなるどころか、レベルを落としてかえって余計な時間をかける…ということが起きてしまいます。

執筆においてこうした「詰まり」を感じた方は、「全部捨てる」という選択をすることも珍しくありません。仲間には大勢この経験者がいますし、自分もその経験は何度もあります。その方が、結果として早く、そして良いものができあがることを知っているからです。

旧型の設計を何とか生かそうとして無理くりつくるより、これまでの知見やノウハウ、材料…を活かして新しく設計しなおす。そのメリットは計り知れないほど大きなものになります。

あなたは、次のステージに上がるために、新設計で組みなおすことを考えていますか? 古いモノにとらわれて時間を無駄にしていませんか?

著:五藤万晶

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