がんばれコンサルタント! 第256話:二者択一を考えるときに、忘れてはならない絶対条件

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「ゴトウさん、クライアントさんの案件で、意見が割れる案件があって少し悩んでまして…」── 数年前にコンサルタント起業をされて、多くのクライアントさんからのご依頼で東奔西走されている方のお言葉です。

伺えば、あるクライアント企業では、ちょうど後継社長にバトンタッチをする局面とのこと。悩ましいのは創業社長の親父さんと、これから社長になる予定の息子さんとの意見が対立している…ということ。

親父と息子の意見が合わない…ということは、まあ中小企業ではよくある話なのですが、合わないの中でも、「方向性が合わない」場合は、これはかなりやっかいになることが予想されます。

いわゆる「事業方針の不一致」というものですが、重要なことは、表面的な違いというより、「事業体制の分かれ道」かどうか、という点です。本質的な違いだけに、間違うと「取り返しがつかない」ことになりかねないからです。

新商品群を展開する、新たな営業地域を設定する、新人を育てる仕組みを開始する、営業所の展開を加速する、会員制度をはじめる、上級シリーズを始める…といったことを考える場合があります。

一方で、今の時代に合わせてリーズナブルな構成にして…とか、人気の大型店に出店を考える、テレビCMをしよう、もっと大きなキャンペーン展開をしよう…といったことを考える場合もあります。

意見の相違と言ってしまえば、それまでですが、この考え方には根本的な違いがあります。これをもし、経営指導に携わるコンサルタントがよく理解していなければ、いったいどうなるか…ということです。

世の中、2つの話があったとき、どちらを選ぶか…といった二者択一的な発想になりがちです。これはこれで、間違った利用さえなければ問題はないのですが、注意が必要なのは、「進むべき方向性の中の二択」なのか、「進むべき方向性のものと、ぶち壊すものの二択」かどうか、という点です

同じように見える二択でも、これはまったく違います。経営に限らず、議論がなされるとき、前者のパターンで選択が行われるのであれば、非常に「建設的」な議論が行われますし、進むべき方向に確実に近づいていくことができます。選択しているのは、「方法論の違い」だからです。

怖いのは、後者の場合です。「方法論の違い」と思って議論をしているつもりでも、実際には「方向性の違い」や「ベクトルの違い」であり、言ってしまえば、そもそも論的に違うレベルだったりする訳です。

この違いが出てくる最大の原因は何かと言えば、「真面目に王道の道を、しっかり歩いていく」といったコツコツ一生懸命の考え方と、「楽してなんとかしたい。他に上手くいっている所にあやかりたい。」といった、努力を嫌う考え方との対立から生じているということが挙げられます。

自分は努力をすることが嫌だが、上手くいっている所があれば、ぶら下がったりあやかったり、場合によっては引きずりおろしたり…の発想です。

いくらなんでもそんな低俗なことは…という声が聞こえてきそうです。しかし、残念ながら、世の中そういう例は枚挙にいとまがありません。会社でも個人事業でも、新たな仕組みを構築していく…ということは、本当に時間のかかることですし、毎日の努力の積み重ねによって、ほんの少しだけ進むという、実に地味で骨の折れる活動です。

このコツコツの努力を、なんとか回避したい…という人は、いったい何を考えるか…と言えば、「他人にあやかる」「他人に売ってもらう」「一発を狙う」「目立てば勝ち」「デカいことをする」…といった思考が働くことになります。共通しているのは、コツコツの努力を避ける…ということです。

ややこしいのは、自分はこういう一発狙い系とは違う…という人の中には、「失敗をしない」ためのことをひたすら考える人がいる、ということです。とにかく失敗が大嫌いだし、絶対に失敗したくない…という意識がやたらに強いため、「チャレンジや行動にストップをかける」ことが、さも賢いと錯覚してしまっているのです。

こうした人は、新事業や新商品の案が出たときにも、「慎重に考えたほうがいい」とか、「計画をしっかり立てて」…といった、独特のブレーキのかけ方をしたりします。

何か賢そうなのですが、よくよく考えてみれば、「何もやっていませんし、そもそも、何の方向性も打ち出していなかったりする」のです。要は、単にブレーキ踏んでいるだけ、だったりするのです。

「攻めている」つもりで、実は思いっきり逃げている人。一見、意見を言って賢こそうだけど、実は中身がない人。本当の意味の二択になっていない場合、この点を見極めなくてはならないのです。

ビジネスでも何でも、本当に素晴らしい目標や夢を実現していくためには、あくまでも、「まっとうな方法」の中で、どのやり方を選択するか…を真剣に考え、そして実行していくことを積み重ねない限り、いつまでたっても夢は夢のままとなってしまいます。

あなたは、本質的に正しい方向性の中で選択をしていますか?

 

著:五藤万晶

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