がんばれコンサルタント! 第555話:商売における「眠れる設定のズレ」に着目する重要性

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「ゴトウさん、ある案件でいつも頼んでいた人がやめてしまったので、しかたなく代わりの人に頼んだんですけど…」── 昨年からお越しになられている、この道結構長くやられている専門コンサルタントの方と、一杯やっていたときのお言葉です。

なんでも、かなり専門性が要求される業界に携わっているため、この独特の業界特性をよく知っている人でないと…ということで、そうしたことに精通している人に長年仕事を頼んでいたとのこと。

依頼していたことは、だいたい1年近くかかることが普通だったそうですが、「しかたがなしに代わりに頼んだ」ことで、驚くことが起きたと言うのです。

それは、「たったの2週間でできあがった」という、思わず「えっ!? 本当に?!」という嘘のような本当の話。なにしろ、1年が2週間に…ということですから、もう比べようもないスピードの差です。

まさに「お話しにならない…」とはこういうことを言うのかもしれませんが、世の中、見回してみると似たようなことは、意外と潜在的に多いということに気付かされます。仕事の要件に対するミスマッチです。

例えば、何かの仕事があったとき、「たった一つの要件」だけでということは稀です。スーパーのレジの仕事の場合なら、バーコードでスキャンして会計をする…だけではなく、「いらっしゃいませ」の笑顔の接客ができたり、他の仕事もできるほうが当然、お店としては重宝するでしょう。

問題は、何の条件を優先するのか…という点です。何でもすべてできる人であればいう事はありませんが、そんな万能な人を簡単にみつけてしかも他の人と同じ値段で頼めるなら、採用の苦労などどこにもないでしょう。

ですから、現実的に行われることは、「これができること」といった優先順位が決められ、優先順位の低いものには目をつむる…ということが起きる訳です。

注意すべきはここです。この「決められた優先順位は本当に正しいのか?」という点です。実際、この優先順位について、「そもそも決めていない」ことや、「よく考えずに決めている」、「間違った考えに基づいて決めている」…といったことが現実によくあるからです。

レジの仕事でも、レジ操作が的確に素早くできること…を優先するあまり、「あいさつ一つできない」人が無表情でレジ操作をして、実に感じの悪い応対というお店に出くわすことがあります。

飲食店でも、テキパキ動いているけど不愛想で、全然こっちに気づいてくれない…なんていう経験をした人もきっといると思います。「なんか感じ悪いね…」というパターンですが、共通しているのは、「お客さんと接する仕事」という点です。

本来商売的に考えれば、「お客さん商売」と考えるのが当然ですので、経営者であればこれまた当然のようにお客さんを優先した仕事の在り方を考えるものです。つまり接客力を優先し、作業は二の次という順番です。なにせお客さんあっての商売ですから、あまりにも当然のことでしょう。

ところが、内部にいる人からすると、よほど上の人から「客商売」ということを日頃から言われていない限り、いつのまにやら「作業を的確に速くやる人が凄い」という尺度にすり替わっていくことがよくあります。言葉は悪いですが、長年居る人が有利になるように、自分たちに都合よく序列をつくるためです。

勝手知ったる場所で、長く作業していれば、当然ながら無駄なく速く動けるようになるでしょう。新入には敵わないので実に好都合なのです。

しかし、商売的に考えれば、多少スピードが遅かろうが、「感じのいいお店だね、また来よう」となってくれるほうが、どれだけ重要か…という話です。

他にも、「業界に詳しい」を優先している場合、「詳しくても営業力が無い人」とか「詳しくても設計やプログラムは不得意」という人に、営業やシステム設計を頼んでしまうことが実際にあります。冒頭の方のこれまでに頼んでしまっていた人とは、まさにこのケースと言えるでしょう。

この業界は詳しくないけれど…でも、営業に強い人であれば「業界特有のことを後で勉強すればいい」だけのことですし、システムであれば「業界特有の条件を伝えればいい」だけの話だったりします。

要は、最初の優先条件を間違えていると、仕事のミスマッチが当然のごとく起きますし、しかも時折確認しなければ「いつのまにか優先条件が変えられている」ということも起きたりする訳です。

優先順位を決めていないところも実際に多いのですが、こうなると「標準的にいい人」を探そう…ということが起きます。典型例は「学歴」だったりしますが…。

経営的な観点で言えば、これらのミスマッチを見つけて修正すると、場合によっては仕事の交換など人員を一切増やすことなく、劇的な仕事の効率アップを実現することも可能となります。当然、売上利益に直結する話です。

これはコンサルタント自身の商売においても言えることで、本来やらなくてもいいことを、なぜか自分でやって非効率に陥っているケースは、本当によく見てきたことです。あまりにももったいないことです。

むしろビジネスを回すためにコンサルティングの商品を売れるように磨き、営業面で必要なことを整えることの方が圧倒的に優先順位が高いことは、スグに分かることだと思います。

あなたは、仕事のミスマッチに気づけていますか?
あなたのビジネスにおける優先順位を決めていますか?

著:五藤万晶

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