がんばれコンサルタント! 第460話:コンサルタントとして、科学と風評の狭間で押さえておくべきこと。

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「贔屓(ひいき)にしていた店だったんだけど、もう行かないことにしましたよ」── 先日、長らく仕事をご一緒しているベテランコンサルタントの方が、夕食時につぶやいた言葉です。伺えば、10年以上も通われていたというお店とのことですが、愛想が尽きたとのこと。

理由はと言えば、このご時世だけにやはりコロナ。世の中、「コロナ、コロナ」と未だに報道が絶えないことや、まん延防止…の施策が拡大されていることもあって、まだまだ以前のような活動には程遠い状況が続いています。

我々のようなコンサルタント商売においても例外ではありません。例えばセミナー開催においても、逆風が吹いていることは間違いなく、セミナーにお越しいただく心理的な抵抗感もさることながら、2カ月や3か月先の会場予約をしても、ひとたび「緊急事態宣言」が出されたら、直前で「貸せなくなりました」でアウトになったりします。

実際、昨年はこうしたことが何度も繰り返されました。オンラインで開催すれば大丈夫…という考え方もあり、オンラインでの代用も実際に弊社でも行ってきました。これはこれで大きな役割を果たしてきたと思います。

一方で、「リアルでないとできないこと」というものが実際にあります。もし、すべてのことがオンラインで完全に代替可能というのなら、旅行に行くこともレストランに行くことも、もっと言えば好きな芸能人やアイドルに逢うことも「無用」という話になります。

本物を知らないうちは、その違いに気づけないので代用品に満足することはあっても、違いを知っていればもはや「滑稽」にしか見えなくなります。さながら、富士山やエベレストの360度カメラ画像を見て「登った気」になって得意げに話しているようなものです。

もちろん、「事前の下調べ」としてや、「興味と感心」「いつか登ってみせる!」と自分を鼓舞するため…など、大きなメリットはたくさんあるでしょう。しかし、代用品はあくまでも代用品に過ぎないことは、忘れてはならないのです。

重要なことは、「大多数の人は見事なくらいに世の中に流される」という現実です。だからこそ大衆というのですが、普段は冷静そうに見える人でも、「写真も現実も一緒だ!」と言われると、「ああ、そうか、これが新しい世の中か…」とすっかり信じ込んでいくような危うさがあります。

「いくらなんでもそんな馬鹿な…」と声が聞こえてきそうですが、現実問題、「写真を撮られたら、魂を抜かれる」と言えば、「おいおい冗談はいい加減にしてよ。江戸時代じゃあるまいし」と言う人が、「東京から来た…」と聞くと急に態度を豹変させたりするのです。「自動車から一度も降りずに来ている」と言っても、「でも東京から来たんでしょ?」と、明らかに何かが伝染するかのような怪訝な顔をする人が本当にいたりします。

ハッキリ言って、写真撮られたら…と同じレベルの話であり、違っていると思っているのは本人たちだけです。何の科学性もなく、論理的に説明する言葉も当然持ち合わせていません。そこにあるのは、低レベルな思い込みを正当化しようとする忌避です。要は差別や排除です。

もちろん、コロナに関しても、一年前のようなまだ色々なことが全然分かっていないレベル…であれば、忌避も残念ながらしかたがないかもしれません。また、これが単なる個人や家族の話であったり、一ユーザーや利用者側の話であれば、それはまあ人それぞれですし、レベルが低かろうが何だろうが、その人の勝手…とも言えるでしょう。

しかし、ちょっと調べれば色々なことが分かる状態になりました。自分の頭で真面目に考えればすぐ分かることばかりです。

ビジネスに携わる者、特に経営者や経営指導する立場のコンサルタントとなれば、写真撮られたら…なんてことを真顔で言っているような非科学的なレベルであれば、多くの人が関わる会社やビジネスを成長に導くことが、占いレベルの話になってしまいます。

冒頭の知人コンサルタントの「愛想を尽かした」というのは、よく行っていた東京からほど近い地元の飲食店のオーナーから「東京から来ているんでしょ?」という言葉と怪訝な態度に対する呆れです。

差別をされたという感情もありますが、要は「あなたアタマ大丈夫? それでも経営者?」、「いやもう、あまりにレベル低いから10年通ったけど、あなたと付き合うのをやめにするよ」というのが、本音の言葉という訳です。

ビジネスを率いて導いていく側の者であれば、石原慎太郎氏の「科学が風評に負けるのは国辱」の言葉ではありませんが、世の風評レベルで物事を判断したり、経営の判断をするようでは、大切なものを次々に失い、自ら首を絞めていくことになる…ということです。

事実、冒頭のお店のオーナーは、自らの頭で科学性で考えなかったばかりに、10年来のお客様を一瞬で失っていっています。これは「コロナ禍」ではなく、単なる自分の愚かさが招いた「バカな禍」と言えるでしょう。

同様に、「コロナがなくなれば…」を口癖にしている人も要注意でしょう。まともな経営者やビジネスに携わっている人からすれば、「単なる言い訳ならいいけど、本当に言っているならヤバいでしょう」というのが、科学が風評に負けるわけにはいかないと普通に考えている人たちの本音だからです。

もちろん、これをどこでも言っていいのかと言えば、「そうではない人たちが大半…」という場所においては、要らぬ軋轢を生みかねないのも事実です。

自分が会社に勤めている立場やユーザーとしてだけ会社に係わっているのであれば、風評に動かされるのもいたしかたがありませんが、ビジネスに限らず何かしらリーダーの立場であれば、そこは科学に基づいた判断や行動ができなければ、遠からず「愚か者の烙印」が与えられることになるでしょう。

3月に緊急事態宣言が解除になって、「もう大丈夫だ~」と大勢の人が言っていましたが、世の大勢は、ひとたび「また緊急事態!」と騒がれると、科学などそっちのけで「アワワワ…」となることを覚悟しておく必要があります。

重要なのは、その時に、自分のビジネスをどうするのか…。1カ月後が分からない、日和見の風評のようなビジネスをするのか、それとも2年3年、5年、10年…を考えた、科学に基づいたビジネスを進めていくのか…。

もちろん、言うは易しで実際に科学に基づいて考えて行動をすることは、大変難しく、また勇気もいることです。だからこそ、まず自分の心を定める。どうするのか、何をしなくてはならないのか…。

ビジネスは科学であり、風評に負けるわけにはいきません。あなたは心を定めて、科学的な判断をし、大事な展開を進めていっていますか?

著:五藤万晶

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