がんばれコンサルタント! 第518話:コンサルタントとして押さえておくべき、商売における「料金体系」の考え方

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「ゴトウさん、いま料金体系について考えているんですが…」── コンサルタント仲間のお一人から、ちょっと突っ込んだ内容のご質問です。

なんでも、コンサルティングでかなり深く関わっているので、それに見合ったフィーにしたいので通常の料金体系とは変えたものを考えてみたけれど、それはどうだろうか…というもの。

当社は、コンサルティングビジネス専門のアドバイザリー機関ですので、当然ながらコンサルティングにまつわるご質問はたくさん頂戴します。そして内容は多岐に渡りますが、それらの中でもかなり多いご質問の一つが、この「料金体系」についてです。

売上に直結し、そして売れ方にも大きく影響することだけに、誰でも慎重にならざるを得ませんし、実際、この料金体系一つでバンと売れていった人もいれば、逆に急に失速してしまった人も実際にいます。言葉は悪いですが、適当な感覚で料金体系をいじると、取り返しがつかなくなるかもしれないほど怖いのが料金体系なのです。

この料金体系を考えるとき、価格帯について悩む人が多いのですが、これは実績や込み具合、今後の戦略的な考え…などによってはじき出す答えは変わってきます。

一方で、ほぼ変わらない…と言いますか、普遍的な考え方というものも存在します。いわば、「やってはならないこと」です。

例えば、コンサルティングフィーとして、「成果報酬型」を標榜する人がたまにいますが、当社では原則「やってはならない」と申し上げています。

理由は単純で、本来の自分の仕事の成果を超えて、他人の懐に手を突っ込むようなことになるからです。その先にあることは、「クライアントの考えと必ずしも一致しなくなり、本当の意味での良き未来に向かわなくなる」ことが起きます。

先に断っておきますが、「成果報酬」なるものをすべてダメと言っている訳では当然ありません。簡単に言えば、売れたら売れた分だけ払うというのは、小売りや卸売り、販売代理といった商売、要は世に山ほど…と言いますか、大半の商売は売上に比例して対価を払ったりもらったりしているのですから、極めて自然なやり方と言えるでしょう。

問題は、提供しているものが「商品ではなく労働」の場合、また成果の対象となるものが個別の商品ではなくあいまいで操作可能なもの」といった場合です。曖昧さやズレがあるため、売り手と買い手で考え方が食い違ってもめるということが発生するのです。

「そんなのは成果に対する設定が間違っているからだ!」と言ってきた人もいましたが、よくある「売上」でも「利益」でも、「資産として増えた額」でも、いずれにしろ「変動するもの」を成果にする場合、払う側は金額が増えれば抑えたいと思うのが自然ということを知っているかどうか…という話です。

えっ? と言ってきた人もいますが、自分がその立場になれば普通に分かる話です。商品が幾つ売れた…という完全に対比しているものであれば契約に基づいてお互いに「たくさん売れて良かったですね」と握手できますが、同じ作業時間や指導時間で成果が変動するようなもの、もっと言えば経常利益のような、意図的に抑制することもできてしまうような場合、「減らせば支払いを減らせる」と考えるのは誰にも自然のこと、という話です。

これを「オカシイ!」と言ってきた人もいましたが、「では、あなたは一円たりとも節税とか考えないんですね?」ということです。

もちろん脱税や、節税のための節税などは本末転倒ですから論外ですが、ビジネスをしている人なら大きな利益が出たら、抱えていた動かない在庫をここぞとばかりに処分して節税したり、考えていた新しいことへの投資に回したり、少しでも資金を翌期に繰越すことを考えたりするのは、極めて当たり前のことでしょう。

こんなことも分からないとしたら、およそ商売には不向きと断言しておきますが、自分がその立場なら「抑制」を当たり前と思うのに、これが自分がもらう立場なら、「成果報酬が減らされた」と思うからややこしいのです。実際、報酬を経常利益にリンクさせていれば、節税によって報酬も減ります。もしこれによって、ほぼゼロになったらあなたはどう思いますか?という話です。

もう、言うまでもないと思いますが、資産が増えたら…でも、売上が増えたら…でも、利益でもなんでも、変動させることができるものであれば、「本来の良き考えとは違った考え」がムクムクとでてきたり、逆に純粋に経営的判断からの行為にも、逆の立場からすれば「減らされたくないために反対」したり…することが悲しいことに起きてしまうのです。

要は、人の心理というものに基づかないビジネスの設計をすると、おかしなことが起きてしまう…ということですが、残念なことに「自分都合」で設計してしまう人が世の中にはゴマンといます。実にもったいない話です。

どうせビジネスをするなら、報われる報酬を手にするのと同時に、高邁な思想を掲げて世に大きく貢献し、喜ばれながら活躍できるほうが良いに違いないでしょう。もし、これに異論がある人であれば、己の欲求のみ追及する商売を展開すればいいでしょうが、残念ながらそのやり方の場合、鳴かず飛ばずで終わるか、瞬間だけ儲かってそれで終わるかのどちらかになります。お客様の考えと反するやり方だからです。

あなたのビジネスの設計は、お客様の未来を良くすることと本当に一致するやり方になっていますか?
クライアントから有難がられ、報われる本当のコンサルティングビジネスを展開していますか?
あなたの活躍を応援します。

著:五藤万晶

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