がんばれコンサルタント！ 第159話：コンサルティングにおける独自性の条件

「ゴトウさん、自分独自の強みというのは、どうやってつくっていけばいいんですか？」── 先般、独自のコンサルティングを体系化されたい…と、ご相談にお越しになられた方からのご質問です。

セミナーなどでもご質問をいただくのですが、「独自の強み」というのはいわゆる「ＵＳＰ（Unique Selling Proposition）」といった、販売における独自の強み…と同じようなものと考えている方が多いようです。

実際、士業やセミナー講師や研修、その他「個人性」を売るのが重要なビジネスタレントなどの場合、「あなたのＵＳＰはなんですか？」といった強みづくりで、ライバルに対して差別化をはかることは有効です。

これは、ある程度カテゴリー化されたジャンルの中で、行っている内容にそれほど差はない、または限りなく類似しているため、違いを目立たせるには、「個性や見た目を強調するのが現実的に有効」だからです。

一方で、「コンサルティングにおける独自性」というのは、個人性に焦点があっていても、何一つ強みになりません。

理由は単純です。コンサルティングとは、クライアント企業に対して自分の持つノウハウでお手伝いをする仕事ですから、本当に活躍するコンサルタントになることを考えるなら、提供する内容そのものに独自性があるのかどうか…こそ最重要だからです。

小さなお店では個人性は強みになっても、より大きなビジネス展開が行われるとき、そこには「独自の商品、サービス」といった根本的な魅力がなければ、多くの人に利用されないのと同じです。

この違いを理解していないと、一流コンサルタントを目指しているのに、まるで芸能人かのように派手に振る舞って、実は内情は困っている…という、言うに言えない悲劇的な状態に陥りかねない訳です。

大切なことは、
・「人がやっている表面的なことは、絶対にマネしない」
・「人が言っている言葉、人のノウハウは絶対に流用しない」
・「自分が考えたこと、自分のノウハウを、独自にまとめあげる」

ことに尽きます。当然、自分のノウハウをまとめあげる、体系化する…ということは、実に悩ましく、悶々と考えて苦しむ作業になります。ですから、避けてとおりたくなる気持ちも分からない訳ではありません。

しかし冷静に考えれば、自分のオリジナルの考えも、ノウハウもしっかりまとめていないのに、何か経営者に指導しようとしている…としたら、これはどういうことか…ということです。

大きな建物をつくるには、基礎をしっかり丁寧に行うことが重要です。面倒だからと建て増しで行っていると、いずれ崩れてくることは間違いありません。土台がしっかりできていれば、その後大きな上物を建てていくことができます。

一つハッキリ言えることは、大きく活躍している人ほど、重要なタイミングで一度しっかり立ち止まり、自分と向きあってビジネスの方向性や戦略などをまとめている…ということです。

この時間は極めて重要です。一度しっかり方向性や戦略が決まると、あとは何の不安も迷いもなく、邁進してくことができるようになるからです。優れた経営者ほど、時間をかけて長期の事業戦略を練りに練り上げるのと同じです。

本物の独自性とは、他人が真似しようにも真似れるものではありません。人生を活かしたノウハウであり、上辺だけ独自っぽくかざっているものとは、まるで違うからです。

目の前のことに謀殺され続けるのか、一度立ち止まって大きな飛躍を手に入れるのか…。間もなく夏、ちょっと立ち止るには絶好のタイミングが到来します。

●コラムの更新をお知らせします！

コラムはいかがでしたか？ 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします（解除は随時可能です）。ぜひ、ご登録ください。

がんばれコンサルタント！- 無料メールマガジン登録 -

お名前 メールアドレス（E-mail）

---

●好評セミナー開催中！

開催実績80回以上。売れるコンサルタントになるために、具体的にどう活動していけばいいのかを分かりやすく解説する実務セミナー。「まさに、眼からウロコ！」と絶賛。 詳細→ こちらを参照

---

●書籍、好評発売中！

『コンサルタントのための"キラーコンテンツ"で稼ぐ法〈新装版〉』

コこれまでに350人以上を直接指導し、年収3,000万円はもちろん、1億円プレーヤーも多数輩出してきた核心、「コンサルタントビジネス成功の本質」を説いた珠玉の名著、ロングセラー＆シリーズ化に伴い待望の新装丁で発刊！。詳細→ こちらを参照