がんばれコンサルタント! 第564話:コンサルタントが鍛えるべき2つの嗅覚

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「ゴトウさん、先月ようやく独立を果たしまして、これからスタートなんですがセミナー集客が…」── お会社にお勤めの傍ら、グループコンサルティングにお越しになり、じっくり準備を進めてこられていた方のお言葉です。

いよいよ営業開始…というタイミングです。まずは「独立おめでとうございます!」とお声がけをしたのですが、晴れの門出の割には明らかに、声も表情も沈んでいるのが気にかかるところ。

伺えば、スタートの時期に合わせて、会社もホームページも、そしてセミナーも用意したとのこと。独立して本業一本になってからでも結構な時間がかかる準備を、お勤めしながらされた訳ですから相当なご苦労があったことは容易に推察できます。

しかし、声も表情も…になっているのは、「セミナー集客が空振り」したとのことで、ご本人的にはかなりへこんだそう。

なるほど、スタートダッシュでバッチリ決めるつもりだったのが、いきなり転んだ? のがご自分的には結構ショックを受けたという話です。

当社にはこれまで400人以上の方々がお越しになられているので、コンサルタント起業をされた方々もたくさんいらっしゃいますし、スタートの段階での空振りやズッコケ、逆にヒットやホームラン?をされた方など、実に色々なケースがあります。

大事なことは、本当にビジネスを開始していく…ということを一番の主眼にしていましたか? という点です。もっとハッキリ言えば、「スタートをカッコよく決めたい」と心のどこかで思っていませんでしたか?…ということです。

理由は単純です。これまでのお勤め時代には、周囲に抜きんでて実力を発揮されてきたはずで、だからこそ独立起業を考えられたに違いないでしょう。単純な話、出来が悪くて起業する…と言う話は聞いたことがないだけに、実に当たり前のことと言えるでしょう。

そういう経験を積み重ねてきて人であればこそ、周囲に「さすが!」とか「〇〇さんはやっぱり違うね~」などと言わせしめたいと思っても不思議ではない…ということです。

実際、自分でもこうした感情を少なからず持っていたことを、よく覚えています。思わず自分に笑ってしまいますが、親しいコンサルタント仲間と話していても、同様の話は何度も耳にしたことがあり、言ってしまえば「誰でもそうなんじゃない?」ということです。

問題は、このコラムでも何度かお伝えしてきていますが、「起業する人は、ビジネスの世界においては新人」という現実です。

要は、サラリーマンとしては優秀だったのは間違いなくても、ビジネスをする人達の中においては余りにも拙いのです。これは、起業して5年、10年経てば、「いやぁ~青かったなぁ~」と誰もが思うに違いないでしょう。これを書いている自分も、まさにその通りと思っています。

このことが何に影響してくるかと言えば、「声の大きいオッサンとか先輩の、余計なアドバイスを真に受ける」ということをやってしまうのです。嘘のような本当の話です。

ちなみに、誰も騙してやろうとか、足を引っ張ってやろう…などとは思っていません。あくまでも、良かれと思って色々言ってくるのですが、こちらがやろうとしているビジネスに詳しいとは限らない…という問題があります。

拙著『あなたの知識や経験を、コンサルタントになって大きな稼ぎに変える法』でも詳しく書いていますが、そもそも論として、「本当にコンサルティングで飯を食っている人」と、その他の研修や講演、執筆や手続き代行…などで食べている「似て非なる職業の人」との区別すらついていない人にアドバイスを受けたらどうなるのか…という話です。

単に頭に思い浮かんだイメージと言えば言い過ぎかもしれませんが、「コンサルティングビジネスをどうやって回すのか」という実務を知らない人が、見た目の印象で研修の先生やビジネスタレントのマネをすることをアドバイスしている例が驚くほど多いのです。

自分はそんなことは…という人もいるかもしれませんが、見ればすぐわかることで、ご自身のウェブサイト、実施するセミナー、名刺、パンフレット…などを一覧すれば、それぞれがバラバラで「取って付けたキャッチコピーのオンパレード」だったりします。

なぜそうなるのか、理由はいたってシンプルです。ビジネス全体を把握することなく、部分最適で一つ一つをつくっているからです。

それはそうでしょう、「コンサルティングビジネス」というものをどう回すかを理解していない人が、どこか似たようなものをイメージしながら、見える部分だけを適当にアドバイスをするからです。

怖いのは、こうした時に本来なら「ビジネスをつくっていく」ために一貫性に基づいてすべてを構築していく必要があるのですが、これが、心のどこかに潜んでいた「見ていろ~」という野心的な心情が邪魔をしてしまうことがあるのです。

この結果、例えば「セミナーの開催」自体に焦点がいってしまい、変なアドバイスも相まって、セミナー単体の最適化が行われるということが本当に起きてしまいます。

「これ、誰のセミナーですか?」とは、ご本人を前にして、実際に思わず聞いてしまったりすることがあるのですが、それくらいに、ウェブサイトとちぐはぐになっていたり、何のためにやるのかが不明になっているということです。

「誰かに聞きませんでしたか?」と尋ねてみると、「あっ!」という顔をされながら、思わず「あいたたた…」の声。

そして続けて、「このテーマと、こちらのテーマ、どちらが儲かりそうですか?」と、セミナーのパンフに書かれているテーマと、ご本人が本来培ってきていたテーマとを尋ねてみると、即効で「こっちでしょう!」と。

そう、お金の匂いがするご本人本来のテーマ。0.1秒レベルで判断できる「ハズ」のことを、全体像が分からない人の意見を聞いてしまったがために、「何の変哲もない、よく巷でみるビジネスセミナー」に仕上がっていたのです。

恐らく、セミナーをやると聞いたから、対象が多いビジネスマン向けにして、よく見るような内容にすれば正解だとでも思ってアドバイスをしたのでしょう。

世の中、ビジネスにおいては嗅覚は絶対的に重要です。優秀な経営者とは、この嗅覚で生きてきた…と言っても過言ではありません。それは「お金の匂い」を嗅ぎ分ける力と、もう一つ、様々な情報やアドバイスの中から、それを聞くか聞かないかの嗅覚です。

どれだけ優れた能力があっても、嗅覚が働かなければ「誰もいないところで店を開く」ような愚行を本当にやってしまいます。

ビジネスの世界では新人…とは、まさにこの点を申し上げている訳で、お勉強で身に着けられるものとはまるで違うのです。この嗅覚を実践で鍛えていくことで、商売を延ばし、成長させてくことができるようになるのです。

冒頭のコンサルタント起業をされた方には、「嗅覚が鍛えられる、いい勉強をされましたね!」とお伝えして励ましたのですが、コンサルタントにとって嗅覚は本当に大切です。

コンサルタント本人がこの嗅覚を鍛える必要性は、もうご説明する必要はないでしょう。嗅覚の働かない人が、一体何のアドバイスをし、コンサルティングをするのか…という話です。

あなたは、ビジネスに必要な嗅覚を鍛えていっていますか?
大事な判断の際、聞く聞かないを見極めていっていますか?

著:五藤万晶

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