がんばれコンサルタント! 第644号:コンサルタントが知っておくべき「パンダになりたい!」願望の罠

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「ゴトウさん、自分はどうしてもパンダになりたいんですよね…」── 先日、専門コースのグループコンサルティングを終えた後、お仲間のコンサルタントの方々と楽しく一杯やっていたときに出てきた興味深い一言です。

思わず、「パ、パンダ??」と聞き返したほどですが、当然ながら本物のパンダになりたい…という話ではありません。いわゆる「人気者としてのパンダ」になりたい、つまり皆から好かれる存在になりたいという意味らしく…。

まあ、誰でも、「好かれたい」と思うのは自然な感情ですし、当然かもしれません。「自分は人に嫌われても気にしない…」なんて天邪鬼のように嘯いていても、実際に人に嫌われたらショックを受ける…というのが人間だったりします。

特に、一匹狼でやっているコンサルタントであれば、会社の同僚や仲間というのがいないだけに、より一層、感情的な面で強い影響を受けやすいこともあり、クライアントに信頼され、好かれたいという願望が強くて当然とも言えるでしょう。

しかし、もう言うまでもないことですが、現実的に考えれば考えるほど、「すべての人に好かれることは不可能」ということは、誰にでも分かることでしょう。その方向性の、「万人受け」を考えれば考えるほど、何の特徴もない「没個性」になることは間違いなく、競争の中で埋もれていく現実が待ち受けています。

ちょっと考えてみて欲しいのですが、自分のビジネスを展開する上で、本当に必要なクライアントの数はどれくらいか?ということです。目標売上や年間の契約数から逆算すれば、万人に好かれる必要がないことは、小学生でも分かる話です。

計算すればわかることなのに、なぜこんな簡単なことにさえ気づかないことがあるのか…と言えば、コンサルタント商売を何か他の商売と勘違いしていることも挙げられます。

コンサルティングは講演や研修とは違います。万人の1万どころか、その百分の1でさえ、年間にコンサルティング指導をすることはまず不可能です。

多くの人に好かれて多くの人の前で喋る仕事とは根本的に違うのです。年間で10件の新規契約もあれば十分に潤うビジネスであり、数万人の顧客をターゲットにする必要など、全くないのがコンサルティング商売なのです。

「そんなことは分かっている!」という声が聞こえてきそうですが、では、それでもなぜ「万人に好かれたい」という思考に陥ってしまう人がいるのか…という話です。分かっているハズなのに…です。

その大きな理由の一つは、売上が伸び悩んだり、クライアントが減少したり、はたまた「そうなったらどうしよう…」と考えたときの不安心理にあります。

特に、社員や仲間がいない孤独な環境で活動していると、自分のやっていることが「普通とは違う」と感じてしまい、不安が増幅されがちです。この不安が「正しい方向性を見失わせる」原因になりやすいのです​​。

簡単な話、我々が普段目にしている商品やサービスの大半が、一般大衆向けに作られているという現実が大きく影響してきたりします。

スーパーの棚に並ぶ商品、コンビニのヒット商品、街中の広告、テレビCM…これらはすべて「多くの人に受け入れられる」ことを目指したものです。

当たり前ですが、こうしたものを目にし続けると、自然と「これこそが正解だ」と思い込んでしまっても不思議ではありません。そう、無意識のうちに「みんなと同じであることが安心」と感じるようになってしまうのです。

しかし、展開しているビジネスが、少しのお客様に振り向いてもらえれば成功するとすれば、一般大衆向けの商品やサービスを真似るのは間違いということは、誰でもスグわかることでしょう。少なくとも、マネが無駄というくらいは気づけるハズです。

重要なことは、ビジネスにおける「尖り」を磨き、特定のニーズにしっかり応える、またはつくり出すことです。珍獣ならまさにその珍しさが武器になり、人々の興味を引き寄せます。

そもそも一人でやっているコンサルタント商売で、すべての需要に応えることなど不可能なのですから、自分が本当に価値を提供できるクライアント層を定めることです。

ほんの少しの人に強く刺さることで、ビジネス的には極めて有効となります。簡単な話、数万人にぼんやりとしたメッセージを送るより、数十人に響くメッセージを送ることです。

そのためには言語化することが極めて重要です。人に伝えるには言葉以外に方法はないからです。これらを総合的に「自分の商品、自分のビジネス」としてまとめあげていくのがコンサルティングの体系化なのです。

大切なことは、自分が展開するビジネスを回すのか、人がやっているビジネスの客寄せパンダをするのか…。選択により、方向性や戦略は大きく変わります。

自分のビジネスを回すなら、自ら珍獣となって人の注目を引き、刺さることを考える…。あなたは、自分が積み重ねてきた知識や経験、ノウハウ…といったものを、自分のビジネスで活かせるように体系化し、磨き上げていますか?

 

著:五藤万晶

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