がんばれコンサルタント! 第628号:コンサルタントが押さえておくべきビジネスを成長させるときの原理原則

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「ゴトウさん、やっぱり勝負したほうがいいので、やることにします!」── ご指導先へ訪問をされるというタイミングに合わせて、西の方から上京して当社にお越しになられたコンサルタント仲間の方のお言葉です。

ご指導先にはすでに何度か訪問されているということもあり、少しリラックスできるということなので、当社近くに落ち着きのあるいい感じのお店がオープンしたので、そこに行って楽しく一杯やりながら談義することに。

実はこの方、以前、別のクライアント先で結構な難儀で、なかなか大変だったということをご経験されていたこともあって、今回はしっかり進んでいることからリラックスして一杯が楽しめる…という事情も。

詳しいことは書けませんが、ざっくり言えばクライアント先が言うことを聞いてくれない…という類のことが起きてしまい、指導が思うようにいかず、半ば空中分解? のようになって収拾をつけるのが大変! だったという話です。

「ゴトウさん、どうしたらいいですか?」といったこの手のご相談も時々いただくのですが、対処的なことは何とかするとして、もっと重要なことがあるので、必ずそれを実行してもらうようにしています。

それは、「どうすれば、そのようなことが起きなくなるか?」ということです。対処より根治は絶対的に重要だからです。二度と嫌な思いをしないで済むようにするためです。

実は、この方を含め、関わる方々には根治的な方法についても事前にお伝えしています。しかし、残念と言わざるを得ないのですが、「その状況にならないと人は本当の意味を理解しようとしない」ということが起きがちなのです。

「なぜそんなことをするんですか? 手間が増えるだけですよね?」とか、「そんな無駄なこと、しなくてもいいのでは?」…といった、合理性からの自分の判断や、受注に結び付くのだからそんな面倒なことはしたくない…といった「売上を早く上げたい」的な願望が、むくむくと起きてきて、「聞いてはいたけれどまあいいか…」とやってしまう訳です。

実際、「聞いてはいたけど…」のとおり、ほぼ間違いなく全ての方が、「いや~、ゴトウさんが言ってたとおりでしたよ…」と頭をかきながら言われたりするのは、まさに頭の片隅に言葉が残っていた証拠と言えるでしょう。

でも、やってしまった…汗 というのがいかにも人間らしところ?! なので、お互い笑ってしまうのですが、二度も三度もやってしまうとさすがにもったいないので、そういうことが起こらないように詰めるところは詰めるのが本当に大切になってくる訳です。

ちなみに、こうした「詰め」を確実におこなっていくことは、ビジネスを成長させていく上で欠かせないポイントになります。「確実に回る仕組み」が無い限り、本格的な成長を目指していくことができないからです。

ビジネスを成長させる…ということを、単なる言葉程度に理解している人が意外に多いのですが、「回る仕組みを作った上で、それを回すための力を加える」という根本的な理屈を理解していないと、「がんばって売上を伸ばします!」といった気合で解決しようとしたりするのです。

この「回る仕組み」がまともにできていないうち、すなわち、独自の商品が確立していない、一定確率で売れる営業方法がない、といった場合、広告宣伝をかけようにも漠然としたかけ方しかできないということが起きます。

名刺がわりに…ではないですが、単に会社名や漠然としたコンサル案内だけで受注できると思っているとしたら、それこそ「どうやってクライアント先の売上を伸ばすのか?」に甚だ疑問を抱かざるを得ません。

冒頭の方は、自身の回る仕組みを少々痛い思いをしながら確立させてきた段階にあり、次に必要なことは、「回わすための力を加える」ということです。

ここにも注意点があります。多くの人が「上手くいったら追加する」といった考えで行おうとする点です。

一つ言えることは、止まっている自転車、しかも登り坂に停車している状態の自転車をこぎ始める時、ゆっくりこいで登っていけると思いますか?という話です。

今どきの電動アシスト機能などあるはずもないとしたら、世の中の進化という登り坂に打ち勝って、停車している自転車を前に進ませて坂を登っていくには、「ペダルを強烈に踏み込んでいく」しかありません。

それは、息を切らさんばかりの立ちこぎになるかもしれませんし、恰好がどうのこうのなんて言ってられないくらいに激しく踏み込まないと、ペダルは回っていかないのが現実なのです。

「勝負したほうがいいので、やることにします!」とは、まさにそのタイミングならではの、決意の言葉といえます。実際、まさに立ちこぎがごとく、相当な金額の勝負を決断されたのですが、ビジネスを伸ばしていくための理に叶った英断と言えるでしょう。

あなたはビジネスを伸ばす、スケールさせていく理屈を理解していますか?
あなたは、自分のビジネスを伸ばすための準備や手を打っていっていますか?

 

著:五藤万晶

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