がんばれコンサルタント! 第352話:コンサルタントが知っておくべき「優先順位を変える」実務

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「ゴトウさん、いやもう忙しくってなかなか手がつけられなくて…」── コンサルタントとして新たな旅立ちをお考えの方で、本当に忙しくて重要な仕事が遅れ気味になったようで、悲鳴にも近い感じでお話しされたときの言葉です。

当社には、コンサルタント起業をされる方のみならず、現在ご商売をされていて、同時並行的に新たな取り組みとしてコンサルティングを始める…という方もかなり多く、お越しになられます。

何かを始めるにあたって、「しっかり時間が確保できている」という人は、極めて稀でしょう。圧倒的大多数の方は、「時間がギリギリ…」とか、「どうやっても時間が足りない…」というのが、ある意味普通かもしれません。

「あともう少し時間があれば…」の言葉はよく聞く言葉ですが、この「時間がない中でなんとかする…」ということは、現実問題、必ずといっていいほど遭遇してしまう悩みと言えるでしょう。

ただし、この問題を考えるとき、知っておかなければならないことが一つあります。それは、「小さいころから、時間がたっぷりで何をするにも余裕を持ってやってきた、という人は一人もいない」ということです。

少なくとも、これまでただの一人もそうした奇特な方と出会ったことはありませんし、そうした人を聞いたことすらありません。

何がいいたいか…ということですが、人は「事の重要性に関わらず、やりたいことや好きな事には優先して時間を割く」という習性があることです。子供をみれば、遊びやゲームに時間を優先しているのがすぐに分かります。

寝る間を惜しんで遊びに夢中になる姿に、子供だから…と言う人もいるかもしれませんが、大人でも、ビジネスマンでも、「楽しみ」に、なんだかんだと理由をつけて時間を割こうとする姿は、「言い訳が少し高度になった」程度ということです。

というより、ある意味それは普通のことです。「楽しみというニンジン」がぶら下がることで、人は奮起し、がんばる訳で、何の楽しみもない、または用意されていない中でやる気を出せと言われても…ということです。

一方で、世の中ほとんど何事にも「締め切り」や「期日」、「納期」「デッドライン」「約束の日」…といったものが存在します。そして一定の品質も、同時に求められています。

当たり前ですよね? そう当たり前です。だからこそ、多かれ少なかれ「イヤな事」だったり「プレッシャー」だったり「苦痛」だったり「面倒」だったり…します。だからこそ「やる」という現実があります。

品質や期日のどちらかだけ、またはどちらも求められないとしたら、誰もプレッシャーも何も感じないかもしれませんし、そもそも「真面目にやることすらしなくなる」のが人間の性でしょう。趣味でやっている人と、プロとしてやっている人とで、どちらが高みに登っていくかは言うまでもないことです。

そして、この「面倒」なことを回避しようとすると、間違いなく後で問題が起きることもポイントです。子供が冬休みや夏休みの宿題をサボって遊びほうけていて、休み明けになったらどうなるのか…。そんなのと一緒にするなと言われそうですが、本質は何も変わりはありません。

叱られたり、成績が悪くなったり、缶詰め状態でやらされたり…。そうした経験をした人は多いと思いますが、仕事でも、「なんで終わってないんだ?」と叱責されたり、取引先からクレームになったり、徹夜しても間に合わないくらいに追い込まれたり、契約がご破算になったり…と、ひどい目に遭った人も、これまた少なくないかもしれません。

このため、大人になればなるほど、ビジネスの世界で上手に歩んできた人ほど、この時間管理術的なことが上手になっていると言えるでしょう。

ただし、もう一点、押さえておくべき重要なポイントがあります。それは、「上手にこなす行動と、何かを生み出す行動とは、大きく異なる」という点です。

誤解を恐れずに申し上げれば、「今現在の状態を変化させるためには、バランスを崩さない限り起きようもない」ということです。

よほど自分で遊んでいると自覚症状がある人ならともかく、「誰でも大事なことに時間を費やしている」と言うに違いありませんが、その大事さの基準は何に基づいているのか…ということです。

もし、この「大事なこと」というのが、現在の状況において大事だったり、現状維持のために重要、現在の顧客や取引先の関係上で重要…ということであれば、これは「重要は重要であっても、未来に変化を起こすための重要さではない」ということです。

もちろん、現在の重要な事を放っておくわけには当然いきません。しかし、ここで消耗してしまえば、あなたの未来が変わることは永遠にやってこない…訳です。だからこそ、意地でも優先順位を変える必要がでてくるのです。

それは、人間の心理を逆手に取ることです。ニンジンを食べたいがために嫌な事でも頑張るのが習性ならば、締め切り間際で追い込まれてもギリギリ踏みとどまって何とかするのが“仕事ができる大人の習性”…というものです。

つまり、先に未来を変える大事なことをやって時間を使ってしまう。無茶苦茶いっているように聞こえるかもしれませんが、朝に、午前に…本当に大事な未来への仕事をあて、一日の残された時間で「現在の仕事をなんとかこなす」…。

当然、これは一つの大袈裟な表現をしているかもしれませんが、大切なことは、「いま現在大事なこと」を先にやっていると、それが終わると、無意識に楽しみとか遊びをしたくなり、未来の大事なことにいつまでも着手しなくなってしまう…ということです。

宿題終わった後に、他のもっと大事なことをやる…という子供はまずいないのと一緒です。でも宿題は泣きながらでも、帳尻を合わせて必死に、何とかやるのが人間の面白さでもあるのです。

当社のグループコンサルティングなどにも、日程が決まっていて、そこに課題が出されるからこそ参加した…というお声は数えきれないほど頂いています。いわく、自分だけでやっていれば迷走してしまうし、プロの視点もぜひ欲しい。そして何より、一人でダラダラやっている、その時間こそが最ももったいない…と。

優先順位については、コンサルタント個人においてももちろんですが、ビジネスの世界でもまったく同じことが言えます。新しい何かをつくるために、わざわざ契約をしてそこに時間と人員を割いてしまうことで、無理やりにでも開始していく…ということは、成長する企業が実際に取る手段の一つです。

あなたは、未来を変えるために、そして未来をつくっていくために、自分の時間の予約をしていますか? そこにしっかり時間を最優先であてていっていますか?

 

著:五藤万晶

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