がんばれコンサルタント! 第210話:グループ型コンサルティングを実施するときの3つの注意点

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二流はヒマ潰しに頭をひねる。一流はヒマ捻出に頭をひねる。

 

「いやぁ~ゴトウさん、グループコンサルティングを受けていたので、分かっているつもりだったんですが、まだまだ分かっていなかったです。」── 昨年、弊社にご相談にお越しになられてコンサルタント起業をされた方と、久しぶりにお会いした時の言葉です。

何について? と疑問を持たれる方も多いかもしれませんので、先に申し上げれば、「グループコンサルティングの実施」について…です。

弊社では個別、いわゆるマンツーマン型のコンサルティング指導の他に、少人数の6人くらいまでで同時進行する「グループコンサルティング指導」というものも実施しています。

個別型、グループ型にはどちらにもメリット、デメリットがあります。例えば個別型の場合、当然ながらコンサルティングの実施時間中に、他の人がいることはありませんので、他人に聞かれたくない内容や個別案件でも、じっくり相談できるというメリットがあります。

また、一般的に日時の調整が可能で、仕事の関係で日程を変更したい…というクライアント側のご要望にもお応えできる…というのが個別型の良さでしょう。デメリットとしては、コンサルタントを専有する訳ですから、その分高額になるといったところでしょうか。

一方のグループ型の場合、同時進行する人数はコンサルティングのテーマや先生の力量などによるため、結構バラバラですが、いずれにしろ複数人数を同時に指導するため、個別型に比べて価格が低く設定されているのが一般的です。これはクライアント側からすれば大きなメリットと言えるでしょう。

ただし、複数のメンバーで同時進行するため、コンサルティングの実施日時は予め決められており、クライアントの一人が都合が悪くなったからと言って日程の変更はまず不可能。パックツアーや各種教室のスタイルに近い…といえば、イメージしていただきやすいでしょう。

グループ型のコンサルティング指導は、コンサルタント側からみてもメリットが多く、最近では「グループコンサルティング」を実施する人が増えてきています。

コンサルタント側のメリットとしては、社長個人や個人事業主、事業部長本人、店長本人…といった個人を対象とする場合、どうしても高単価のコンサルティング代の設定が難しいところを、価格を抑えたメニューを提示することが可能となる点が挙げられます。

単価を抑えながらも、グループによる同時進行ができるため、人数の掛け算により、売上の確保ができますし、日程が組みやすいといったメリットもあるため、グループ方式を並行して採用するコンサルタントが増えているのです。

しかし世の中、メリットがあればデメリットがあるのが常です。都合のいい話ばかり鵜呑みにすると、とんでもないしっぺ返しが返ってくることになります。

ではグループコンサルティングのデメリットとは何か…。端的に言えば、コンサルタントの力量が相当になければ確実に、意味不明の研修?になり、クレームが多発してしまう…ということです。

なぜクレームになってしまうのか…。理由は単純です。グループという名称であっても、利用される方、つまりクライアント側が考えていることは、「個別指導のグループ型バージョン」に違いありません。なぜなら「グループコンサルティング」と表現しているからです。

もっと分かりやすく言えば、「個別指導が複数同時に行われている」というのがグループコンサルティングの本当の姿ということです。少なくとも、利用する側、クライアント側からすればこれが当然ということです。

ですから、もし「参加者同士でディスカッション」といった時間が設けられているとしたら、これはもうコンサルティングとは名ばかりということを、自ら証明してしまっているということです。

お金を払っているのはコンサルタントに対してです。一社内の研修やセミナーならいざ知らず、なぜ見ず知らずの相談に来ている人に、自分の話をさらけ出したり、人の話を聞かなければならないのか…ということです。

冷静に考えてみてください。個別相談を希望している人が複数目の前にいたとき、あなたは一体どうするか…?

ここで、力量の無い人は、グループコンサルティングと言ってはみたものの、同時並行による指導などとてもできないため、対面を繕いながら効果的に時間をつぶして誤魔化せる方法を必死に考えます。その表れがグループ討議や、グループディスカッション、ミニセミナー形式…なのです。

断っておきますが、もともと「研修」や「抗議」「少人数セミナー」と言っているのであれば、それはまったく問題ありません。「コンサルティング」と表現しているのであれば、それを実施しなければならない…と申し上げているのです。

ですから、もし「グループ型のコンサルティング」と謳うのであれば、大やけどをする前に、下記の3点をしっかりクリアしておく必要があります。

グループコンサルティングを実現させる上で重要な条件とは、まず「個別指導のコンサルティングメニューが確立している」ことです。個別指導でさえバラつきがある人が、どうやってグループ指導できるのか…ということです。あくまでも個別と同じ指導を、複数同時に走らせているのがグループコンサルティングだからです。

また、同時に複数…を実施するためには、現地指導の方式は取れません。複数の会社や立場の違う方を同時に扱うのですから、会議室等で行う必要性があります。要するに、現地・現場における実習指導…ということができないということです。

つまり、実務指導、研修指導、ワーク型…といった実技型ではなく、ノウハウ提供の仕組みづくり型で指導ができること、これが非常に重要となります。

さらに、この条件下で複数人を相手に指導ができるためには、自らのコンサルティングノウハウについて、「構造的に体系化」がされていることが必要となります。複数の違った案件でも、同時に並行して指導するためには必須の条件だからです。

一方的に話をすれば済むという、セミナーや講義との決定的な違いはココです。あくまでも、クライアント側に仕組みができあがって「できるようになる」というのがコンサルティング指導の重要ポイントなのです。

ちなみに、ベテランのコンサルタントの方でも、個別はもちろん大丈夫でも、グループはちょっと…というケースは珍しくありません。意外とノウハウの体系化ができていなかったりするからです。

 

また、言葉は悪いですが、程度の低いコンサルタントの中には、グループ型で実施すれば、「お客さん同士で話してもらったり、ディスカッションしてもらえば、自分は楽できますよね?」などと口にする人がいます。何をいわんや…ということです。

何度も申し上げますが、コンサルティングと研修とは、まるで違うものであり、そもそも対象者も違えば実施内容もまったく違うものです。

もちろん、「コンサルティング」というものは、法律で規定されたものでもなんでもありませんので、どう表現してどう行おうと勝手と言えばそれまでです。何もお咎めを受けることもありません。

しかし、企業側や経営者からすれば、「お金を払って“あなた”に指導してもらおうと考えていたのに、なんで隣のオッサンと話をしなければいけないのか? しかも当社の情報や個人の想いとかをなぜベラベラと話さなければならないのか…」と、不快をあらわにされる方も多くいます。

このようなことは、経営者の集まりでちょっと聞いてみれば「それは当然でしょう!」と常識以前の話だということを思い知らされます。要するに、提供側の方が、よく分かっていない…というケースが極めて多いということです。

グループコンサルティングを真に実施していくとき、より短時間に濃密にノウハウを提供するためにはどうすればいいか…を、真剣に考えるようになります。

複数同時に走らせながら、その成果を本当に上げていくためには、さらなる濃密化が重要だからです。これが、さらにコンサルタントの能力を引き上げていくことにつながります。

あなたも、自らのノウハウを体系化させ、新たなコンサルティング手法を手にしませんか?

 

著:五藤万晶

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