がんばれコンサルタント！ 第640号：コンサルティング商売が、なぜ他のビジネスとの組み合わせで有利なのか？

「ゴトウさん、今まで積み重ねてきたことが活かせるって聞いてましたが、なるほどこれなら本当にやってきたことが活きるので、凄く納得がいきますし嬉しいですね～」── 当社のオンデマンドセミナーをご利用いただいた後に、個別コンサルティングにお越しになられた方と方向性についてお話をしていた時に出てきたお言葉です。

ご相談にこられたのは、ある業界で既にビジネスをされている方で、社員さんも10人前後いらっしゃる経営者の方。

商売のより一層の繁盛を考えている中で、ふと、「コンサルティングというものが、もしかして商売繁盛に利用できるのでは？」と思ったそうで、それで当社にご興味を持たれたとのこと。

これまでにも、当社には様々な「既にご商売をやっている方」がお越しになられていますが、その理由としては、ご商売で培ってきた様々なノウハウなどを活かせないものか？ より有利なビジネスを展開できないか？ といった思いで来られるケースが多いのですが、この方もまさにそうしたお一人です。

ちなみに、既にそれなりにご商売をされているという場合、「コンサルティングとの相性は非常に良い」という利点があります。

誰でも商売をやっていれば、繁盛させることを必死に考えるハズですが、その努力や工夫は、まさに「生きたノウハウ」だったりするからです。商売で積み重ねてきた知識やノウハウというものは、独自のコンサルティングとして展開がしやすいのです。

さらに言えば、コンサルティングという「カタチの無い商品」を自社のビジネスにきっちり取り入れられるようになれば、いままで「無料サービス」的になっていた、いわばお金に換えることができずに無駄になっていた労力なども、しっかり収益に変えることが可能になる利点も見逃せません。

本当はもの凄いおカネになるような話なのに、タダの説明になっていて…といった営業職やスタッフの労力なども、お金に換えられる…、これがコンサルティング商売の技術なのです。

実は、自分の祖業がより一層儲かるための、理論や理屈、ノウハウの整理がつくことも大きな利点です。コンサルティングを通して、自身のビジネスを客観的に分析することで、新たな課題や改善点が見えてくることがあります。

これは、まさに一石二鳥と言えるでしょう。コンサルティングで得た知見は、自身のビジネスにも還元できますし、その逆もまた然りなのです。

講演業、士業の方でも、コンサルティング会社を別につくって両方繁盛させているケースもありますが、本来まったく違う、研修とコンサルティング、講師とコンサルティング…といったビジネスモデル的な違いを明確に理解できると、双方の利点を生かした展開が可能になります。

これは、本質的な違いを理解せずに見てくれだけとか、肩書だけ真似てなんちゃってコンサルをやってしまうのとは大きく異なります。

商売の質が違うものを一つの箱に入れて行おうとすれば、どちらもイマイチにならりますし、そもそも「もっと大きな収益を狙えるのをみすみす逃している」という、実にもったいないことに気づくべきでしょう。

「コンサルティング」を導入する有能な経営者が、なぜ会社を分けたり、新しくつくって始めるのか…。そこに、大きな答えが隠れているということです。

大切なことは、それぞれのビジネスの相乗効果を最大化させていくことです。コンサルティングと他のビジネスを組み合わせることで、つながりが生まれたり、新たな顧客層を獲得したり、ビジネスが強くなり奥行きが深くなったりします。

コンサルタント商売を、単に教える商売程度に考えているとしたら、「いかに商売の本質が見えていないか」、はたまた「もったいない状態」だったりする訳で、語弊を恐れずに申し上げれば「作業員レベルになっている可能性が高い…」ということです。

コンサルティングを体系化すれば、ビジネスに対する見方や考え方も、短視眼的なものから、広く遠く重層的に、そして概念で捉えることができるようになってきます。

あなたは、自分のビジネスの発展をどのような方法で考えていますか？ コンサルティングは道具です。あなた自身の人生を最大限に活かすビジネスの道具です。この極めて優れたビジネスの道具の研ぎ澄ませ方、そしてもっと有利な扱い方を考えていっていますか？