がんばれコンサルタント! 第414話:コンサルタントが絶対に行わなければならない正しき総括

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「ゴトウさん、ようやく緊急事態宣言が解除されましたけど、今後どんな感じになっていくと思いますか?」── 先日、久しぶりにお会いしたコンサルタント仲間と、短縮営業しているお店で一杯やっていた時の言葉です。

もちろん当社は経済予測会社でもなんでもありませんので、この後の状況など詳しくわかるはずもありません。

しかし、今後起きうる状況に応じて「何をしなければならないか」、または「何が危険か…」ということはある程度分かります。なぜならこれは「予測ではなく学習できること」だからです。

プロ野球の故野村克也監督の言葉に、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という名言があります。ラッキーな勝ちはあっても、逆はない。負けるのは負ける理由が必ずある…という話です。

有名なフレーズですから、多くの方がご存じだと思いますが、しかし、これが本当に生かされているか…と言えば、なかなかそう単純ではありません。特に日本の場合、気質的なことも含めて「喉元すぎれば…」的に、すっかり忘れてしまうことも多いからです。

本来、スポーツや経営に限らず、何かの挑戦でも、行事やコミュニティー…でも、勝ち負けに限らず、事を上手く運びたいと思うのは、当事者やリーダーであれば、誰もが願うことに違いありません。

だからこそ「不思議の勝ち」より「必然の負け」を研究しなければ、勝率をあげていくことは不可能になってしまいます。しかし、これを阻むものがあります。「結果しか見ない」ことと「間違った総括」です。

実は、最も恐れるべきは、負けではありません。「偶然上手くいった」ときです。やっている内容は滅茶苦茶なのに、たまたまとは言わないまでも、偶発的なラッキーが重なって結果オーライになったというパターンです。

もちろん、結果オーライなのでその時は助かっていたり、果実を手にしているのですが、人は恐ろしいまでも傲慢に、その幸運までも「戦略的」とか「計算通り」…といった、あり得ないような解釈をしたがるのです。

これは、歴史をみれば幾度となく繰り返さてきていることです。圧倒的不利な状況にもかかわらず、驚くような戦法で逆転勝利を収めた…という歴史に残るような話は数多く残っています。

大逆転だからこそ話のネタになりますし面白いのですが、「本当に優れたリーダーは、奇襲も同じ戦術も二度はしない」ことが分かります。奇襲による勝利はラッキーや偶然によるものが大きいですし、敵に知られている戦術をとるのは、圧倒的に強者の立場ならまだしも、勝率が下がることは明白だからです。

かの織田信長も、桶狭間の戦いで嵐の中の奇襲を敢行して勝利を収めていますが、生涯奇襲はこのときだけ…と言われています。歴史の深い解釈は専門家に譲るとしても、それは圧倒的に不利な状況下でやむにやまれず行われたことであり、好き好んで奇襲したわけではない…と考えるべきしょう。

いずれにしろ、最も重要なことは、物事が行われた後に、どうだったのか…という「総括を正しくおこなえるかどうか…」です。

重要なのは、厳かに正しく…という点です。このときやりがちなのが、「結果論からの理由付け」です。要は、「結果が上手くいったんだから、このやり方が正しかった」と、ろくに検証もせずに、考えもせずに、安易に正当化するパターンです。

偶然でも勝ちは勝ちです。これは事実です。ただし、幸運や偶然だった事を理解していないと、次は大負けします。ここに正しい総括の重要性があります。世の中の偶然や相手のミスでたまたま、上手くいったということだけなのに、それをさも「計算通り」などと思い込めば、次はどうなるか…。

優れたベンチャー起業家、事業を大きく成長させた経営者…などに共通することは、先の「優れたリーダーは、二度同じ戦術はとらない」というセオリーに忠実だったりします。

大きな戦略や考え方は不変であるも、具体的にどうするか…の戦術では同じことは決してしない。もっと言えば、必ず工夫や革新を行って手を打つ。

次から次に新しいことに挑戦し、新しいことを提供し…ということを行うのは、「戦術レベルで同じ手を繰り出すことがいかに危険」であるかを知っているとも言えます。

それはつまり、戦術という表面的なことについては、他人のマネを絶対にしないことから始まり、自分の過去にやったことさえもマネしない。それだけ正しく総括をしていて、事の偶然性も認識しているともいえるでしょう。

コロナ問題についても、幸いにして日本の死者は非常に少なく抑えられていますが、それは欧米と比べた場合であり、アジアで見れば、10万人あたりの死者はベトナムや中国、韓国、台湾などより数倍レベルで悪く、ほぼワーストという状況です。

これは、理由はいまだ解明はされていませんが、事実としてアジアの人は罹患しにくい…という現実の数字があり、このことを厳かに考えるとき、残念ながら、経済的に大きなダメージをもたらしたにも関わらず、行われた感染防止施策は的を射ない、いまいち下手なものだったということです。

ここでも、「みんなが一生懸命やっているのに、なんて失礼なんだ!!」と口角泡を飛ばして言ってくる人がいますが、事実を事実として理解しないことこそ危険であり、その感情的無思考ぶりこそが、間違った「結果論からの理由付け」を行うことにつながる訳です。要は、「皆ががんばったから上手くいっている」と勘違いしていると、次はボロ負けする…という話です。

商売やビジネスでも全く同じです。コロナの影響で、ビジネスにも大きな影響が出ていて、経営の危機になったり、倒れてしまったところも出始めています。

このとき、「コロナが悪かった」と決めつけるのは感情的にはわからなくもありません。

一方で、少なからず影響を受けた経営者の中には、冷静な分析をして、「そもそもビジネスに今まで気づいていなかった弱点があった」と、捉える人がいます。

今回は倒れるに至らずに助かった。ラッキーだった。弱点を克服するために手を打たなくては…と、いま必死に動き始めています。

コンサルタントがクライアントの成長発展のお手伝いを真に目指すなら、いま何を考えて行動すべきか、おのずと決まってきます。

数年経っても、ビジネスが何も変わっていない人と、大きく革新・成長させている人の差は、こうした「正しい総括」を行い、しっかり着手しているかどうか…、またその方向へと導けるかどうか…と言えるでしょう。

あなたは、世の中の激変に際して、しっかり総括して手を打っていこうとしていますか?

著:五藤万晶

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