がんばれコンサルタント！ 第566話：コンサルタントとして「副業OK」をどう考えるか？

「ゴトウさん、先日知人から相談を受けたんですが、なかなかこちらの真意が伝わらなくて…」── 親しいコンサルタント仲間の方からのご相談の後、一杯やっていたときに出てきた言葉です。

なんでも、知人から最近の「副業OK」ということにちなんで、「何をやったらいいのか？」と相談を受けたとのこと。問題は、その考え方がどうにも…と。

いわく、「お金を得たいので、何か高収入のバイトをやろうと思って探している」と聞いて、思わず「何がしたいの？」と聞き返したとのこと。

なるほど、当社でも確かに同じようなことを聞くかもしれません。何が目的で高収入のバイトを探しているのか…と。当然返ってくる答えは「お金を稼ぎたいからって言ってるでしょ」かもしれませんが…。

もちろん、「お金を稼ぎたい」ということを否定するつもりは一切ありません。誰だってお金は欲しいにきまっていますし、これを否定するようなら、よほどの聖人君子か、はたまた偽善の塊のような人に違いありません。

問題は、「将来性」です。いわゆる「アルバイト」を積み上げていても、基本的にそこで蓄積した知識やノウハウなどを活かして次のステージ、すなわち「ビジネス」ができるようになりますか？という話です。

現実問題、その実現は極めて難しいでしょう。なぜなら、多くの人に手伝ってもらえるように単純化したものがアルバイトの仕事だからです。

逆に考えればスグに分かる話です。少なくとも半年や一年くらい技能を積まないとまともに出来ないような仕事を、アルバイトの人を探して頼みますか？ という話です。

この「がんばれコンサルタント！」でも、時々書いていますが、「お金に焦点を合わせている」と、目先のお金欲しさに、労働の対価としてお金を得ることしか考えなくなっていくのです。

このことが何を意味するかと言えば、「手っ取り早く高収入を得られるもの、何かないか？」の思考にハマっていってしまうのです。まさに高額バイト探し…の状態です。

もちろん考え方ですので、「今が良ければいい、それで何が悪い！」と言われればそれまでです。ただし、「他人がつくった回し車を、必死に回している」とだけはお伝えしておきたいところです。どうせ回すなら自分がつくったものの方が未来を感じませんか？…と。

昔と違って今は選択肢が増えた分、その選択いかんによってより大きく差が出ます。この「副業OK」も、まさにその典型と言えるでしょう。

自分の未来をつくるために、「コンサルタントの商売」を選択する人も実際にいます。こういうと、「サラリーマンが、掛け持ちでコンサルタントなんてできるのか？」という声が聞こえてきそうです。

当然ながら、コンサルタントの仕事は、「二足のわらじ」のような状態で、簡単にやれる仕事ではないことは間違いありません。

しかし、将来「必ず独立するぞ！」と決めていて、そのために必要なことを一歩ずつ進めていくためにやっていくとしたら、これは一つの現実的な考え方ともいえるでしょう。

始めてみると色々な洗礼を受けるでしょう。あれも足りないこれも足りない…ということも強烈に味わわされるでしょう。そして「プロになるなら本気でやらなければ…、でも大丈夫か…」と心が揺さぶられるに違いありません。しかし、とてつもない夢や希望もそこにあることを感じられるに違いありません。

労働対価の仕事と、自らのビジネスをつくる仕事、どうせ副業をやるならこの組み合わせにしなければ「もったいない」と言わざるをえません。

労働対価と労働対価の仕事では、それこそひたすら時間給仕事を増やしているに過ぎず、しかも二つ目の仕事とは、実質アルバイトになっている可能性が高いからです。

自分の未来を変えたい、夢を実現させていきたい…と考えるなら、その可能性が高くなる一歩を踏み出していくことは極めて重要です。その本質をいかに理解し、歩を進めていくか…。

あなたは、自分のビジネスをつくっていくための一歩を進めていますか？
　夢を叶えるための一歩を踏み出していっていますか？