がんばれコンサルタント! 第362話:コンサルタントが知っておくべき、サブスクリプション型に対する落とし穴
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「ゴトウさん、最近サブスクリプションが流行ですが、どういうふうに考えていますか?」── 10年近く前からコンサルタントをされている、ベテランに近い方のお言葉です。
サブスクリプション…は、最近急激にもてはやされて耳にされた方も多いでしょう。ネットのサービスやソフトウエアなどはもちろん、最近ではラーメン店やコーヒーショップなどの飲食店でも取り入れられたりして、話題になっています。
時代はサブスク!と言ったりする人もいますが、横文字で新しい方式に聞こえますが、要は「定期課金」なので、実は昔から結構あったりします。新聞購読や牛乳配達、英会話に電車やバスの定期券、スポーツクラブに会員制●●…など、実に様々なサブスク的な商売はむか~しからあります。
あえて違うところを探すとしたら、「ネットで使い放題…」が従来型と少し違うところ…なのかもしれませんが、基本的な収益モデルで言えば、「月額制」となんら変わらない話です。
だからこそのご質問だったのかもしれません。冒頭のご質問されてきた方は、当社に来られる前には、いわゆる月額・顧問型のスタイルでコンサルタントをされていたそうですが、五藤の本を書店で見つけてショックを受け、すぐにセミナーに参加されて当社にお越しになられた方です。
これまで、月額制の顧問スタイルに対して「疑いもしなかった…」そうで、周囲の先生業の人は誰もがこれに類した方式をやっていた…とのこと。しかし、上手くいっている人とそうでない人がハッキリ分かれていて、「何かよく分からないけど、ちょっと違う」と感じる部分があった…というのです。
当社では、コンサルティングを体系化・パッケージする…ということを提唱していることもあって、よく「ゴトウさんは、月額制には否定的でしょ?」と言われたりしますが、これは大きな誤解です。
月額スタイルに適したサービス提供をしていて、お客さん側にもメリットがあるのなら、これは何ら問題があるはずもありません。当たり前のことです。
例えば税理士さんなどが、月次での決算や相談に乗って…というサービス提供をされているのは、月々に発生する事案に対して対処することですから、実に理に叶っていますし、月額顧問スタイルは自然、ということです。
これが、月額スタイルに適さないサービス提供をしていて、そしてお客さん側にも不利益があるのに、無理に月額制をやろうとするとき、「それはおかしいでしょう」と言っているだけです。実にシンプルな話です。
なぜ、無理が生じるのか…。話は実に単純です。「定期的な収入がほしい」だけだからです。言葉は悪いですが、自分が何を提供するのか…はそっちのけで、単に安定した収入がほしいがために、意味不明な契約形態を取ろうとしている…のが、問題の本質です。
何でもそうですが、無理なカタチなのに推し進めようとすると、どれだけ努力してもなかなか進まなかったり軋轢が生まれたりします。もちろん、ビジネスの場合、「何を提供するのか…」が不明瞭であったりすればなおのことです。
よく「お手伝いします」とは言っていても、実際のところ、「何をしてくれるのかよく分からない」という自称コンサルタントの人は少なくありません。本人に訊いても「まあ、何と言うか、クライアントの困っていることを助けるんですよ…」と、実に曖昧な言葉しか返ってこなかったり…。
この状態で月額制をやろうとすれば、提供するものが不明瞭なのに、お金だけは定期的にもらう…という虫のいい話なだけに、「それはおかしい」と言っているのです。
それはさておき、サブスクリプション型の場合、安定収入になるからビジネス的に非常に有利…ということが盛んに言われています。たしかに理屈で考えても、これは「そう」でしょう。
ですから、コンサルタントの場合でも、基本的に同じ収益モデルの月額顧問型は、「やはり優れているんだ!」とお考えの人も多いでしょう。これも確かに「そう」と言えます。
ただし、何事にも利点があれば弱点…というものがあります。サブスク型においても、同じです。利点や弱点を理解していなければ、単に「策に溺れる」ことになってしまいます。
利点は言うまでもなく、定期的な収益です。黙っていても毎月入ってくる凄さは、すばらしいものがあります。では弱点は何か…。最大の弱点は、「契約なくして、定期収益モデルは一切機能しない」ということです。
当たり前のこと言うな! と声が聞こえてきそうです。そう、本当に「実に当たり前」のことを申し上げています。しかし、超がつくほど重要なポイントです。
定期課金モデルを採用すれば、勝手に客がくる…と勘違いしている人が山のようにいますが、それが本当だとしたら、定期課金商売で、つぶれるところは一社もない…ハズです。しかし事実は、普通につぶれています。
理由? 簡単です。新規契約が取れず、最初から立ち上がらなかったり、途中までは契約がそこそこあっても、契約が減っていく以上に新規が取れず、徐々に減っていき立ち行かなくなってつぶれたり…。いずれにしろ、契約を増やせない限り、絶対にやっていくことはできない…という当たり前の現実がそこにあります。
重要なことは、コンサルタント商売において、「誰かからごっそり顧問先を譲り受けた」という、類まれなラッキーでもあれば別ですが、クライアントがいない…というところからスタートを考えたり、さらに増やして繁盛させていくためには、「新規クライアントが開拓できなければ、絶対に望みは叶わない」という冷徹な現実があります。
この「新規開拓」に対して、サブスク型は課金モデルとしては優れていても、顧客を開拓する力そのものは持ち併せていない…ということを理解していなければならないのです。優れたモデルを採用すればお客が増えると考えるのは、まさに策に溺れやすいタイプに多い幻想です。新規開拓ができない限り、商売は絶対に伸びないことは、ある程度成功した経営者なら、誰でも知っていることです。
こんな単純なことすら理解せずに、ただ単にカタチだけサブスクを採用するとどうなるか…。答えは実に単純で、ほんの少しだけいる契約者のために、仕組みやシステムを維持し、フォローし、サービスを提供し…となり、まさに手間とコストだけ嵩んで疲弊する…ということが起きます。
サブスクで成功しているところは、言うまでもなく新規開拓力を持ち合わせているところであり、成功しているところがサブスクを導入して、さらに飛躍している…というのが現実です。決して逆ではないのです。
翻って、コンサルタント業においても、優先順位は実に単純です。新規開拓していける道具、商品、サービスを手にすることが有利につながります。サブスク導入しているかどうかはあくまでも下位であり自由です。
コンサルティングをパッケージ化することで、顧客開拓の武器、そして力を得ることができます。サブスク型で相性の良い税理士の先生が、当社に来られて、自分だけのコンサルティングメニューを作られることも多いですが、この武器によって顧客開拓を進め、さらに繁盛されているケースも珍しくありません。
あなたは、顧客開拓に適した自分だけの武器、コンサルティング商品、サービスを持っていますか?
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