がんばれコンサルタント! 第122話:経営者から聞かれる、コンサルタントに関する3大質問

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第122話:経営者から聞かれる、コンサルタントに関する3大質問

 20141021

 先週は、セミナー会社さんにお声掛けをいただき、「コンサルティング事業部の立ち上げ方」と題して、登壇の機会をいただきました。

 例によって、「コンサルタント業のコンサルタント」というご説明をさせていただくと、「何か変な人が来たよ…?」的な、アヤシイものを見るときの視線をたくさん浴びながら、お話を開始させていただきました。

 小社を始めたときから、「どんな仕事をしているんですか?」というご質問に対して、「コンサルタントのコンサルタント」、「コンサルタント業のアドバイザー」…とお答えしてきましたが、一発でご理解いただいたことがほとんどないだけに、アヤシイ視線には慣れっこではありますが…(笑)

 ただ、自分の仕事を説明していると、相手の方が経営者の場合、面白いほど共通した反応が返ってきます。それは、「本物のコンサルタントってどんな人?」という質問です。

 五藤が「コンサルタント業の指導をしている…」ということを、話を聞いているうちにだんだん分かってきて、「なるほど、コンサルタントのことについて詳しそうだから、それならば聞いてみよう!」…ということなのでしょう。

 ちなみに、このご質問には、ざっくり3つの意味が込められていると考えており、「コンサルタントに関する3大質問」として、順番にお答えするようにしています。

  その内容とは、1:「コンサルタントってどんな仕事をする人?」、2:「まともなコンサルタントの見分け方は?」、3:「契約方法と相場は?」…といったものになります。

 今回お招きいただいたセミナーの主題は、「コンサルティング事業部の立ち上げ方」でしたので、上記の質問については、セミナー中では少しだけしか触れることができませんでしたが、わざわざ質疑応答でご質問をいただいたり、セミナー後の懇親会でもじっくりご質問をいただいたほど、経営者にとって気になること…ということなのです。

  一つひとつ、条件面でお答えしていくと実は結構、細かい話になってきます。例えば、「書籍を年間に3冊も4冊も出していない人」だとか、「フェイスブックで○○アピールしていない人」だとか、「年間の講演回数が100回…」といったことをご説明したりしています。

 これらは、これまでにたくさんの「コンサルタント、そしてコンサルタントと称する人」と関わってきた中で、一流の専門家を見抜くために独自に編み出してきたフィルターと言えるものです。

 ご質問にお答えする形で、象徴的な例とその理由についてご説明すると、「なるほど!」とご納得いただいていますが、注意が必要なのは、「言葉にする瞬間に表面的になる」という問題です。

 例えば100はダメだけど、99ならOKなのか…」という問題です。数式ではじき出せると世の中簡単なのですが、「YES、NO」、「○、×」、「プラス、マイナス」と簡単に分けられるほど、世の中単純ではありません。

 ですから、「まともなコンサルタント」について、ご説明する際にも、その背景を必ずご説明するようにしているのですが、実はもうひとつ、極めて重要なことがあります。

 それは、「そのコンサルタントは、あなたの会社の味方ですか?」という点です。

 弊社では、一流コンサルタントになって活躍したい方のために、独自のコンサルティングメニューづくりのお手伝いをメインに、様々な実務アドバイスを行っていますが、根本の事業姿勢としては一貫して「中小企業の経営支援」を標榜しています。(弊社サイト:はじめての方へ参照

 いかに優れた知識やノウハウ、技術やテクニックを持っているコンサルタントであっても、「あなたの会社のことを考える人」でなければ、何の意味もありません。

 残念なことに、実績はたくさんあっても、仕事においては寄生虫のように毎月訪問してきては、いつまでも居座り続けるようになったり、契約を切ろうとすると足を引っ張ったりする、自分のことしか考えていない、典型的なガリガリ(我利我利)コンサルというのがいます。会社の味方になっていない証拠です。

 では、「ウチの会社のことを一番に考える人」が良いコンサルタントだ、と思う社長さんも多いかもしれませんが、本当にそうでしょうか? 残念ながら、この考え方は、気持は分かりますが、現実的には成立しません。

 理由は単純です。経営者以上にその会社のことを真剣に考える人など存在しませんし、コンサルタントとして、自らのビジネスの発展がなければ、多くの企業の成長発展に貢献などできはしないからです。

 これは、企業同士のビジネスで考えればすぐに分かることです。片方の企業だけが有利になるビジネスは、決して長続きしない…ということです。

 要するに、分かりやすく言えば、「まともなコンサルタントとは、フェアーに仕事をする人」ということになる訳です。

 フェアーとは、何か。近江商人よろしく、「売り手よし、買い手よし、世間よし」ではありませんが、コンサルティングの契約、期間、ノウハウの提供…といったことに対して、クライアント先とフェアーな関係になっているかどうか…。

 天秤を使ってキチンと公平を示そうとしているのか、それとも、アヤシイ量りを使って、都合のいい商売をしようとしているかの差です。

 コンサルティングで何を提供するかも示さず、いつ出来上がるのか期間も示さず、コンサルティング全体の金額も示さず…といった、常識に照らせば極めてアンフェアーな取引になっているとしたら、チェックが必要ということなのです。

 「コンサルティング」という言葉を使うとき、何か雲をつかむような不明瞭さがありますが、それがビジネスである限り、「商道徳ありき」でなければならないことは、どんな横文字を持ってきても覆すことができない、当たり前のことなのです。そして、そのビジネスは、儲からなければやはり世に貢献することができないことも、これまた事実なのです。

 あなたのビジネスは、フェアーに儲かる仕事になっていますか?

 

著:五藤万晶

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