がんばれコンサルタント！ 第533話：コンサルタントが必ず押さえるべき、会社ごとのビジネスの土台と構造

「ゴトウさん、最近、コンサルタントの仕事をやっていて、ようやく商売というものの感覚がわかってきましたよ…」── 一昨年、オンデマンドでセミナーを受けられてから当社にお越しになられるようになったコンサルタント仲間の方のお言葉です。

以前からコンサルタントとして活動をされていた方なのですが、あくせく働いている割には思うような実入りになっていない現状に疑問を持ち始めて、それから、悩みながら探し求めていたところで五藤のキラーコンテンツの本に出会ったとのこと。（※同書は現在、新装版でリニューアル発刊になっています）

いわく、「なぜ思うような実入りになっていないのか」、「自分のやっていることの問題点」、「どうすべきか」…といったことが次々に飛び込んできたそうで、自分のやっていることを変えたいという思いで、当社にお越しになられたという経緯です。

実は、こうした方々はとても多く、そして共通していることがあります。それは、「作業を仕事と勘違いしていた」というもの。

要は、「独立してもサラリーマンの仕事のやり方の延長のまま…」というもので、独立して「商売をする」という本質的なことを「分かっているつもりで、全然分かっていなかった」という話です。

実は、コンサルタント本人がこのことを分かっていないで企業のお手伝いをするとなれば、大きな問題が起きてきます。「その会社におけるビジネスの土台と構造を理解できない」からに他なりません。

簡単な話、「商売する」「ビジネスする」という本質的な意味を理解できていないと、何か「仕事をする」という実に曖昧なことで時間を埋めていってしまうことになります。何をしなくてはならないかが分かっていないからです。

このあたりはセミナー等で詳しくご説明していますが、問題は、この仕事をする…という部分において、圧倒的大部分を作業時間で食いつぶしてしまう…ということです。これまた、「何をしなくてはならないか、分かっていない」からです。

仮に「何か違う…」と感じていても、そのまま放置していたりすると、大事なことに下手すると一生気づくことができずに年老いていく…ということになります。実に恐ろしく、そしてもったいない話と言えるでしょう。

商売やビジネスをより良くしていく…ということは、本質的に言えば「その土台や構造をより良い方向に変えていく」ことに他なりません。これは企業規模の大小に関わらず、たとえ一人でやっているコンサルタント商売においてもまったく同じことが言えます。

自分のビジネスの構造的なこと、つまり「どうやってクライアントを獲得して、どうやってビジネスを回すのか？」という根本を理解した上で、どうやればそれがより良くなるか…ということも理解して手を打つ…ということが重要となります。

これができなければ、いつまでたっても付け焼刃の対応にしかならず、「気づけば今日も作業をしている」ということが続く訳です。

当たり前ですが、こうした人がクライアント先に何かを指導しようとしても、その会社の土台や構造に何をしなければならないか…などは見えるはずもなく、見えていると思うとしたら、それは間違いなく幻想にすぎないということです。自分のビジネスの土台や構造も分かっていないのに、他人のビジネスなど分かるはずもないからです。

関わったコンサルタントの方々が、しばらくしてクライアント先へのご指導で、大きく変化されることがよくあります。ご自身のコンサルティングメニューが確立して、強力な武器ができあがったことも大きな理由ですが、この「ビジネスの構造と土台」というものが見えて、「自分のコンサルティングで、何をしなくてはならないか」が明確になることも大きな理由です。

そのビジネスの土台と構造に対して、それらを更新や刷新するかのごとく手を打っていくことができれば、当然ですが、ビジネスは大きく変わり、事業成長もいち早く起きることになります。最も重要な部分だからです。

あなたは、自分のコンサルティングを確立させていますか？ 自分のコンサルティングにおいて、クライアント先に何をしなくてはならないか、明確になっていますか？