がんばれコンサルタント! 第137話:強く成長していく人たちの決めごと

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第137話:強く成長していく人たちの決めごと

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 「ゴトウさん、いま仕事仲間と話がこじれていまして、一体どうしようかと悩んでいるんです…」── 先日、ご相談にこられたメンバーの方のお言葉です。

 伺えば、相手がなんだかんだ言っては、最初に話をした条件を変えてくるし、支払いを催促してもなかなか振り込んでくれない。気分的に嫌な感じになってきて…というもの。

 世の中、色々な人がいますから、ビジネスをしていて多種多様な方と出会います。クセのある人も凄く多いのが現実です。

 特に「お金」が絡むところでは、それが如実に現れると言えるでしょう。ある地方では、「買うときはケンカしろ。その分安くなる」と、真面目な顔で言う人もいるくらいです。

 ご自分の商売のことですから、ご自分のスタイルを貫けばいいと思っています。しかし、強く永く活躍されてきた一流の方々、経営者の方々…とご一緒させていただきましたが、絶対的な共通点は、「約束を守る」ということです。

 あまりにも当たり前のことのように聞こえますし、実際、その通り「当たり前」のことだと思います。しかし、この当たり前のことを忠実に行えるかどうか…は、現実には非常に難しいということは、トラブルが起きている現実を見ればその難しさが嫌というほど分かります。

 トラブルが起きる理由には様々なことがありますが、問題をやたらと起こす人の特徴として、「自分より下」と思っている相手にはやたらに横暴になる…という傾向があります。

 目上の人や、買ってもらう相手にはやたらと丁重なのに、逆の立場になったら豹変する…というタイプです。

 「偉そうにしたいから社長になった」と言っていた人がいましたが、オラオラ系で長きに渡って繁栄を続けている社長は、少なくとも私は一人も知りません。

 「買ってやるんだから、安くしろ。特別サービスしろ。今すぐ持ってこい!」── その会社から特別な利益が上がるうちは、従順な顔を見せるかもしれませんが、そうでもなくなったらどうなるか…。

 そもそも、自分より下にはやたらに高圧的になる人…たちは、自分のビジネスがうまく行っていないことが多く、自分が米つきバッタのように必死でもがいているウップンや、屈折した思いが、自分が少しでも強い立場になったとき、憂さ晴らしをしているという訳です。要するに、「守っているのは自分」という訳です。

 イジメられた腹いせを、下に仕返ししているという状態であり、およそ共に栄えていくというビジネスの発想とはまるで違うものです。当然ながら、まともなビジネス仲間は離れていくことになります。

 ですから、約束を守れないようなことがあれば、「最初に交渉する」、「他の方法がないか相談する」、「問題が起きたときにできるだけ早く報告、相談する」といった対応が考えられますが、ビジネスで成功されている方々は、驚くほど、こうしたことを忠実に実行されます。要するに、「後だしジャンケン」は絶対にしないということです。約束を一方的に破ることになるからです。

 どれだけ会社が大きかろうが小さかろうが、社長は社長。代表者は代表者。その代表者の約束とは、全責任を負って約束をしていることであり、クライアントに、関係会社に、約束を守り続けて多くの人が信頼を寄せてもらってこそ、ビジネスは成長していくことができます。

 どれだけ才能があって、どれだけお金を持っていても、すぐに約束を違える人であれば、「お金に興味のある人」だけが周囲に残り、まともな人は誰も近寄らない…ということになります。

 言葉は悪いですが、一営業担当者が損得勘定で値引き要求したり、経理に支払申請を忘れていた、というのと話がまるで違うのです。

 特に小さな会社であればあるほど、起業したてであればあるほど、「信用はまったく無い」というのが現実です。この信用を少しずつでも殖やしていくためにはどうればいいのか…。

 いろいろな考え方があると思いますが、「頼んだらスグに支払う」、「請求書が届いたら、できるだけ早く振り込む」というのも一つの考え方です。相手が個人であれ会社であれ、一切の例外は設けない。

 とかく、個人事業の場合、売上をあげることには放っておいても意識はしますが、支払いに関して意識が疎かだったり、自分を守ってしまうことがありがちです。

 何の信用もない個人経営の会社が、少しずつでもビジネス的に信用してもらえるようにしていくためには、仕事は約束を守るために一生懸命にする。そしてもう一方では、約束を守るために金払いもできるだけ早くする。

 成功していく人たちに共通するのは、当たり前ですが、「約束を守る」という積み重ねということです。

 あなたは、どんな約束の守り方を決めていますか?

 

著:五藤万晶

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