がんばれコンサルタント！ 第632号：決断に不安や迷いがあるとき、押さえておくべき前提事項

「ゴトウさん、結局３年以上時間がかかってしまいましたが、ようやく決心がつきました…」── 先般、猛暑の中、当社の東京事務所にお越しになられた方が口にされたお言葉です。

数年前に、当社のオンデマンドセミナーをご利用された方で、その際に「独立してコンサルタントになることを考えている…」とのお話を、Zoomによるご相談で伺ったことはよく覚えていました。

誰でもそうですが、「会社を辞めて独立する」ということに、何の抵抗も無い…などという人はまず居ないでしょう。逆に、何の抵抗も無いとしたら、まともに理解できていないか、さもなくば根本的に何かおかしい？とさえ思ってしまう話です。

当社も勤めしていた会社を五藤が辞めて独立してスタートしたので、こうした何とも言いがたいモヤモヤした気持ちや恐怖感、重い気持ち…といったものは良く分かります。そしてそこを一歩踏み出す勇気が、どれだけ大変なことかも…。

これまで４００人以上の方が当社にお越しになられ、「これからコンサルタントになって活躍を目指す方」や、「すでにコンサルタントとして活動されていて、もっと高みを目指そうとされている方」、さらには、「何かしらご商売をされていて、コンサルティングをご商売に取り入れて、より繁盛させたいとお考えの方」…など、様々な方々に直接、コンサルティングの体系化で関わってきました。

当たり前ですが、人の数だけ人生がありますので、様々な想い、色々な理由でお越しになられる訳ですが、一つだけ共通する点があります。それは、「変えたい！ という強い想い」をお持ちだという点です。

何の用もなく、特段変えたいこともないのにお越しになられたという方は、当社が知る限りただの一人もいません。皆さん、現状の何かを変えたいからこそ、その具体的な手掛かりとして「コンサルティング」という道具に期待を込めて、足を運ばれたに違いありません。

そしてこの方々は、今度はご自分のコンサルティングを使って、クライアント先の「変えたい！」をどんどん実現させていくことになります。それこそがコンサルタントの仕事だからです。

こうした大事な仕事をする立場だからこそ、当たり前のことながら絶対に押さえておくべき重要なポイントがあります。それは、「何か不都合な状況があったとき、その状況が自然に改善や解決するということは絶対にない」ということです。

極めて当然のことを申し上げていますが、精神性が真に独立できていないと、「不都合の理由を無意識に他者に求める」ということを行いがちです。

いわゆる「アレが無いからできない」「コレがまだだから出来ない」に始まり、「アイツはズルい」「状況が違う」「忙しい」「いまはタイミングが悪い」…などなど、いずれにしても「できない理由」「やらない理由」に過ぎないことを自分以外の理由として探してきているという話です。

病気でさえ、「病気だからできない」という人と、「病気になったから始めた」という人が実際にいます。どちらがどうと申し上げるつもりはありませんが、一つ言えることは、「どうしようか迷ったとき、このまま５年間変わらないし、一生このままでいい」と納得できるかどうか…という事です。

なぜなら、「いずれ状況が良くなれだろう…」とか、「辛抱していれば…」といったことを無意識に考える自分がいるとすれば、残念ながらその期待は永遠に裏切られ続ける…というのが悲しい現実だからです。

たとえ見た目上、行動していたとしても、「他者によりかかる、依存する、お願いする…」ことばかり考えて、自分の脚で強く大地に立っていこうとしない人も同じです。

一見、その時には調子良さそうに見えても、やがて他者依存のツケを払わされることになります。自分の実力ではなく自分が築いたものでもないからです。砂上の楼閣は必ず崩れるのです。

ひるがえって、冒頭の方も、３年という時間を要しましたが「実際に動くことで、自分の人生の状況を変えるには待っていても変わらない」ということを本当にご理解されたと言えるでしょう。

３年が長いのか短いのかは、その人でなければ分からないことがありますが、人生の本当の晩年を迎えたとき「結局何もしなかった…」と思うのか、１０年２０年と活躍して人生を謳歌して楽しかったと思うのか…、まさにその人の考え方と行動次第と言えるでしょう。

まもなく夏が終わり秋がやってきます。「暑いから…」を口にしていた人はどうするのか…。次にやってくる冬の「寒いから…」を待ち、その先の「暑いから…」をまた待つのか…。

あなたは、現状を変えるために行動していますか？ 
　あなたの真の活躍を応援します！