がんばれコンサルタント! 第118話:お勉強できるタイプが、コンサルタントに向かない理由

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第118話:お勉強できるタイプが、コンサルタントに向かない理由

20140901A

 

 「ゴトウさん、ドラゴンのところに来た人で、こんな内容を実施しようとした人って過去にいましたか?」── ご自分のコンサルティングをほぼまとめあげられ、これからじっくり展開していこうとされている、ドラゴンメンバーの方からのご質問です。

 弊社では、原則お一人お一人、すべて独自のコンサルティングになるよう、つまり「人と違うコンサルティング」になるよう、体系化のお手伝いをしています。

 よく、「似たコンサルティングになることはありませんか?」といったご質問を受けることがありますが、一人一人、これまでの人生が違い、やってきたことが違う訳です。

 ですから、むしろ「同じ内容のコンサルティングになる方がヘン」、というのが弊社の考え方で、「100人いれば100通りの優れたコンサルティングがある」と考えています。

 実際、お会社づとめで長らく仕事をされてきた方が、他の方とほとんど同じような仕事内容で20年やってきていた…ということはまずありません。

 会社の規模も違えば職種も多種多様ですし、地域も違えばお客様も違います。売り方も案内方法も、上司や部下の環境も、そして経営者の考え方も全然違ったはずです。

 つまり、我々は一人ひとり、固有の生き方で来ている訳ですから、ご自分のノウハウの体系化をはかるとき、独自のコンサルティングが出来上がって、本来当然ということです。

 この当たり前のことを前提に考えるとき、「同業ライバルがいて…」とか、「似たような内容で…」といった問題が起きるとしたら、それは「お勉強したことを教えようとしていませんか?」ということを疑う必要があります。

 最も多いのは、士業の先生のパターンです。もともと試験を受かった人が資格を得て仕事をする形式ですから、ある意味、「全員一緒」で当然な訳です。習ったことを教えようとしても、それは授業にはなっても、とてもコンサルティングにはなりません。

 また、「マーケティング」や「経営」などを学ぶために、ビジネススクールなどに通う人たちも同様です。「経営を学んでいるから社長を指導できる…」という、ビックリするような言葉を何度も聞いたことがあります。

 残念なことに、当の本人たちは、なぜこちらが驚いているのか分かっていないようで、「商売をしたこともない素人が、社長に経営を指導する」ということの意味を理解できていないのです。

 教習所で運転の仕方を習っても、二種免許を最速で取ったとしても、「お客さんが喜んで乗車してくれるタクシー繁盛法」が分からなければ商売にはならないことくらい、少し考えれば誰にも分かることです。

 資格や勉強は、「それで仕事をしてもいいよ」くらいの、いわば許可証としての意味はあっても、「商売繁盛とはまったく関係がない」ということに、お勉強タイプは気付かない訳です。

 むしろ気付かないようにしていると言ってもいいかもしれません。営業とか接客をしたくないから資格をとる…という思考回路の人もいるくらいです。

 ここで大事なことは、「繁盛法」は一つではない、ということです。

 すごい音質でジャズを聴かせてくれ、クルージングしてくれる予約専門のタクシーもあれば、公務員専門で走っているタクシーもあります。地元に根付いて「老人の安否確認」を引き受けているところもあれば、スマートフォンから簡単に呼んでもらえるようにして繁盛しているところもありますし、芸能人御用達になって走っているところもあります。

 様々な考え方があり、「こうすればいい」という答えは無限ともいえるほどあるのが、この世の中です。この世の中の現実に対して、どこかで習ってきたことを教えようとする行為は、本当に危険を伴う…ということを知らなければなりません。

 飲食店の経営でも、「原価率」を何パーセントまでに抑えなければダメと、無理やりコストダウンをはからせる杓子定規屋がいますが、原価率50パーセントを超えて大繁盛しているお店もあります。

 人件費を抑えなければ、コストを抑えなければ、経費を抑えなければ…という発想のほぼすべては、「当り前のパターンの中に抑え込もう」という、教科書的思考が潜んでいることに気付かなければなりません。

 もし、ある施策により、売上利益が2倍になれば、抑えなければならない…と声高らかに言っていたすべてが無用になるからです。要するに本質ではない、ということです。

 コンサルタント本人が、杓子定規でモノを考える危険性は、自分だけの問題にとどまりません。将来とてつもなく伸びる可能性のある企業の芽を、「フツーの会社の鋳型に無理やり入れ込んで、つんでしまう」ことをやりかねないからです。

 特に、一般的な数字や指標で判断する場合、大きな危険性をはらみます。「外注率ほぼ100パーセント」とか、「売上高の7割を広告宣伝費に使う会社」、「出社なし。全社員が自宅とか外で自由に活動している会社」、「社員に昼寝時間をとらせる会社」…など、世の中には「普通の尺度では異常、だけど儲かっている」という会社がたくさんあります。

 変わっている、おかしい…というのは勝手ですが、「経営者100人いれば、100人の経営観がある」ということを、腹の底から知っていなければ、「どこにでもあるフツーの会社」を量産しかねない訳です。

 そしてひとつだけ確実に言えることは、「フツーの会社がどれだけたくさんあっても、革新的な商品や、皆が熱狂するような新サービス、多くの人を養えるような新しい手法…といったものが生み出されることはない」ということです。そして普通の会社だらけになればなるほど、価格競争、過当競争、コストカット…で疲弊していくことになります。

 特にコンサルティングにおいては、「そう習ったから間違いない」、「多くの人が言っているから大丈夫」…といった思考ほど危険なものはなく、またこれほど無価値なものもありません。

 一方で、何年も何年もかけて、現場での自らの体験をとおして培ってきた感覚的なモノ、この独特の感覚というものは、ほぼ間違いなく「独自のコンサルティング」になります。

 あなたが持っている、その独自の感覚、独自の考えを、「コンサルティング」という売れるカタチに変えることこそ「体系化」なのです。

 自分の持つ知識やノウハウを通じて、ユニークな企業が世の中にたくさん出てくるお手伝い、そして真に感謝されるお手伝い…。

 あなたの勇気、そして本物のコンサルタントとしての登場が待たれています!

 

著:五藤万晶

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