がんばれコンサルタント! 第598話:コンサルタントが必ず押さえておくべき、人の心と施策の関係性

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「ゴトウさん、クライアントさん会社でなかなか施策が浸透していかないんですが、何か進めていくための考え方ってあるんでしょうか?」── 先日、駆け出しのコンサルタント仲間の方と一杯やっていたときに出てきたお言葉です。

ご指導先に恵まれて訪問されているとのことですが、社長さんからのご期待とは少し対照的に、社員の方々がどうも好意的には動いてくれない…のだとか。

この手の話は、コンサルティングの現場においては、本当によく耳にすることです。俗にいう社員向けの研修とは違い、コンサルティングの場合は経営者からの依頼で社内に仕組み的なものを構築するのがお仕事です。

このため、社内の抵抗に少なからずあったり、はたまた、その仕組みの意義や価値というものを理解してもらえずに、「俺たちのやり方に外から来た奴が口をだすな!」とばかりに、批判的な態度で施策が進まない…ということが起きることがあります。

誰でも、自分たちの領域に外部の人が突然やってきて、ああだこうだ…と口を出してきたら気分が良いはずがありません。ですから、抵抗に合うのはある意味致し方が無い…とも言えるでしょう。

しかし、そこはコンサルタントとして仕事をしなくては話にならない訳ですから、なんとかしていく必要があります。

もちろん、「こうすれば必ずうまくいく」という方法はありません。それほど単純ではないので、しっかり説明や、コンサルティングによるメリットや享受できることなどを理解していってもらう必要があります。

一方で、根本的な方向性や考え方…というのがあります。ここを間違えていると、どれだけ施策の内容を説明したり、良さを説き伏せようとしても、無に帰してしまいかねません。

根本的な考え方とは、「経営者が考える、良し悪しが、制度と合致している」ということです。実にシンプルです。

そう、とても単純なことですが、現実には意外なほど、ちぐはぐな社内制度が横行していて、いわゆる「真面目な人が損をする」というようなことが少なくないのです。当然、そうした施策や活動などは、掛け声だけだったり、本当の意味で機能しなかったりします。

例えば、「残業を減らせ」という指示がだされたりしますが、なかなか残業が減らず、無理やり帰らせたりタイムカードを先に押させたりして…といった話を耳にしたことがある人も多いと思います。

世の中、残業に対して厳しくなっており、これをクリアーしなければブラック企業と呼ばれたりすることもあり、神経質になっていたりしますが、なかなか成果につながっていないことも事実です。

理由はさまざまでしょう。しかし、「それは社長が残業を望んでいるからですよ」と知人の経営者の方などに申し上げると、「そんなことはない!」と真っ向から否定されてくるのですが、果たしてそうでしょうか…。

「定時前に帰った社員がいた時にどう思ったか? 」
「朝早くから出社している社員を、がんばっているな、と思っていないか?」
「遅くまで働いているスタッフに、一生懸命やっているなと思っていないか?」……といった話です。

もちろん、一生懸命に働いてくれる社員やスタッフの方々は極めてありがたい存在に違いないです。しかし一方で、こうした考えが根底にあり、さらに割増の残業代が支払われる仕組みが制度として存在するとき、人はどう動くのか…を考えれば、答えは火を見るより明らかなことと言えます。

実際、無能な社員がダラダラ仕事をしていて、本来当然時間内にできる仕事が終わらず、残業になってやっている…ということは、少なからず横行していると言えます。

残業をするなと言われても、単純に残業を減らせばその分給料が減り、しかも能力がない人が余した仕事は能力のある人に押し付けられるということが起きてしまうのです。根底にある問題は、考えと制度が一致していない…ということに尽きるのです。

逆に、「時間内に終われば、先に帰ってもいいし、時間内に終えたことは能力がある証拠なので、プラス査定して次回の給料アップ評価します」とすればどうなるか…。

語弊を恐れずに、より制度を分かってもらうためなら、「残業するということは、能力がない証拠なので、マイナス査定します」とすれば、より一層ハッキリするに違いありません。

「こなしてもらいたい仕事」をキッチリ時間内で達成してもらい、さらに能力をあげて高度な仕事をやっていってもらうためには、「より短い時間で達成すればご褒美」という、明確な想いと制度の一致をとることで、はじめて人は意図を汲み、動いていってくれるようになります。

我々コンサルタントが、単に知識や技術論だけでは長くやっていけないのは、あくまでもコンサルティングとは、人が相手であり、人に動いてもらうことでしか会社も、業績も良くならないからです。

自分のコンサルティングを厳かに鑑みる時、そこにある想いと制度、仕組み…などは一致しているか…。あなたのコンサルティングは、人の心を動かせていますか?

 

著:五藤万晶

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