がんばれコンサルタント! 第590話:コンサルタントが確認すべき、「商売になるか?」の確認ポイント

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「ゴトウさん、先日サイト経由でお問合せがあったんですが、伺ってみると…」── コンサルタントとして5年以上の経歴のあるお仲間の方と、楽しく一杯やっていたときに出てきたお言葉です。

お問合せの内容とは、新事業に関することだったそうで、要はその新事業を実際にやる前に可能性を調査とか確認したい…とのことでご連絡がきたとのこと。

この手の話は、大手企業では珍しくないことですが、中小企業においてはそれほど多くないといいますか、正直あまり耳にしない事案かもしれません。

中小企業では新事業についての調査とか確認が滅多にない…というのは、決していい加減にやっているから…という意味ではありません。決済に至るプロセスが大きく違うため、大手企業と中小企業とでは異なっているのが現実だからです。

端的に言えば、「社長が決裁権を持っていて、その社長が新事業そのものの判断および推進を担っている」ため、ある種の動物的なカンで、その新事業やビジネスが上手くいくかどうか…が判断されているからです。

何も特別なことを言っている訳ではなく、創業経営者であれば、誰もがこの道をとおって鍛え上げられてきているからこそ、「二つ目、三つ目のビジネス展開を社長自ら考え、手をうっている」というだけのことです。

一般の人からすれば、「カンでしょ? それで大丈夫なの?」と思う人もいるかもしれません。しかし、実際に自分のお金を投じて会社を立ち上げて、お金を回して事業を育ててきた人は、ビジネスにおいて独特の嗅覚をもっていますし、自社の様々なことについて、さながら自分の手足や毛先、筋肉につき方やどれくらいの体力があるか…のように熟知していたりします。

理由は単純です。自分のお金で自分が苦労してつくってきたからです。もらい物とはちがうのです。鉛筆一本、紙一枚にいたるまで、事業を興す前には無かったものです。だからこそ、風の向きやお金の匂いを敏感に察知していけるようになったのです。それが創業経営者という存在です。

調査とコンサルティングは、よくわかっていない人からすれば似たようなものに感じるかもしれませんが、実際には極めて大きな違いがあります。

簡単に言えば、「判断前の材料づくり」が調査であり、「判断後の具体的な実効策づくり」がコンサルティングです。コンサルティングの領域が広くて、調査までやっている人も稀にいるかもしれませんが、その部分だけで終わるコンサルティングというのは、本来意味的には違ってくることになります。

さて、意味やネーミングはともかくとして、創業経営者からすれば、判断はすでに終わっていて、「さてどうやって実現するか?」という段階で悩まれているケースが少なくありません。

これが、大手企業や勤め人の方による新事業案件であれば、「上手くいくかどうかの責任問題」にもなりかねず、ならば成功するかどうかの調査が必要…ということになる訳です。

その昔、カップヌードルをアメリカに売りにいくことを考えた時、調査会社から「売れない」という判断結果を聞いて激怒した安藤百福創業者は、カップヌードルをアメリカに持ち込み、街ゆく人に食べてもらって「どうだ?」と訊き、好反応を得て米国進出を決定づけた…という逸話があるそうですが、まさに事業をつくっていく人ならではの話と言えるでしょう。

重要なことは、我々コンサルタントが、こうした創業経営者の想いや考え方自体を、しっかり理解、そして共感できるかどうか…という点です。俗にいう「サラリーマンコンサルタント」では、逆立ちしてもこうした心理は、腹の底からは分からないからです。

自分のお金でビジネスをする…という、実にシンプルなことですが、このことは「起業」や「独立」として壁のように立ちはだかります。しかし、その壁を越えた人たちは規模の大小に関わらず「ビジネスの仲間」として迎えられることも事実です。

これは、残念ながらビジネスの主体者にならない限り、味わうことは不可能ですし、小さいながらもその壁を越えた人は、はじめて創業経営者の様々な想いを理解し、コンサルティングにおいても単なる調査や分析ではない、本当のコンサルティングを提供できるようになります。自分も小さいながらもビジネスを展開しているからこそ分かる領域です。

こうしたことを踏まえるとき、「商売になっている」とか「商売になる」ということについては、ビジネスをやっている人であれば、ほとんど本能的に近い感覚で判断ができる…ということが分かります。逆に言えば、もし分からないようであれば、仮に独立していたとしてもそれはカタチだけで、実質的には雇われているのと同じ格好で働いている可能性が高いという証拠と言えます。

お金の匂いがするかどうか、買ってもらえるカタチがとれているか、回せる仕組みになっているか…などなど、人によってそれらの表現は多少違っても、極めて重要な部分について押さえるべきポイントはほとんど一緒だったりします。極めてベースの部分だからです。

そしてコンサルタントであれば、この感覚値のものを「言語化」できているかどうか…は、極めて重要になります。説明責任がありますし、言語化はコンサルティングの精度を高めるために最重要の実務だからです。

翻って、コンサルタント商売もたくさんある商売の中の一つの商売です。基本的にビジネスにおける仕組みは同じであり、独自の商品を持ち、売っていく営業の仕組みを整え、楽に回せる体制をつくっていく… という面ではやはり同じです。

あなたは、ご自分の商売、そしてクライアント先において、「商売になるか?」を確認していますか?

著:五藤万晶

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