がんばれコンサルタント! 第103話:成功するための、絶対間違えてはならない手順

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第103話:コンサルタントとして成功するための、絶対間違えてはならない手順

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 「コンサルタントとして売れるようになるには、どのようにアピールを考えていけばいいですか?」── 先般お越しになられた、数年ほどコンサルタント活動を続けている…という方からのご質問です。

  売れるコンサルタントになって活躍するためには、当たり前ですが、「あなたにコンサルティングを頼みます」という、ご依頼がたくさん無い限り、活躍のしようがありません。

 ですから、コンサルタントなら誰でも、「依頼が増える」ためのことを必死で考え、少しでもそれに近づく行動を取ろうとします。ある意味、非常に自然なことと言えるでしょう。

 このため、販売に力を入れている人はとても多く、少しネットを検索するだけでも、「私にお任せください!」的なフレーズと猛烈なアピールは本当によく見かけます。

 販売努力に関しては、この「がんばれコンサルタント!」でも何度もお伝えしてきたとおり、極めて重要なことに違いありません。自らの強固な販売努力もせずに、「誰かがきっと自分を見つけてくれる」的な、メルヘンチックな妄想を描いて待っていても、これは間違いなく夢で終わります。世の中それほど甘くありません。

 しかし、もうひとつ重要なことがあります。それは、「売れるようにするためには、良い商品・サービスをつくってから宣伝案内しましょう」ということです。

 あまりにも当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、多くの人が誤ってしまう分岐点がここにあります。

 冷静に考えれば、売るための良い商品・サービスを用意せずにお客さんに「いいものありますよ」と声をかけるとしたら、これは一体何が起こるのか…くらいは誰でも分かりそうなものです。

 「お客さん、いいモノありますよ、何でもありますよ、とにかく店内見てよ」…と、まるでどこかの観光地の客引き状態に…。店内に入ってみたら、どこにでもある商品がズラリ…。すると今度は、「何でもあるよ」、「言われたことやるよ」、「安くするよ」…のよく聞くセリフのオンパレード。

 決して怪しい観光地の話でも何でもありません。コンサルタントと称する人のウェブサイトに行ってみて、「業務内容」や「コンサルティング」と書かれたところを見てみればすぐに分かります。

 経営指導という、よくわからない大雑把な言葉の次には、業務改善、財務戦略、販売戦略、幹部育成、経営計画作成…といった「どこにでもある商品・サービス」が所狭しと掲載されています。そして極めつけは、「総合的に…」という、決めぜりふが…。

 メニューを多く掲げるコンサルタントが放つ、「総合」という言葉ほど悲劇的なものはありません。「自分は売れていません」と宣言しているようなものだからです。

 ちょっと考えて見ればすぐわかることですが、仮に、10商品の中でヒット商品が出たら、その商品をメインにおいて、他の物の比重は相対的に下げる、または下がるのが普通です。

 難しいことを考えるまでもなく、売れ筋商品はどんな商売でも目立つところに置かれ、そして陳列面積も増えます。こんなことは、スーパーやコンビニに行って、商品陳列棚を見れば、子供でも分かることです。売れている商品はいくつも陳列面を取っています。

 商売のイロハのようなことが、そうなっていないとしたら、もう答えは単純極まる…ということです。

 売れる商品をわざわざ目立たないように、他の商品に紛れこますような商売人はまずいませんし、そんなことに気付かないとしたら、「信じがたいほどの商売下手」だということですから、いずれにしろそんな人に、コンサルティングを頼むのは論外ということです。

 しかし、「コンサルタント」と称している人で、この過ち、またはジレンマに陥っている人は、驚くほど多いのです。売れるようになろうと、そして特徴を出そうともがいて、ますます深みにはまっていっている人を、本当によく見かけます。

 なぜ、ますます深みにハマっていってしまうのか…。理由は簡単です。「宣伝して集客してから、言われた商品を作ろうとする」からです。

 飲食店で、看板メニューになる料理を必死に作りこんで、「これ美味しいよ!」と評判になってから宣伝すれば、お店は間違いなく大繁盛になりますが、チラシを撒くだけ撒いて集客しておいて、大して美味しくもない料理を出せばどうなるか…。

 物事には順番があります。本当に「同業に抜きんでる、特徴のあるコンサルティングを行う」ことを考えるなら、まず立ち止まって自らの特徴あるコンサルティングを徹底的に磨き、構築し、体系化する以外にありません。

 コンサルティングの体系化は、時間が非常にかかることですし、何より自分が提供するコンサルティングと真正面から向き合う、実に大変な作業を伴います。

 しかし、この体系化をとおらずして、「真の特徴あるコンサルティング」が自分のものになることはありません。

 売れたい一心で、宣伝ばかり必死にやっても、そもそも強みも特徴もなければ、いかなる販売努力も、単なる「呼び込み」と変わらないのです。

 あなたは、「特徴のあるコンサルティング」をウェブに掲げていますか?

 

著:五藤万晶

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